60才以上の婚活が2年で3倍に!注目の「介護婚活」とは?実例に学ぶシニア世代の婚活を成功に導くポイント
・お見合いの釣書(自己紹介)にネガティブなことを書きすぎない
・初対面やお付き合いの序盤から介護の不安を話しすぎない
・結婚の希望条件は優先順位を決め、多くを求めない
「親や自分の介護の負担があることを、明確にプロフィールに書いたり、すぐにお話したりすることはおすすめしません。
まずは会ってお話をしてそのかたの性格を知り、価値観が合いそうかを確かめることが大切です。
最初から介護の心配や経済的不安などを話すと『それだけが目的?』と、相手が不安になってしまいます。婚活パーティーや、お見合いの序盤で、自分の置かれている状況を伝える際には、相手が負担に思わない程度に留めることがポイントです」
また、結婚相手に求める条件の優先順位を決めることが成功率を高めるポイントだという。
「前述のAさんは、『親の介護のために実家の近くに暮らしている人』という条件を最優先に婚活をされていました。それ以外の条件は、譲れる柔軟性があったので成婚率が高まったのではないかと思います。
人生を長く歩んでこられたシニア世代のかたは、結婚相手に求める条件もいろいろあるとは思います。ですが、男女とも完璧なかたはいないので、求める条件のうち『ここは譲れない、譲る』の優先順位をつけることが大切です」
→50代60代「婚活」の現実 シニア世代が出会いを求める3つの理由
介護婚活で相手を選ぶポイント
「シニア世代の結婚は、親やご本人たちの健康や介護問題と直面します。介護のための婚活とはいえ、お相手を介護要員の候補として見定めるのではなく、『人生の大変な時期に心の支えとなってくれるだろうか?』という意識で結婚の相手を選んでいただきたいです。
弊社でもコロナ禍で取りやめていたバスツアーも再開したいと考えています。自然の中で一日過ごすので、その人らしさを見ることができるのでおすすめですよ。
介護があるからとあきらめず、婚活で良いご縁を見つけていただきたいと願っています」
プロフィール
婚活アドバイザー・立花えりこさん
東京・銀座で創業31年となる結婚相談所「ブライダルゼルム」代表取締役。女性誌やウェブメディアなどで婚活についてコメントするほか、『現代ビジネス』では田原総一郎氏と対談。『今年中に結婚できるТV』(AGARUTV)講師役として出演するなど、シニア婚活の火付け役として、メディアで幅広く活躍中。
https://www.zelm.co.jp/
取材・文・撮影/本上夕貴