クリーニング代の節約に!ジャケットやコート、ブーツの洗い方、縮んだウールも元通りのスゴ技をを達人が指南
【1】縮んだときに備えてまずは型取りで下準備を!
ウールやカシミヤを洗う際、気になるのが“縮み”。万が一縮んでも修復できるよう、洗濯前に型取りを。半分に畳み、新聞紙などに写しをとればOK。
【2】ヨレヨレに伸びた裾や袖は縫い縮めて洗えば元通りに
ニット素材は着用後、袖や裾が伸びてしまいがち。そんなときは縫い縮めて洗えば修復可能。「縮んでほしいサイズよりやや小さめに縫うのがコツ」。
【3】つけ置きはぬるま湯で、すすぎは低温の水で
おしゃれ着用洗剤を溶かした人肌ほどのぬるま湯に約10分つけ置く。「つけ置き洗いをし、洗濯機で1分脱水後、やや低めの水温ですすぐのが縮みを防ぐコツです」。
【4】コンディショナーでケアし、しわを伸ばして平干し
「シリコン入りのシャンプーでも洗えます。柔軟剤代わりにコンディショナーもOK」(ニット1枚で1~2プッシュ)。約1分脱水し、しわを伸ばして平干しを。
★比較 袖口の伸びとヨレヨレ感がここまで改善し縮みもなし!
【2】のテクニックを活用し、糸で縮めて洗った袖口と、そのまま洗った袖口とではこんなに差が。袖口まわりのサイズが小さくなり、ヨレヨレ感もきれいに解消。
★比較 スチームアイロンで布地がよみがえる
スチームアイロンをかけると、伸びて広がった襟元も復活する。「繊維が寝ないよう、布地から1cmほど浮かせてスチームをかけて仕上げるのがコツ」
縮んでしまった!ウール&カシミヤの戻し方
【1】シリコン入りのコンディショナーが大活躍
縮みの原因は、摩擦による繊維同士の絡まり。この解消に役立つのがコンディショナー。「シリコン入りのコンディショナーを6プッシュほど溶かした水に約30分つけこんだ後、1分脱水してください」。
【2】シリコンが繊維を柔軟にしてくれる! 伸ばしながらアイロンをかけて
「脱水後は平干しし、乾いたら洗濯ばさみで身頃の片方をアイロン台に固定します。伸ばしたい長さまで少しずつ布地を引っ張りながらスチームアイロンをかけていきましょう」
コンディショナーにつけこむ前は約33㎝に縮んでいた身幅が約57㎝に。「手触りも格段によくなります」
リアルファーの洗い方
【1】獣毛も毛髪と一緒! シャンプーで洗う
「ファーは獣毛ですから、扱いは毛髪と一緒。シャンプーで洗えます」。ぬるま湯にシャンプーを溶かし、やさしく手洗いを。ノンシリコンがおすすめ。
【2】コンディショナーに浸しタオルドライを
何度か水を替えながらすすいだ後、コンディショナーを溶かした水に浸す。「洗濯後は脱水せずにタオルドライを。シナシナになっても心配しないで!」。
【3】ブラッシングとスチームでふわふわに
「ピンチハンガーに吊るして陰干しし、洋服用のブラシで毛並みに逆らってほぐします。その後、毛並みに沿うようブラシをかけてスチームアイロンを」
シルクネクタイの洗い方
【1】おしゃれ着用洗剤で手洗い。シミには原液を
一般的なシルクネクタイは、おしゃれ着用洗剤を溶かした水に約20分つけてからやさしく手洗いを。シミには原液をつけておき、指先で押し洗いする。
【2】洗濯のり&柔軟剤でハリをプラス
水を入れ替えながらよくすすぎ、最後に、洗濯のりと柔軟剤を入れた水に約2分つけておく。このひと手間で、ハリが戻り、手触りがよくなる。
【3】洗濯機での脱水はNG! タオルで水気を吸い取って
ネクタイの中にある“芯地”の型崩れを防ぐため、洗濯機での脱水はNG。「タオルで挟み、やさしく水気を吸い取るだけで充分です」。
【4】上からプレスして乾くまでそのまま放置
「ネクタイの表を下にして置き、手で押して形を整えたら、乾くまで放置。バスタオルを下に敷いてアイロンをかけると光沢がよみがえります」
※シルクネクタイの中でも、ちりめん素材や特殊加工がされたものはクリーニング店などの専門店に出すのがおすすめ。
布バッグの洗い方
【1】色あせを防ぐためおしゃれ着用洗剤で洗う
おしゃれ着用洗剤を水に溶かしてバッグを浸し、揺らしながら手洗いを。30秒脱水してすすぐ。「布地にハリを出したいときは、洗濯のりと柔軟剤を溶かした水に5分ほどつけ、30秒脱水を」。
【2】脱水時間は短く! 詰め物をして乾かす
中に新聞紙などを詰め、形を整えてから干すと型崩れを防げる。しっかりとした形のバッグは吊り干し、伸縮性のある素材のバッグは平干しを。アイロンは生乾きの状態でかける。
ロングブーツの洗い方
【1】革製ブーツはボディーソープで丸洗い
「人の肌も動物の革も同じ、ということで弱酸性のボディーソープで洗います。一部だけ水に濡らすとシミになるので一気に丸ごと水に濡らし、柔らかいスポンジで素早く洗うのがコツ」
【2】逆さに干して型崩れを防止。においも取れる
洗濯機での脱水はNG。シミを防ぐため、洗濯後はタオルで水気を取り、逆さにして干す。「100円ショップなどにある長靴用ハンガーか、なければかかととつま先をひもで縛って干して」。
取材・文/植木淳子 イラスト/さややん。
※女性セブン2024年6月13日号
https://josei7.com/
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