ウイーザス九段が目指す高齢者のQOLを向上させる<香り>の取り組みをレポート
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入居者が幸せに暮らせる介護付有料老人ホームとして注目を集めている『ウイーザス九段』では、脳研究の専門家・古賀良彦さんとタッグを組んで「高齢者のウェルビーイング」を目指す取り組みを進めている。今回は、高齢者の生活を豊かにするための『香り』について、心と体を元気にするメカニズムや効果的な取り入れ方について古賀さんに教えてもらった。
※ウェルビーイング=社会的なつながりの中で、心身共に元気で満足して過ごせること。また、その状態が持続することが重要とされている。
教えてくれた人/プロフィール
古賀良彦さん(77才)
医学博士。杏林大学名誉教授。うつ病、認知症、睡眠障害、統合失調症の治療や研究のエキスパート。日本催眠学会名誉理事長、日本薬物脳波学会副理事長を務め、認知症や不登校などにも精通する。著書は『睡眠と脳の科学』(祥伝社新書)、『毎日脳活スペシャル ねこのまちがいさがし』(文響社)など多数。
ウェルビーイングな暮らしを彩る「香り」
オープン以来、施設で暮らす高齢者のウェルビーイングの実現と向上を目指す取り組みを行ってきた『ウイーザス九段』。中でも積極的に取り入れてきたのが“五感”を刺激するアプローチ。
「視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚」といった五感を上手に刺激することは、高齢者の脳の働きを活発にすると共にストレスを緩和したり意欲を引き出したりと、脳を健康にし、認知機能の維持に有用と考えられます」と、古賀さんは語る。
「実際、WHO(世界保健機関)でも、『認知機能低下・認知症リスク低減』のための指針として、日常生活の中で五感を通じて脳へ刺激を与えることが認知症の予防になると発表しています。
若い時は、情報の70〜90%を視覚と聴覚から得ているとされていますが、高齢になると視覚や聴覚が衰え、得られる情報量が減ってしまいます。そのため、視覚以外の五感も積極的に働かせる必要が出てきます。
五感の中でも嗅覚は、人間の本能に直結する機能といわれています。本来、嗅覚は食べ物の匂いを嗅ぎ分けたり、敵の臭いを感じとったりと、命を守るためにとても大事な感覚です。とはいえ、高齢者施設での生活は、とても安全なものであり、危険を嗅ぎ分ける必要はありませんから、嗅覚をコミュニケーションの手段として活用することがおすすめです。
暮らしの中で無理なく、長期に渡って嗅覚をうまく利用するためには、アロマテラピーのように香りを使って健康増進を図ったり、楽しみやレクリエーションとして取り入れたりするのが良いですね」(古賀さん、以下同)
香りはコミュニケーションを後押しする
古賀さんは、香りが持つ認知機能に及ぼす働きにも注目している。
「認知機能の低下を防ぐには、他者とのコミュニケーションを保つことが重要ですが、みんなで一緒に香りを楽しむことで、話が弾んだり、相手を気遣ったりと、活発なコミュニケーションが生まれます。それによって脳が活性化され、心身の老化を防ぐことができます。
認知症が進行すると香りを感じにくくなるケースもあるのですが、症状が初期の段階では嗅覚を刺激することで、認知症の症状の進行を抑制する効果も期待できるのではないかと考えられます」
加えて注目したいのは、それぞれの香りが持つ効能だ。アロマの効果は大きく2つに分かれ、心を穏やかにするものと、元気になって活動性を増すものがあるという。
「エッセンシャルオイルを使い、脳の鎮静と活性を比較した実験では、ラベンダーの香りは脳の機能が安定し、心が穏やかな状態であることを示す脳波(α波)が多く出現しました。
一方、レモンの香りは活性を示す脳波(P300)が多く出現。このように香りによって異なる作用があるのです」
※参考/(おさえておきたい『脳のメカニズム』資料より(古賀良彦・杏林大学医学部精神神経科/NPO法人日本ブレインヘルス協会)。
https://www.aromakankyo.or.jp/aromachanneladmin/wp-content/uploads/2017/02/followup14.pdf
「ラベンダーなどリラックス系の香りを活用して穏やかな気持ちになれば、良い睡眠に結びつくことも期待できます。睡眠の質が低下しがちな高齢者にとって睡眠の質を向上するための補助的なアイテムとして使うこともできるでしょう。
視覚や聴覚と違い、嗅覚から得た情報は理知的な機能を営む大脳新皮質を経由せずに本能的な行動や感情に関わる大脳辺縁系にダイレクトに届くため、一瞬で情緒を喚起し、気持ちを穏やかにしたり元気にしたりすることができることが大きなメリットです」
実際、『ウイーザス九段』では、香りの使い分けを行なっている。
朝から日中にかけては、記憶力や集中力が高まり元気になれるローズマリーやレモン、ミント、ユーカリの香りを、夕方から夜はリラックス効果の高いラベンダーやスイートオレンジの香りをアロマディフューザーで拡散させ、香りによる環境づくりに努めている。
「私自身、『ウイーザス九段』に訪れるたびに、自然と穏やかで心地よくなったり元気が出たりするのは、香りの効果もあると思います」
コーヒーや紅茶のフレーバーで脳を活性化
『ウイーザス九段』の人気のサービスのひとつに移動式のカフェワゴンがある。挽きたて、淹れたての香り高いコーヒーや紅茶を提供し、入居者のリラックスタイムを充実させるアイテムとして一役買っている。
