シニア世代のスニーカー選び5つのポイント「足裏アーチ」「かかと」が重要【専門家解説】
最近、歩くたびに足が痛くなっていませんか。それは、加齢による足の変化によるものかもしれません。年齢を重ねても合うスニーカー選びのコツを専門家が解説します。靴を変えるだけでスタスタとスムーズに歩けるよろこびを、ぜひ感じでみてください!
足の加齢“アーチ・エイジング”を見逃さないで
加齢によって肌にシミやしわなどが現れるように、足にもエイジングサインがある。
「足は大小さまざまな形の骨がパズルのように組み合わさってアーチ構造を形成していますが、加齢に伴う筋肉の衰えや体の緩みなどが原因で骨格がゆがむと、足のアーチは崩れてしまう。これが、『アーチ・エイジング』の状態です。コロナ禍の運動不足で、この症状が進んでいる人が増えているのを実感しています」
こう話すのは、女性の足の悩みに寄り添う靴を展開しているブランド『fitfit』のPRマネージャーの菅野莉緒さんだ。
「足の横幅が広くなった、足が大きくなったと感じたら、アーチ・エイジングが進んでいるサインかもしれません。スニーカーは、足裏全体をインソールで支え、靴ひもでサイドから甲の部分もフィットさせ、足をしっかりホールドすることができるので、50代以降の足におすすめです。ただ、スニーカーといえども足に合わなければ、指先に負荷がかかって外反母趾やタコ・ウオノメなどのトラブルの原因になりますよ」(菅野さん・以下同)
【正常な足の構造】
骨と骨同士が関節面できれいにかみ合わさり、アーチを形成している。
【アーチ・エイジングが進んだ足】
荷重によって構造が崩れて扁平になり、力や軸足も向きが乱れている。
年齢に合ったスニーカー選び5つのポイント
“足”に合ったスニーカーを選ぶためにも、ポイントを覚えて試着しよう!
「いつもは24cmのスニーカーを履いていても、メーカーやデザインによってサイズ感が違います。前後3サイズを試着し、最もフィットするものを選ぶこと。鏡の前で2~3歩前後する程度では靴の中の足のずれや、履きこみ口にくるぶしやかかとが当たるかどうかは確認できません。3分くらいは歩いてください」
ファスナー付きのスニーカーなら、購入前に店員(できればシューフィッター)に靴ひもを締めてもらっておけば、ファスナーの開閉のみで脱ぎ履きしてOK。もちろん、緩んできたと感じたら、足先から締めなおそう。
●ココをチェック!
・かかとがきちんとホールドされている
・履きこみ口にくるぶしやかかとが当たらない
・靴の中で足が動きすぎず、窮屈にも感じない
・つま先に1cmほどの余裕がある
・足裏のアーチが下から支えられている
知っておきたい!スニーカーの試着のしかた
【1】靴ひもを緩め、ファスナーも開ける
靴ひもは外さなくてもいいが、足先の部分まで緩め、ファスナーがあれば、その部分も開いてから足を入れること。
【2】かかとを床につけてトントン!
椅子に座った状態で足を入れたら、かかとを床にトントンと数回落とし、靴のかかとと自分のかかとを合わせる。
【3】足先から順にひもを締めていく
かかとを床につけた状態でファスナーを閉める。足の先からひもを締めていき、甲にしっかりとフィットさせてひもを結ぶ。つま先に1cmほど余裕があるかどうかも確認しよう。
【4】店内を大股歩きで2~3周する
硬い床やタイルの上などを大股で歩き、サイズ感はどうか、スニーカーがくるぶしやかかとに当たらないか、違和感がないかをチェックすること。
●おすすめスニーカー
歩くのが快適にかつ楽しくなる機能とデザイン。体重移動もしやすく、足のアーチにもぴったりフィットする。「レザージップスニーカーWoW10」1万5290円/fitfit
教えてくれた人
『fitfit』PRマネージャー FHA認定シューフィッター 菅野莉緒さん
■『fitfit』日比谷シャンテ店
東京都千代田区有楽町1-2-2日比谷シャンテ2階 電話:03-5510-3000
足にさまざまな悩みを持つ女性をサポートする、人間工学に基づく機能とファッションの両方を叶えるブランド。スニーカーも多数展開している。
取材・文/山下和恵 撮影/浅野剛
※女性セブン2022年9月22日号
https://josei7.com/
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