「シニア婚活」で嫌われる5つのタイプ|50代からのパートナー選びに必要なこと
シニアの婚活市場がじわじわと拡大中だ。50代以降でシングルのシニア世代の声を聞いてみたところ、婚活をしたいと考えている人は多い。そこで、シニア向けの婚活パーティーや結婚相談所などでパートナーを探すときに注意すべきポイントについてプロに聞いた。
シニア世代「婚活」に対するリアルな声
「50代以降に婚活を真剣に考えるシニア世代がとても増えています。60代、70代で婚活パーティーに参加される方もいらっしゃいます。シニア向けの婚活パーティーはとくに需要が高く、開催頻度は20年前の4倍に増えているんです」
こう語るのは、婚活アドバイザーの立花えりこさんだ。立花さんが運営する結婚相談所は、現在会員の約8割が50代以上だという。
シニア世代のおひとりさま、離婚や伴侶との死別、親の介護などを経験したシニア世代が、新たな人生のパートナーを求め、結婚・再婚を真剣に考える人は多いようだ。
実際に50代以降の独身男女の声を聞いてみたところ、
「やりがいのある仕事を楽しくしてきたけれど、今年定年を迎えるにあたり、なんだか急に老後が心配になってきました」(60才女性・アパレル勤務)
「仕事も趣味も楽しくやってきた。自分を気に入ってくれる優しい人が現われたら結婚をと思っているうちに時が過ぎてしまいました」(50代男性・メーカー勤務)
「生涯独身かもという不安から、資格をとって会社員から会計士に転職しました。チャンスがあれば今からでも結婚したいと思っています」(57才男性・会計士)
「離婚して子供たちは巣立ったけれど、母の遠距離介護も始まり、経済的にも肉体的にも大変。誰かいい人がいたら再婚したい」(60才女性・販売員)
「20代、30代はお見合いの話がたくさんあったけど、40才になった途端パタッとなくなりました。選り好みをしていたら婚期を逃しました。結婚まで望まずとも、お茶飲み友達でもいいからほしい」(59才女性・自営業)
50代を過ぎて親の介護をはじめ、お金や健康面など、切実な問題が差し迫り、老後の不安も増していくようだ。
シニア婚活で結婚相談所を利用するメリット
自粛が求められる今、異性との出会いの場も少ないのが現実だ。そんな中、コロナ禍でも感染対策をしっかりと行った婚活パーティーや、プロのアドバイスがもらえる結婚相談所を利用するメリットはあると、立花さんは語る。
「結婚相談所への入会は事前にプロフィール登録のほか、証明書類が必要になりますので、相手のバックグラウンドをあらかじめある程度知ることができます。
弊社では婚活パーティーでも、事前に自己紹介用紙に記入していただくので、相手を知る手がかりや会話のきっかけにしていただいています。
信頼できる結婚相談所が運営するお見合いシステムや婚活パーティーは、年齢的にもう失敗したくないと考えるシニア世代には、結婚や再婚をするための最短で確実な出会いの形だと思います」(立花さん、以下同)
そこでシニア世代が婚活するときに注意すべきことを、プロの視点から教えてもらった。
男女ともに出会いを結婚へと成就させるために気をつけることとは。
シニア女性が婚活で注意すべきこと5つ
婚活パーティーや結婚相談所を介したお見合いの場では、
「身だしなみや仕草など、女性らしさが大切」だと立花さんは語る。
「婚活パーティーで好感度が高いシニア女性は、身だしなみが清潔で女性らしく、会話するときも上品さがあるように思います。御法度なのは、元夫や子供の自慢話ばかりしてしまうこと。相手の男性が引いてしまいます」
・婚活で嫌われるタイプ【女性編】
・おばさんぽい話し方をする女性
・メイクが濃すぎる女性
・ガハハハと大声で笑う女性
・元夫や子供の自慢話をする女性
・相手の年収ばかり気にする女性
「シニア向けの婚活では、大半が年金生活の男性とお見合いすることになるので、年収の数字は関係ありません。重視すべきは資産。シニア婚活では、年収より男性の持ち家を重視したほうがいいこともあります」
シニア男性が婚活で注意すべきこと5つ
「年齢を重ねた男性はとくに、多くの経験からご自身の人生に誇りを持っていらっしゃる人が多いんです。しかし、その誇りが、パートナー選びやよい出会いの邪魔をしてしまうこともあります。
自分の考えを曲げない、こだわりが強すぎる、物事を柔軟に考えられない人は、せっかく出会いがあっても相手を受け入れられず、お付き合いに発展しないことも。
出会いの場で男性が注意すべきなのは、威張ったり、相手を見下したりしないこと。過去の仕事の自慢話はせず、女性の話をじっくり聞く“聞き上手”のシニア男性は好感度が高いですよ」
・婚活で嫌われるタイプ【男性編】
・服装や髪型が不潔な男性
・威張った態度の男性
・仕事の自慢話ばかりする男性
・自分の意見を主張しすぎる男性
・エッチな話題を最初からする男性
「せっかくのご縁を結婚につなげるためにも、シニア世代の婚活で一番大切なのは、男性も女性も“素直さ”だと私は考えています」
ときめきより「安心感」「気楽さ」を重視
「シニア世代の婚活は、ときめきや情熱など若い頃の結婚観でお相手探しするよりも、『尊敬・安心感・気楽さ』を重視することが大事です」
「これから子育てをすることもありませんし、お互いに我慢や苦労をせずに過ごせる相手がベストです。そのほうが長い目で見ても、幸せな結婚生活を送れるはずです。
私がご紹介したお相手と結婚が決まった会員のみなさんが口を揃えておっしゃるのが、『本来、自分ならこの人は選ばなかった』ということ。これまでの人生経験を一度リセットして、新たな視点で相手を選んでみるのもいいかもしれませんね」
取材・文/本上夕貴
教えてくれた人
婚活アドバイザー・立花えりこさん
東京・銀座で創業29年目の結婚相談所・Bゼルム代表取締役。女性誌やウェブメディアなどで婚活についてコメントするほか、『現代ビジネス』では田原総一朗氏と対談。『今年中に絶対結婚できるTV』(AGARUTV)講師役として出演するなど、シニア婚活ブームの火付け役として、メディアで幅広く活動中。https://www.zelm.co.jp/