ケアマネ歴20年のベテランが教える介護が始まる前に知っておきたいこと｜要介護認定手続き、サービス、費用…基本のき

　介護がスタートすると自宅のリフォームに張り切る人は多い。介護保険を使えば20万円までの補助金も支給されるが、前出の田中さんは「急いで工事をする必要はない」とアドバイスする。

「バリアフリーには程遠いような段差だらけの家なら先にリフォームしてもいいですが、築年数の浅い家やマンションなら、最初は必要最小限にとどめた方がいい。介護を受ける人がよく使う場所から始めて、必要に応じて追加工事を行うのがいいでしょう。

20万円までの給付は分割で受け取ることができます。よく見かけるのが、廊下につけた手すりが使われずにタオルかけになっているケース。タオルで滑る可能性があるので、かえって危険です」（田中さん）

　トイレまでの移動が心配なら、歩行器や据え置き型の手すりなど、介護保険でレンタルできるサービスもさまざまあるので、上手に活用しよう。

→介護用品や福祉用具はレンタルがおすすめの理由　介護保険対象の品目や活用方法を解説

教えてくれた人

田中克典さん／ケアマネジャー、太田差惠子さん／暮らし・介護ジャーナリスト

取材・構成／戸田梨恵

※女性セブン2023年4月13日号
https://josei7.com/

●「ケアマネを変更したい！」3つの対応方法やデメリットを社会福祉士・ライトさんが解説

●幸せな看取りを全うした人に共通すること「頼れる医療従事者、相性のいいケアマネ、看取り士のサポート」

●介護費用を100％親のお金でまかなうには？親子の経済的負担を軽くする制度一覧