元気で長生きの人の腸には3つの菌が多いことが判明!腸内年齢チェックをしてみよう【専門家監修】
最近ニオイや量、大きさなど”便”の調子が変わってきたと感じたら、それは腸の老化が始まっている可能性が。これから先元気に生き抜くためには、腸内環境を元気にすることは必須! 専門家によると、健康長寿の人の腸には3つの菌が多くいることが研究で判明したという。まずは自分の便の状態を確認してみよう。
腸の老化サイン出ていませんか?
最近うんちのにおいがきつくなった、出る量が減った、便が細くなってきた――。
これらは腸の老化のサインだと、農学博士の辨野義己(べんのよしみ)さんは言う。
「年とともに、腸内細菌は変わり、腸内環境も変化します。腸年齢が高くなると、脳の機能の低下など、さまざまな問題が出てくるので、100才まで元気に生きるためには、腸を若く保つことが重要です」(辨野さん・以下同)
そこでまずは、下の「腸年齢チェックシート」を参考に、現在の腸年齢を確認してみよう。当てはまる数により、腸年齢と対策の必要性がわかる。
元気なお年寄りには長寿菌が多い
それがわかったら、次に知っておきたいのが“長寿菌”だ。
「健康長寿の人の大便を調べたところ、大便桿菌(だいべんかんきん)・大便球菌・ビフィズス菌が多いことがわかりました。大便桿菌と大便球菌は、がん細胞の抑制や腸管機能を整えるなど、健康に大きく関与する酪酸産生菌の一種です。
一方ビフィズス菌は、整腸作用だけではなく、病原菌の感染を抑えるといった働きもあります。年をとると減少しますが、健康長寿の人の大便には、平均値をはるかに上回る数が生息していました。これら3つの菌を総称して“長寿菌”と名付け、元気で長生きの人ほど長寿菌を多く持っているとの結論を導き出したんです」
あなたの腸年齢は何才? 「腸年齢チェックシート」
あなたの腸は今何才なのか。下の腸年齢チェックシートで当てはまるものが何個あるのか確認してみよう。
<食習慣>
□ 朝食は食べないことが多い
□ 朝食はいつも忙しく、短時間ですませる
□ 食事の時間は決めていない
□ 野菜不足だと感じる
□ 肉が大好き
□ 牛乳や乳製品が苦手
□ 外食が週4回以上
<生活習慣>
□ トイレの時間は決まっていない
□ おならが臭いと言われる
□ たばこをよく吸う
□ 顔色が悪く、老けて見られる
□ 肌荒れや吹き出物が悩みの種
□ ストレスをいつも感じる
□ 運動不足が気になる
□ 寝つきが悪い
<トイレ習慣>
□ 息まないと出ないことが多い
□ 排便後も便が残っている気がする
□ 便が硬くて出にくい
□ コロコロした便が出る
□ 時々便がゆるくなる
□ 便の色が黒っぽい
□ 出た便が便器の底に沈みがち
□ 便が臭いと言われる
★診断結果★
■4個以下…腸年齢は実年齢以下で腸内環境も良好。いまの生活を続けよう。
■5~9個…腸年齢は実年齢より少し上。少し改善すれば充分まだ若返りも可能。
■10~14個…腸年齢は実年齢+20才。腸内環境の老化が進んでいる可能性が高い。すぐに生活改善に取り組もう。
■15個以上…腸年齢は実年齢+30才。腸内環境が乱れ、かなり老いている。食生活や生活習慣の改善が必須。
教えてくれた人
辨野義己さん/農学博士
辨野腸内フローラ研究所理事長。およそ半世紀にわたり腸内細菌の生態と分類に関する研究を続けてきた世界的権威。『「長寿菌」が増える食べ方』(三笠書房)など著書多数。
取材・文/上村久留美、鳥居優美
※女性セブン2022年4月28日号
https://josei7.com/
●100才まで元気に生きるための脳トレ「切り絵、左右対称文字書き」ほか5選【医師監修】