浅田美代子流「孤独の生き様」|樹木希林さんに従ったことと背いたこと
’73年に人気ドラマ『時間ですよ』(TBS系)でデビューし、’77年に21才で吉田拓郎(72才)と電撃結婚。主婦業に専念したが、’83年に離婚し、芸能界に復帰。天然キャラがお茶の間にウケ、女優、タレントとして多忙を極めていた’01年に母が急死した。
最愛の母を失ってふさぎ込む浅田を支えたのは、『時間ですよ』で共演した樹木さんだった。
「樹木さんは気落ちする美代子さんを励まし、アドバイスもしました。老後を心配して“今はいいけど、60過ぎた独身女に部屋を貸すところはないよ。不動産を買いなさい”と言われ、美代子さんは自宅と別荘を購入しました。物を買わずシンプルな暮らしを実践する樹木さんに憧れ、それまで好きだった高い宝石類や手の込んだ美容へのこだわりを捨てた。彼女は、“これ以上ほしいものがないからお金もいらないし、仕事も受けたいものだけ受ける”と言って、無理のないペースで仕事をしながら、愛犬との生活を楽しむようになりました」(浅田さんの知人)
離婚後、実業家の男性や明石家さんま(63才)との恋の噂も流れたが、ここ15年近く恋人がいるという報道はない。
浅田さんが結婚よりも選んだ生き方とは
「樹木さんは美代子さんが独り身なことも心配して、しきりに再婚を勧めていました。樹木さんの言うことはいろいろ聞いた美代子さんですが、それだけは背いたんです。
彼女は、樹木さんの娘・也哉子さん(43才)やその子供ら『樹木ファミリー』と家族のように接しています。実の弟さんの家族とも仲がいい。家には3匹の愛犬もいる。美代子さんにとっての“家族”はたくさんいるし、女子校時代の古い友人や仕事仲間と一緒にいるのが気楽だそうです。よく最近は“結婚やお金よりも平和がいちばん”と言っています。平穏無事に暮らしていくことが今の望みのようです」(前出・浅田の知人)
還暦過ぎともなれば、女たちの利害関係はなくなり、優越感や嫉妬というしがらみから解放されるというものだろう。さらに孤独という意味も異なってくる。
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作家の下重暁子さんの著書『極上の孤独』(幻冬舎)にこんな言葉がある。
《「淋しい」と「孤独」は違う。話し相手がいないから淋しくて、孤独。そんな安直なものではないはずである。淋しいとは一時の感情であり、孤独とはそれを突き抜けた、一人で生きていく覚悟である》
樹木さんの死から数か月、浅田流の「孤独の生き様」が垣間見えた。
※女性セブン2019年3月14日号を一部改変