壁を使って猫背解消!6つの簡単ストレッチで「58才女性、3か月で洋服2サイズダウン」
壁さえあれば5分30秒でできる神ストレッチが話題だ。壁に手をついて肩甲骨を動かすことで、猫背が解消され、やせやすい体質になるという。このストレッチを提唱する、整体院・院長で柔道整復師の文野靖友さんにやり方を教えてもらった。
壁さえあればできる簡単ストレッチを専門家が提唱
突然だが、いまから20秒間、息を止めてみてほしい。途中で苦しくなったあなたは、もしかしたら「太りやすい体」になっているかもしれない。20秒間ラクラク息を止められればセーフ。理想は40秒間、息苦しさを感じずに息を止められることだ。
これまでに7万人以上に施術してきた整体院 文の院長で柔道整復師の文野靖友さんが言う。
「20秒間息を止めるのが難しい人は、猫背によって呼吸が浅くなっている可能性があります」
食事を減らしたり、運動をしたりしても思うように体重が落ちないのは、猫背が原因で「やせられない体」になっているからかもしれないのだ。
猫背の人は何をやってもやせられない
文野さんによれば、猫背の人は、いくら食事や運動に気をつけてダイエットに励んでも、大きな効果は得られない。
「猫背の状態は、背中が丸くなる一方でお腹はたるみます。さらに、座っているときも立っているときも、体幹やその他全身の筋肉を使えていません。そのため、猫背の人は基礎代謝が低く、普通に生活しているだけでも、どんどん太ってしまうことがあるのです」(文野さん・以下同)
これでは、いくら食べる量を減らしても、筋トレやジョギングをしてもムダ。それよりも、日常的な生活の中で自然に脂肪を燃焼できる、基礎代謝の高い体になることが先決だ。
「そのためにはまず、正しい姿勢を身につけることから始めましょう。肩甲骨はがしや腕のストレッチを行うことで猫背が改善し、何もしなくてもやせやすい体質になることができます。実際に、このストレッチを3か月間行った人の中には、58才で洋服が2サイズダウンした女性も。ウエストが細くなるのはもちろん、バストアップ効果や、肩こりや腰痛の改善も期待できます。周囲の人から口々に“若返った”と言われるようになった人も少なくありません」
壁さえあればできる5分30秒の神ストレッチ
ストレッチにかかる時間は、1種類につき左右合わせて30秒~1分ほど。全部合わせても5分半しかかからない。なんと、1回実践するだけでも目に見えて印象が変わり、ウエストまわりが引き締まったという人もいるほどだ。
ストレッチに必要なのは「壁」だけ。実践する前に、あなたが「太りやすい体質」かどうかチェックする、簡単な方法がある。
「まずは壁に背を向けて、両方のかかとと背中、後頭部を壁につけるようにしてまっすぐ立ってください。このとき、肩甲骨や腰が壁から離れてしまったり、壁にくっつけるのに力がいるようなら、猫背になっている証拠です」
深呼吸は、鼻から吸って口から細く吐くのがポイント。壁についた手に体重をかけてもたれながら、リラックスして行ってほしい。
「筋肉が気持ちよく伸びるのを感じて、痛みを感じない程度に、無理のない範囲で伸ばしてください。30秒経ったらそっと手を戻し、壁から離します」
6つのストレッチを終えたとき、あなたは自分の体の変化に驚くはず。
「ストレッチは1日最低1回、好きなときに、すきま時間に行ってください」
いつでも、どこでもできるストレッチで、正月太りを帳消しにしよう。
ストレッチのやり方
1.肩甲骨
【1】壁から1歩離れたところに立ち、片方の手のひらを開いて肩の高さまで上げて壁につき、軽くひじを曲げながらもたれる。
【2】片足を1歩前に出して、壁と反対側に上体をひねりながら、30秒間深呼吸する。反対の手でも同様に行う。
2.胸
【1】壁に向かい合うようにして1歩離れたところに立ち、片方の手のひらを天井に向けて、肩が耳の高さにくるように、腕をななめ上に伸ばす。
【2】手の小指側の側面を壁につけ、<1>の肩甲骨のストレッチと同様に胸を開くイメージで上体をひねりながら、30秒間深呼吸する。反対の手でも同様に行う。
3.腕の前側
【1】壁から1歩離れたところに立ち、片方の手のひらを開いて肩の高さに上げ、手首を外側に回して指が下を向くようにして壁につける。
【2】腕に痛みを感じない程度に、胸を開くイメージで上体をひねりながら30秒間深呼吸する。反対の手でも同様に行う。
4.体幹とお尻
【1】壁に向かい合って肩幅より広く足を開き、つま先を壁につける。片方の手のひらを壁につけて、両ひざをできるところまで曲げて腰を落とす。
【2】そのまま15秒間深呼吸する。反対の手でも同様に行う。
5.わきの下
【1】壁に向かい合うようにして1歩離れたところに立ち、肩が耳の高さにくるように、片腕をまっすぐ上に、できるだけ高く伸ばす。
【2】手の小指側の側面を壁につけ、胸を開くイメージで上体をひねりながら30秒間深呼吸する。反対の手でも同様に行う。
6.二の腕
【1】肩をつかむように手のひらを置き、ひじを前に突き出して壁につける。
【2】二の腕が伸びるのを感じながら壁にもたれて30秒間深呼吸する。反対の腕でも同様に行う。
教えてくれた人
文野(ぶんの)靖友さん/整体院 文(あや)院長。柔道整復師。
イラスト/勝山英幸
※女性セブン2023年1月19・26日号
https://josei7.com/
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