「65才以上の睡眠は8時間まで」「人とのつながりを大事にすると免疫力も上がる」 健康寿命を延ばす<睡眠&人間関係ルール11>
【ルール10】身近な人を大事にする
2024年に徳島大学大学院医歯薬学研究部の研究チームが発表したデータによると、社会的なつながりが減少する「社会フレイル」状態になると、死亡リスクは1.96倍になることが明らかになっている。これについて心理学者の古宮昇さんは説明する。
「周囲との関係が良好な人ほど免疫力が高いと考えられます」(古宮さん・以下同)
【ルール11】悩みや悲しみは素直に打ち明ける
「1989年に発表されたアメリカのスタンフォード大学医学部が乳がん患者を対象に行った調査では、精神科医や乳がんから回復した経験を持つカウンセラーを加えて、患者同士ががんへの対処や副作用などについて自由に話し合ったところ、平均生存率が通常の治療グループが約1年半に対し、心理的サポートを行ったグループは約3年と倍近く伸びたことが明らかになりました。このことから悩みや悲しみはほかの人と共有することで、寿命が延びやすくなると考えられます」
【ルール12】スキンシップをとる
古宮さんは、「手をつなぐ、ハグをするなどのスキンシップには高い健康効果が期待できる」と言う。
「スキンシップで気持ちいいと感じると愛情ホルモンといわれる『オキシトシン』が分泌されます。オキシトシンは体の炎症を抑える作用があることもわかっており、免疫力も高まります。スキンシップは人と人以外に、ペットやぬいぐるみ、使い心地のよい寝具でも同様の効果が出ています(※7)」
※7出典:2020年花王感覚科学研究所とサニタリー研究所研究発表
取材・文/廉屋友美乃 イラスト/藤井昌子 写真/PIXTA
※女性セブン2025年7月24日号
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