【リカバリーウェア】って何?着用すると期待できること、注目の商品や選び方などわかりやすく解説
質のいい眠りが期待できるわけは? アクセサリーってどうなの? —-リカバリーウェア着用歴4年目のライターが、効果を実感しているからこそ知りたいあれこれを質問。お答えいただくのは、リカバリーウェアのパイオニア「ベネクス」の創業メンバーで、“休養”についての研究をされている片野秀樹さんです。
教えてくれた人
片野 秀樹 (かたの ひでき)
博士(医学)、株式会社ベネクス執行役員、一般社団法人日本リカバリー協会代表理事。休養学の第一人者として、休養に関するリテラシー向上を目指して活動中。著書に『休養学基礎』(メディカ出版)、『休養学』(東洋経済新報)
●寝つきがよくなるのはなぜ?
――リカバリーウェアを就寝時にパジャマとして着ているという方が多いようです。私もそのひとりですが、リカバリーウェアを着用することで質のいい睡眠が期待できるというメカニズムについて教えてください。
「まずは、睡眠と自律神経の関係性をお話しましょう。
自律神経には、交感神経と副交感神経があり、そのふたつは相反する特徴をもっています。 集中したり、興奮したりすると交感神経が優位になり、逆に睡眠中やリラックスしているときは、副交感神経が優位になります。
この交感神経と副交感神経のバランスが崩れてくると、疲労感や頭痛、肩こり、風邪をひきやすいといった不調が出てきます。布団に入ってもなかなか眠れないというのも不調のひとつといえます。
ベネクスのリカバリーウェアに使われているのは、1本1本にナノプラチナなどの鉱物を練り込んだポリエステル樹脂をベースにしたPHT繊維です。この繊維が放出する微弱な電磁波が心身に作用して、疲労回復に必要な上質な休養に作用します。つまり、興奮が抑えられることで心身がリラックスして、良質な眠りへと導くわけです」
――私の場合、布団に入ってから「きょうもまた眠れないんじゃないか」という不安がストレスになっていました。今では、そのストレスから解放されたことを実感しています。
●休む時以外に使っていいの?
――仕事中に、ベネクスのアクセサリー「ショルダーカバー」を着けているという友人がいます。彼女は、肩凝りがひどくなると仕事に集中できなくなるというのが悩みでした。その対策にショルダーカバーを着けてみたら良好だったので使い続けているそうです。
「 “ターゲットスポーツ”と呼ばれるスポーツがあります。ゴルフとかアーチェリーがそれで、これらのスポーツに何が必要かといえば、興奮ではなく、冷静さなのです。ベネクスのご愛用者の中には、こうしたスポーツをなさる方がいて、そうした方から『試合中にリカバリーウェアを着用しています』というお声をいただいています。冷静になれることで変に力が入らず、普段どおりの結果が出せるということです。ですから、お仕事中にリカバリーウェアを着けていらっしゃることは間違いではないと思います。
ただし、リカバリーウェアの使用上の注意には、「中には着用いただいた際に眠気を感じる方がいらっしゃるため、 運動時や運転中には着用しないでください」と記しています。このことは留意していただきたいと思います」
――リカバリーウェアは休むときだけでなく、仕事中など過緊張時に着けるという、意外な使い方もできるのですね。休憩時間の息抜きに好きな読書や編み物を楽しもうと思うけれど、なんだか緊張し過ぎて集中できない、なんて時にもリカバリーウェアはいいかもしれませんね。
●アクセサリー類の取り入れ方
――ショルダーカバーをはじめ、アクセサリー類もいろいろありますが、おすすめの使い方があったら教えてください。
「リカバリーウェアは、ウェアの上下を合わせて全身で着るほうが期待できる効果は高いのですが、まずはアクセサリーから始めるという方もいらっしゃいます。また、すでにウェア類を使っている方でも、足のむくみや肩こりなど、部位ごとのコリや痛みがきっかけとなってアクセサリーを選ぶことが多い傾向にあります。
とくにご高齢になるとこむら返りといって足の筋肉が痙攣することがあるので、そういう方が選んでいらっしゃるレッグコンフォートは、使ってよかったというお声を多くいただいております。
肩や首、腕、脚など、部位ごとのもの、ブランケットなど膝掛けのように掛けるタイプのものもあります。休憩時間にリラックスしたいけど着替えまではできないという方、全身で着用すると眠くなってしまうので部分的に着けてリラックスしたいという方などにおすすめしたいです。」
――私も日中、疲れを感じたときに、ショルダーカバーとアイマスクを着けてからアラームをかけて15分ほど昼寝をすることがあります。入眠はできないものの、ただ目を瞑って横になっていただけなのに、頭の疲れも和らいで立ち直ったような気分になれることが多いです。
※アクセサリー商品や、インナーウェアは、一般医療機器「家庭用遠赤外線血行促進用衣」の定義には該当していません。ただし、ここで取り上げているアクセサリーとは、「一般医療機器」として発売されるリカバリーウェアと同様の素材が使用されていることから同作用も期待されています。
ショルダーカバー
上腕から肩にかけてを立体的なパターンでカバー。
5,280円(税込)
https://store.venex-j.co.jp/products/detail/1682
レッグコンフォート
ふくらはぎ、足首など、気になる部位のケアに。
4,950円(税込)
https://store.venex-j.co.jp/products/detail/1679
●介護をする方に向けて
――最後の質問になります。リカバリーウェアは、介護を受ける方、介護をなさる方にも効果を期待していいのでしょうか。
「リカバリーウェアに使われている素材の開発は、ベネクスの前身となった介護用品メーカーの時代に、“床ずれ”の原因となる血行障害を改善する方法を模索することから始まりました。そういった背景もあり、介護を受けている方にも、介護をなさる方にも、その有効性を期待していただけると思っております。
とくに、介護される方はとても大変だと思いますが、少しでもご自身のために使える時間をとっていただきたい。そして、その時間に何をするかは自分自身で決めることが大切だと私は思っています。好きなドラマを観るとか、ベランダの花の手入れをするとか……。たとえ家族であっても、人に合わせるとストレスになることもあるからです。この時間は自分自身の休養のために使う、そういう時間をぜひとも持っていただきたいと思います。」
――目から鱗のお話がたくさんありました。リカバリーウェアは、疲労をとるだけでなく、疲労を防ぐためも役立つことに気付かされました。どうもありがとうございました。
リカバリーウェアの最初の一着を生活に取り入れることは、「休養」の大切さを知るきっかけになるかもしれません。そして、それが身体と心の健康維持につながるのではないでしょうか。