芸能人と認知症|つちやかおり、岩佐まり…「私の認知症体験記」
「ガチョーン」などのギャグで一世を風靡した谷啓さん(享年78)は’10年9月に自宅の階段から足を踏み外して滑り落ち、頭部を強打して死亡した。
実はこの時、谷さんはすでに認知症を患っていた。
「亡くなる2年ほど前から認知症の症状が出て、レギュラー番組を降板して療養生活に入っていました。意味不明なことを口走ったり、近所を徘徊することもあったそうです」(谷さんの知人)
そんな谷さんをサポートしたのは、妻の和子さんを中心とする家族だった。
「近所にたばこを買いに行って家に戻れなくなるまで認知症が進行しても、谷さんは家族の名前と顔だけは決して忘れませんでした。死ぬ直前はトロンボーンを演奏することも少なく、防音設備のある居間で家族に見守られながら、大好きな映画をよく見ていたそうです」(前出・谷さんの知人)
谷さんの死後、和子さんは『週刊現代』(’10年10月2日号)でこう話した。 ≪主人の吹くトロンボーンは誰よりもやさしい音がしました。私はそれが大好きでした≫