60周年「キユーピー3分クッキング」最多出演の料理家・藤井恵さんの1番人気レシピ
今年で放送開始60周年を迎えた『キユーピー3分クッキング』(日本テレビ系)。誰もが一度はそのレシピを参考にしたことがあるはず! そんな民放最長寿料理番組で出演回数最多を誇る藤井恵さんに、番組の思い出とともに自慢のレシピを教えてもらいました。
藤井恵さん「試行錯誤した18年間」
試作を繰り返し、誰が食べてもおいしい味を追求しました
歴代講師陣の中で出演回数最多を誇る藤井恵さんは、
「子どもの頃から大好きだった番組に18年間も出演し続けられるなんて、想像していませんでした」と話す。
「2か月に一度、会議でレシピの提案をするのですが、同じレシピは出せないので、流行っている料理や好まれる味をリサーチするなど、常に頭の中は料理のこと(笑い)。『作りたい』と思ってもらうには難し過ぎてはいけないので、食材や調理法も工夫しました。また、広い地域で視聴されるので、誰が食べてもおいしいと思える味を目指して試行錯誤したのも、貴重な日々でした」
藤井恵さんのベスト3
1. ゴーヤチャンプルー
2.中華丼
3.豚キムチ炒め
※2014年4月~2017年6月の番組ホームページのアクセスランキングより(以下同)。
ゴーヤチャンプルーの作り方
改良を重ねたレシピなので アクセス1位がうれしかった!(2014年7月2日放送)
材料(4人分)
ゴーヤ…1本
木綿豆腐…1丁
卵…2個
花かつお…1パック
塩…小さじ1/2
しょうゆ・砂糖…各小さじ1
ごま油・油…各大さじ1
<作り方>
【1】豆腐はペーパータオルに包み、重石をのせてしっかり水切りする。
【2】ゴーヤは縦半分に切り、スプーンなどで種とわたをこそげとり、2~3mm幅の薄切りにする。ボウルに入れ、塩小さじ1/2(分量外)をふって15~20分おき、しんなりして水気が出てきたら、さっと洗って水気を絞る。
【3】卵は溶きほぐす。
【4】フライパンにごま油を熱し、豆腐をくずしながら入れ、薄く色づくまで焼きつけてとり出す。
【5】フライパンに油を熱し、ゴーヤを入れて色鮮やかになり熱くなるまで炒める。豆腐を戻し入れ、花かつおの4/5量を細かくもんで加え、全体を炒める。塩、しょうゆ、砂糖で調味し、溶き卵を回し入れて炒め合わせる。
【6】器に盛り、残りの花かつおをのせる。
★思い出エピソード
かつお節を加えて炒めたり、ごま油で香りづけしたりと、ちょっとした工夫で肉を使わなくてもおいしくなるよう改良を重ねたレシピです。
ごまだれ鯛茶漬けの作り方
18年間のいちばん最後に紹介したレシピです。(2021年3月19日放送)
材料(4人分)
鯛(刺身用)…1さく
炒り金ごま…1/2カップ
酒・しょうゆ…各大さじ2
煎茶の葉…大さじ1/2
湯(90℃)…2カップ
だし汁…11/2カップ
塩…小さじ1/5
生わさび…適量
焼きのり(全形)…1/2枚
糸三つ葉…10g
ご飯(温かいもの)…600g
<作り方>
【1】炒り金ごまはフライパンでさらに炒り直し、香りを立たせる。小鍋に酒を入れて火にかけ、煮立ったらごく弱火にして1分ほど加熱して冷ます。
【2】すり鉢に炒り金ごまを入れ、油が出て粘りも出るまで10~15分かけてする。【1】の煮きった酒、しょうゆを順に少しずつ加え、よく混ぜる。
【3】鯛は薄いそぎ切りにし、【2】に加えて和える。
【4】小鍋に煎茶の葉と湯を入れ、蓋をして2~3分おく。鍋にこして入れ、だし汁、塩を加えて温める。
【5】生わさびはすりおろし、焼きのりは1㎝角に切る。糸三つ葉は葉を摘み、茎は5mm長さに切る。
【6】器にご飯と【3】を盛り、【4】の煎茶だし汁、【5】の薬味を添える。1杯目はご飯に鯛のごまだれあえをのせ、好みで薬味をのせて食べる。2杯目はご飯に鯛のごまだれあえをのせ、煎茶だし汁をかけ、好みの薬味をのせて食べる。
★思い出エピソード
和食店の大好きな鯛茶漬けを家でも食べたくて作った自慢のレシピ。手間はかかりますが、ぜひ食べてほしくて最後の出演時に紹介しました。
3分クッキングの歴史
■1963年 日本テレビで「3分クッキング」が放送開始
■1969年 放送時間が5分から10分になる
■1983年 レシピにエネルギー、たんぱく質、塩分量の栄養表記が加わる
■1995年 放送が1万回を超える
■1996年 WEBサイトを開設
■2014年 番組HPをリニューアルし、スマートフォン対応に
■2022年 紹介するレシピの材料の基本が2人分に。12月から毎週水曜日が「プラスエコの日」に
7つの番組トリビア!
知ればもっと番組が楽しめる7つのトリビアを紹介!