若返りのスイッチは腸に!実年齢より若いか老けているか「腸年齢チェック」で確認してみよう
つまり、腸を若返らせるために真っ先に取り組むべきなのは、食生活の改善。腸のためには「1日3食」が鉄則。野菜中心の食生活で食物繊維を積極的に摂るのはいいが、野菜ばかりではむしろ、腸を老けさせる原因になる。
「いくら意識的に野菜を食べていても、食事量そのものが少なければ、腸内環境はよくなりません。バランスよく食べているつもりでも、全体量が減れば食物繊維の摂取量も減るので、善玉菌が増えず、結果的に悪玉菌が増えるのです。たんぱく質4割、炭水化物(糖質)3割、脂質1割程度にして、残り2割は野菜や果物を食べるといいでしょう。たんぱく質も、食物繊維同様、腸内細菌のえさになります。女性は1日あたり80gを目安にしてください」
母乳に含まれるたんぱく質の一種である「ラクトフェリン」は、腸内の善玉菌を増やす作用がある。食品には含まれないため、サプリメントで摂取するのがおすすめだ。食物繊維は、腸内で善玉菌のえさになり、善玉菌が増えるのを助ける「プレバイオティクス」の一種だ。
女性なら1日あたり18g以上を目安に摂取したい。腸で水分を吸収して便のかさを増す不溶性食物繊維と、水分を吸ってドロドロのゲル状になって腸の汚れをからめとる水溶性食物繊維の2種類があり、この両方をバランスよく摂取する必要がある。
「不溶性食物繊維ばかり摂っているとかえってお腹が張って便秘になる人も少なくありません。“大豆で不溶性を摂ったら、海藻を食べて水溶性を補う”など、バランスが大切です。不溶性:水溶性が2:1の割合が理想です」
ごぼう、切り干し大根、キウイ、アボカドは、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維が理想の割合で含まれている。さつまいもやじゃがいもも同様だが、これらは糖質が多いため、食べすぎるとお腹にガスがたまりやすくなる。1日100g以内に抑えよう。
■腸が若返る「鉄則」リスト【まとめ】
●1日3食きっちり食べる。食べる量を極端に減らさない。
●たんぱく質:炭水化物(糖質):脂質:野菜=4:3:1:2
●脂質、糖質の多いものは控える。
●酪酸菌を増やす海藻類、豆類、ごぼう、しいたけ、しめじ、りんご、にんじん、アボカドなどを積極的に摂る。
●不溶性食物繊維:水溶性食物繊維を2:1の割合で摂る。キウイ、ごぼう、切り干し大根、アボカド、さつまいも、じゃがいもなどが理想的な割合。
教えてくれた人
江田証さん/江田クリニック院長、消化器専門医
川本徹さん/犀星の杜クリニック六本木院長、消化器病専門医
※女性セブン2023年6月15日号
https://josei7.com/
●元気で長生きの人の腸には3つの菌が多いことが判明!腸内年齢チェックをしてみよう【専門家監修】