《「消化器トラブル」が多いほど肩こりも頻発》肩専門の整形外科医が「じゃないほうの肩こり」を解説 “お腹のトラブル”を治療して肩こりが改善したケースも
【32歳男性のケース】放置していた胃腸トラブル&肩こり解消で晴々!
フリーランスライターのJさん。出版社を辞め、フリーになった頃から胃腸が弱くなり、胃のむかつき、膨満感、食欲不振、便秘と下痢の繰り返しなどが度々起こるようになりましたが、忙しさやストレスのせいだろうと考え、自治体の健康診断も受けず、病院にも行きませんでした。
一方、同時期から徐々に悪化した肩こりのほうが実感としてつらく、仕事にも影響したので、さまざまなセルフケアを試みたそうですが、改善しないことから、私の外来に見えました。
体調全般について詳しく聞いたところ、消化器の不調が気になったので、一般的な肩こりのセルフケアと併行し、消化器内科の受診を提案しました。
結果、Jさんは主治医から「胃下垂」が指摘され、胃下垂に関連していると考えられる消化器症状の治療を提案されたそうです。
5か月後の現在、まだ消化器症状の治療中で、肩こりのセルフケアも続けています。私の外来に経過報告に来てくれたJさんは実感として、「お腹のトラブルが減って、心も身体もラクになった感じです。自覚していませんでしたが、いまとなってはお腹のトラブルが思っていた以上にメンタルにも影響していた気がします。肩こりも以前とは比べものにならないくらいラクになってきました」と話しました。
こういった場合、胃下垂が肩こりをまねいていたと断定はできませんし、消化器症状の治療だけが肩こりの緩和につながったわけではないと思われます。しかし、晴々とした表情のJさんにお会いして、消化器内科の受診と治療につながって、本当によかったと思いました。