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人気料理研究家・きじまりゅうたさん親子、祖母村上昭子さんから3代続く「伝統のレシピ」公開

 人気料理研究家の杵島直美さん(69)、きじまりゅうたさん(41)親子が「杵島家の伝統レシピ」を教えてくれました。息子のりゅうたさんの大好物が揃った、こどもの日のごちそうを再現。杵島直美さんは「母の昭子は、地方の古道具店などで旅の記念によく器を買っていました。いまでは高価な古伊万里など、素敵な器もたくさん残ってるんですよ。しまいこんでいてももったいないから、普段から使うようにしています」と話します。どこか懐かしくもあり洗練された品々を、ぜひ味わってみて!

3代続く味を時代に合わせて作りやすくアレンジ

 昭和から令和にかけて3代続く料理家一家として知られる、杵島直美さんときじまりゅうたさん親子。りゅうたさんの祖母にあたる故・村上昭子さんから引き継がれた料理も多い。

「りゅうたが子供の頃から大好きでよく作っていたのが、手羽先を甘辛く煮た料理。皮までペロンと外れるので、うちでは『ペロンペロン』って呼んでいるんですが(笑い)、これも母・昭子のレシピです」と直美さん。

 もう一品りゅうたさんが思い出深いのは、中華おこわ。

「母とぼくは赤飯があまり好きじゃなかったから、誕生日やこどもの日などの祝いの日には中華おこわが登場してたんです。これも大好きで、祖母や母に『作って!』とせがんだ記憶があります。祖母のおこわはもち米を使い、具も干ししいたけを使うなど前日から準備が必要。ぼくは味は継承しつつ、切り餅を使うなど、手軽にできるようアレンジしてます」(りゅうたさん)

◆幼い頃のりゅうたさんにとってキッチンは遊び場!

 食卓を囲む高校生の頃のりゅうたさんと直美さん、村上昭子さん。

 昭子さんと料理を作る、3才頃のりゅうたさん。「当時は、祖母と母が毎日のように家で料理撮影をしていたので、ぼくも台所で野菜の切れ端を切って遊んでいました」。

 昭子さんの思い出話に花が咲く。「レシピは永遠に残るから、料理家って幸せな仕事」とりゅうたさん。

手羽先のペロンペロン

甘辛、ホロホロの鶏肉は止まらないおいしさ!

「子供の頃、手羽先にかぶりついていた姿が懐かしいわ」と、杵島直美さん。

<材料>(作りやすい分量)

手羽先…12本
しょうが…少量
ねぎ…1/2本
ほうれん草…200g

【A】
しょうゆ…大さじ4 1/2
砂糖・みりん・酒…各大さじ2
油…大さじ1 1/2

<作り方>

【1】手羽先は関節で半分に切り、裏側の骨に沿って3本切り目を入れる。先端を少し切り落とす。

【2】しょうがは皮つきのまま薄切りにし、ねぎは5cm程度のぶつ切りにする。

【3】フライパンに油を熱して【1】の両面をゆっくり焼き付ける。薄く焼き色がついてきたら鍋に移してかぶる位に水(分量外)を注ぐ。

【4】【3】に【2】を加えて中火にかけ、煮立ったら火を弱める。あくを取り、5~6分煮てから【A】を加え、蓋をして20分以上煮込む。

【5】蓋を取って火を強め、鍋をゆすりながら煮つめ、照りが出たら火を止める。

【6】ほうれん草を色よくゆで、水にとる。水気を絞って4cm長さに切って器に敷き、【5】の手羽先を盛り付けて煮汁をかける。

・焼き付けてから煮込むので、短時間で肉が骨からスッと外れるほど柔らかくなる。

中華餅おこわ

餅を加えるだけで本格的なおこわを再現

「祖母の代から続くおこわを現代風に作りやすくしました」と、きじまりゅうたさん。

<材料>(作りやすい分量)

米…2合
切り餅…2枚
豚こま切れ肉…50g
桜えび…小さじ2
しいたけ…2枚
天津甘栗…6個
うずらの卵水煮…6個
水…適量

【A】
オイスターソース・しょうゆ…各大さじ1 1/2
砂糖…大さじ1
ごま油…大さじ1/2

<作り方>

【1】米を研いで炊飯器に入れ、通常通り水加減して30分ほど浸水させる。

【2】【A】を混ぜておく。餅は半分の厚さに切り、1cm幅の薄切りにする。しいたけは2cm角に切る。豚肉は1cm幅の細切りにし、Aを大さじ1絡める。

【3】炊飯器の水を大さじ3取り除き、Aの残りを混ぜる。米の上に餅を並べ、肉を加えてほぐし、桜えびとしいたけ、甘栗をのせ、通常通り炊飯する。

【4】炊けたら、餅以外の具をできるだけ取り出してから、餅と米をよく混ぜる。取り出した具とうずらの卵を戻して混ぜる。

うどの皮ともやしのきんぴら

この季節ならではのうどは皮まで味わう

この時季よく食卓に上がるのがうど。「皮から先まで捨てるところがない食材」(直美さん)。

うどの皮はきんぴらに。「もやしと炒めた塩味のきんぴらはシンプルでおいしい」(りゅうたさん)。

うどと夏みかんのサラダ

 皮をむいて短冊切りにしたうどと夏みかんを盛り合わせ、夏みかん果汁入りのフレンチドレッシングをかけたサラダは、さわやかな初夏の味わい。

教えてくれた人

料理研究家 杵島直美さん

和洋中を問わず、家庭で作りやすいおかずのほか、アイディア料理のレシピが人気。母で料理研究家の村上昭子さんから受け継いだ保存食作りも得意。

料理研究家 きじまりゅうたさん

祖母と母が料理研究家という家庭に育つ。男性や料理初心者も無理なく作れるレシピの提案にも定評がある。YouTube『きじまごはん』も人気。

撮影/榎本修 取材・文/青山貴子

※女性セブン2023年5月11・18日号
https://josei7.com/

●きじまりゅうたさんのごちそう炊き込みご飯レシピ7種 2食材の組み合わせで秋の味わい

●きじまりゅうたさんら3賢人が提案!世界の炊き込みご飯「台湾のウーロン飯」ほか9選

●1杯で大満足のおかずみそ汁|組み合わせのアイディアで栄養満点レシピ|きじまりゅうたさん

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この記事へのみんなのコメント

  • アベル

    ヒルナンデス観ました!感動しました✨大正生まれの亡くなった母も料理上手で自分で考えた料理を楽しそうに作っておりました。親子で作ってる姿が微笑ましくてエプロン姿の母を思い出し少し泣けてきました。

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