「みなさんコーヒーや紅茶はよく飲まれていますが、これらの香りも脳に好影響を与えることがわかっています。
以前行ったコーヒー豆の種類別に脳のα波を比較した実験では、ガテマラやブルーマウンテンの香りは特にα波が増えてリラックス効果が高いことがわかりました。
豆の種類によって香りは異なっているので、脳に及ぼす効果もそれぞれ違うのです。その効能を求めて豆にこだわるのもおすすめですが、たとえば、気持ちを元気にしたい場合には、まずブラジルのように香りが脳を活性化する効果を持つ豆を選び、香りを楽しんでください。その後で飲用すれば、カフェインの持つ覚醒効果が一層引き立ちます」
※参考/(おさえておきたい『脳のメカニズム』資料より(古賀良彦・杏林大学医学部精神神経科/NPO法人日本ブレインヘルス協会)。
https://www.aromakankyo.or.jp/aromachanneladmin/wp-content/uploads/2017/02/followup14.pdf
「また、紅茶には脳の血流をアップさせ脳を活性化させるという実験結果もあります。さらに、緊張がほぐれて気持ちがスッキリ、ワクワク感をもたらすとも。だから紅茶は、ちょっと気持ちが疲れてくる午後のティータイムに飲むのがおすすめです」
『ウイーザス九段』では、香りの違いを楽しむ機会として、ティータイムにさまざまなフレーバーの紅茶を用意し、入居者が好みのものを選び、お茶菓子とともに楽しむ“利き紅茶”のイベントも実施。
「素敵なパッケージで選ぶのも楽しいですね。このハーブティーはスパイシーな香りがして、ミルクを入れて飲んでもおいしいわよ」と嬉しそうな表情に。
それぞれ好みの香りを興味深そうに選び、香りを楽しみながらスタッフや入居者同士での会話も弾んでいた。
介護のストレスは「ニオイ」の問題も
嗅覚を刺激するのは、良い香りだけではない。特に介護の悩みとして「ニオイ」の問題も挙げられる。
「介護ではニオイが一番のストレスになるという声が多く、排泄ケアがしんどいというお話もよく聞きますね。介護とニオイは切り離せない問題です。
嗅覚はとても敏感なので、排泄物のニオイや体臭や生活臭など、たとえ強烈ではなくても不快なものは脳の働きに悪影響を与えます。
そうしたニオイによるストレスが積み重なると、頭痛やめまいをはじめ心身にさまざまな症状が出現しますから、嫌なニオイを取り除くことは介護をする上ではとても重要だと言えます」
『ウイーザス九段』は、クリーンな空気を提供し続けるためのきめ細やかな配慮も。医療機関でも利用されているHEPAフィルターを搭載した強力な空気清浄機を各所に設置。空気を浄化した上で、アロマオイルの心地いい香りを拡散している。
排泄ケアに関しても、スタッフが豊富な知識と高いスキルを持っているので、的確かつスピーディーに対応。いつでもクリーンな空気を提供することを、目指している。
加えて、ウイーザス九段では睡眠の状態を持続的に測定できる『眠りSCAN』という機器を導入している。これを活用することにより、たとえば、入居者が目覚めたタイミングをスタッフはオンラインで把握し、ただちにトイレの声掛けをすることが可能となっている。このように、排泄についてはきめ細やかなサポート体制が整えられている。
「香りの取り組みは、絵を描くよりも準備が容易にできます。たとえアロマオイルやディフューザーを使わなくても十分に香りは楽しめますし、片付けの手間もありません。安全に楽しめるものなので高齢者施設のレクリエーションでも取り入れやすいと思いますよ」
好みの香りで元気になる取り組みを今後も実践予定
『ウイーザス九段』では、10月からアロマを取り入れた新しいレクリエーションをスタート。ハロウィンの季節にぴったりのクラフトハンドメイドを専門の講師の指導のもと、楽しんで手作りした。
ハロウィンにちなみ、悪魔を寄せ付けない力を持つと言われるローズマリ・ジュニパーベリー・ミルラをブレンドした香りも楽しんだ。香りを活用した空間演出やレクレーションは今後も積極的に行なっていくという。
「アロマオイルの香りは、心身によい影響を与えることがわかっています。目的に応じて使い分けるのもいいですし、難しく考えず自分の好きな香りを楽しむだけでも十分です。
生活の中に取り入れるのはもちろん、自分好みの香りをブレンドして作るのも楽しいかもしれませんね。
誰しもが取り入れやすい香りの楽しみ。高齢者のウェルビーイングを向上させるアイテムとして積極的に活用して欲しいですね」
撮影/柴田愛子 取材・文/青山貴子
介護ポストセブンからお申し込みいただいたかたには特典があります。見学をお申し込みされる際、「介護ポストセブン」の記事を見たとお伝えください。
【データ】
■ウイーザス九段
介護付有料老人ホーム(一般型(介護予防)特定施設入居者生活介護)
所在地:千代田区神田神保町三丁目6番地
居室数:84室
定員:87名
全室個室 一人用居室81室、二人用居室3室
入居要件:原則満65歳以上、入居時自立・要支援・要介護の方
運営主体:株式会社ウイーザス(株主 小学館不動産株式会社・株式会社久保工)
https://withus-care.jp/
■個別見学・相談会開催中!
問い合わせ:0120-142-089(9:00~19:00)
URL:https://kudan.withus-care.jp/
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