介護者、被介護者の約8割が睡眠不足 原因は「モレの確認、おむつ交換」<調査レポート>
在宅介護の場において深刻な睡眠不足問題。介護者も被介護者も、睡眠不足が原因でストレスを抱え、その結果相手との関係が上手くいかないと感じている人は多いようだ。そんな人々に寄り添うため、大王製紙は「一緒に、いい朝をむかえよう。」プロジェクトを始動。「睡眠と介護」に関する調査を実施し、介護者と被介護者の両者の睡眠の質向上を目指した大人用紙おむつを開発した。
介護者も被介護者も安心して眠れるように
在宅介護者の半数以上が「細切れ睡眠」に悩まされているという。「細切れ睡眠」とは、睡眠中に途中で起きてしまい、連続した睡眠がとれていない状態のことだ。夜間、トイレへの付き添いやおむつの交換を行うために目覚めざるを得ず、介護者、被介護者共にどうしてもまとまった睡眠をとれない人は多いようだ。
そこで、「エリエール」ブランドの大人用紙おむつ「アテント」を展開する大王製紙は、“介護をする人も、介護を受ける人も、どちらも朝まで安心して眠れるように”という想いのもと、「一緒に、いい朝をむかえよう。」プロジェクトを始動した。そして始動にあたり、介護者400名、被介護者313名、介護をしない一般層200名の計913名を対象に、「睡眠と介護」に関するインターネット調査を実施。調査では、在宅介護における睡眠不足の深刻さや、睡眠不足故のストレスで介護者と被介護者間の関係性に悪影響が出ていることなどが明らかになった。
「睡眠と介護」に関する調査結果まとめ
1.生活の質向上に重要なもの1位は「睡眠」
まず最初に行ったのは「自身の生活の質の向上にむけて、重要だと思うこと」は何かという質問だ。これには介護者、被介護者、一般層のすべての層で「睡眠」と回答する人が最も多かった。
2.介護者、被介護者ともに半数以上が「細切れ睡眠」状態に
続いて夜の中途覚醒について尋ねると、睡眠中に2回以上起きると回答した人は、介護者で47.5%、被介護者で54.3%となった。これは一般層の35.5%と比較して、介護者が1.3倍、被介護者は1.5倍と、大きく差がつく結果となった。
また、「2回以上起きる」と回答した人にその原因を質問。すると介護者、被介護者ともに、約7割の人が「介護が原因で1回以上起きている」ことが判明した。多くの人が生活の質の向上のために「睡眠」を重要視する一方、「細切れ睡眠」に悩まされている人の数も多い現状は大きな課題と言えるだろう。
3.介護者の睡眠不足の原因は「モレ確認」と「紙おむつの交換」
では介護が睡眠不足の原因となっているというのは具体的にどんなところがなのか。介護者に対して介護に関する睡眠不足の原因を尋ねたところ、「モレの確認と紙おむつの交換」が36.5%で2位にランクインした。
従来の紙おむつでは充分なケアが出来ておらず、実に介護者の3人に1人が夜間の「モレの確認」と「紙おむつの交換」の対応に悩まされていることが明らかになった。
4.「睡眠不足」のストレスがお互いの関係悪化に大きな影響
実際、睡眠不足を感じている介護者と被介護者のうち、介護者の77.3%、被介護者の77.5%が「睡眠不足によって在宅介護でのストレスが増加していると感じる」と回答し、8割にも迫る人々がストレスの原因は睡眠不足であると捉えてることが判明した。
さらに、睡眠不足が「お互いのやり取りや関係にマイナスな影響を与えている」と回答した人は、介護者で78.8%、被介護者で77.5%と、こちらも約8割もの人々が睡眠不足が原因で悩んでいるようだ。
5.睡眠不足の改善が関係性好循環のカギ?
多くの介護者、被介護者が睡眠不足によりストレスを抱え、お互いの関係性にマイナスの影響を与えているという現状。しかし、そんななかでも「日頃から相手に対して伝えきれていない感謝の気持ちはあるか」という質問には、介護者の70.0%、被介護者の82.7%が「ある」と回答する結果となった。
ここまでの調査結果から、在宅介護の場における睡眠不足の問題を解消することが、介護者と被介護者のストレスを軽減するために重要だと言えるだろう。また、双方のストレスが軽減されれば、互いに日頃伝えたくても伝えられていない感謝の気持ちを伝えやすい環境が生まれるのではないだろうか。
そこで「アテント」は、介護者も被介護者もそのどちらもが充分な睡眠をとり、心身共に健康で「いい朝」を迎えられるよう、睡眠の質向上に着目した「夜1枚安心」シリーズを新たに展開。4商品が2024年10月21日(月)から全国販売される。商品の概要は以下の通りだ。
介護者・被介護者の快眠をサポート「夜1枚安心シリーズ」
今回の調査結果と、これまで向き合ってきた夜間の介護の睡眠課題を踏まえた、「細切れ睡眠」に悩まされる人々へ向けた夜用おむつのシリーズ。パンツタイプ(安心夜用タイプ・快適夜用タイプ)3種とテープタイプ1種があり、それぞれの悩みに寄り添った商品が用意されている。
※1 大王製紙調べ 国内の大人用紙パンツ(2024年5月時点)
※2 1回の排尿量150mlとして同社測定方法による
※3 同社調べ(2023年11月実施n=240)
介護者と被介護者、その双方の睡眠実態に着目した商品は、夜間の介護における睡眠の質向上の一助となることに期待したい。
【データ】
アテント
https://www.elleair.jp/attento/
大王製紙
https://www.daio-paper.co.jp/
【調査概要】
調査対象:介護者400名、被介護者313名、介護をしない一般層200名、計913名
調査期間:2024年7月24日(水)~7月26日(金)
調査方法:インターネット調査
調査実施者:大王製紙
※大王製紙の発表したプレスリリース(2024年8月29日)を元に記事を作成。
図表/大王製紙株式会社提供 構成・文/秋山莉菜