冷んやり絶品「ご当地うどん」再現レシピ 京都冷やしきつね、岩手じゃじゃ麺ほか10選
日本各地で食べられている冷たいご当地うどんには、食欲が落ちる夏にもおいしく食べられるアイデアが満載。おうちにいながらその味付けや具材が楽しめるよう、手に入れやすい食材や麺を使った再現レシピを料理研究家である渡辺あきこさんに教えていただきました。
※分量は2人分です。記載のない食材や調味料は好みで調整してください。※電子レンジは600Wを使用しています。
※麺は袋の表示通りにゆで、冷水でしめたものを使用しています。
※めんつゆは特記のもの以外、3倍濃縮のものを使用しています。
シンプルな麺はだしや具材の個性が決め手
「ご当地うどんの地域性は、だしや具材に表れます。例えば、大根のしぼり汁やきのこの煮汁のだしなど、なじみの食材を驚きの発想で食べるのが魅力です」
そして、具材の目玉はやはりその土地ならではの特産品。地元で採れる新鮮食材が加わることで、よりおいしさが増す。
【1】岩手県・じゃじゃ麺
盛岡名物はラー油や酢で自分好みに仕上げる
後は生卵と麺のゆで汁を加えた「鶏卵湯(チータンタン)スープ」でシメるのが盛岡流。
つゆ:なし
具材:肉みそ、きゅうり など
<作り方>
【1】豚ひき肉50g、すりおろししょうが小さじ1を油で炒め、みそ40g、酒・しょうゆ各小さじ1、砂糖小さじ2、水大さじ1を加え煮つめる。
【2】器にうどんを盛り、【1】、きゅうり、ねぎ、紅しょうが、にんにくをのせ、好みでラー油、酢をかける。
【2】長野県・おしぼりうどん
大根のしぼり汁と信州みそで食べる長野の郷土食
大根には、長野・坂城(さかき)町で採れる小ぶりで辛みが強い「ねずみ大根」が使われる。
つゆ:大根のしぼり汁、信州みそ
具材:大根おろし など
<作り方>
【1】大根おろしをしぼった汁にみそを溶き、つけ汁を作る。
【2】器にうどんを盛り、ねぎ、しぼった後の大根を添える。
【3】福島県・じゅうねん冷やだれ
えごまの香ばしさがみその甘みのアクセントに
福島が誇るスーパーフード、じゅうねん(えごま)は、必須脂肪酸であるリノレン酸が豊富で、「食べると十年長生きできる」といわれる。
たれ:えごま、みそ など
具材:なし
<作り方>
【1】えごま大さじ3を炒ってすりつぶし、砂糖大さじ1/2、みそ大さじ1、しょうゆ小さじ1、水1/2カップを加えて冷やし、たれを作る。
【2】器にうどんを盛り、かつおぶしをのせた【1】、薬味を添える。
【4】埼玉県・冷や汁うどん
うどん文化が根付く埼玉ならではの冷や汁料理
手軽に栄養を摂れるため、もともとは農家の食事として重宝された。
つゆ:みそ、すりごま など
具材:青じそ、きゅうり など
<作り方>
【1】みそ大さじ2、砂糖・すりごま各小さじ2を混ぜ、熱湯3/4カップでのばす。冷まして器に入れ、青じそと氷を加える。
【2】うどんを盛り、きゅうり、のりを添える。
【5】愛知県・きしころ
冷やしたきしめんの強いコシを味わう
きしめんを好む名古屋では、冷たいきしめんは「きしころ」と呼ばれ親しまれている。
だし:かつお、昆布 など
具材:かまぼこ、天かす など
<作り方>
器にきしめんを盛り、かまぼこ、天かす、かつおぶし、貝割れ菜をのせ、つゆをかける。
【6】京都府・冷やしきつねうどん
油揚げからだしが香るつゆがあふれる
夏の京都では冷やしが人気。
だし:昆布、かつお など
具材:油揚げ、九条ねぎ など
<作り方>
【1】油揚げは水1/2カップ、めんつゆ大さじ1、砂糖小さじ2で煮る。
【2】水11/2カップ、白だし大さじ2、みりん大さじ1、薄口しょうゆ小さじ4を混ぜる。
【3】器にうどんを盛り、【1】と薬味をのせて【2】をかける。
【7】香川県・ぶっかけうどん
素材の味が引き立つうどん県の王道
濃いめのつゆをうどんにかける「ぶっかけ」は、香川県での主流の食べ方。
だし:いりこ など
具材:ねぎ、天かす、卵 など
<作り方>
器にうどんを盛り、天かすや薬味をのせ、つゆをかける。
【8】京都府・冷やしカレーうどん
和風味でさっぱりと! 夏の京都の新名物
暑い夏を乗り切るために考案された。さらっと重すぎない、和の風味が特徴。
つゆ:カレー粉、かつお、昆布 など
具材:温泉卵、夏野菜の天ぷら など
<作り方>
【1】めんつゆ1/4カップ、水11/2カップ、しょうゆ小さじ1/2、カレー粉小さじ2を鍋に入れて煮立て、片栗粉小さじ1、水小さじ2を加えて冷ます。
【2】器にうどんを盛って【1】をかけ、ねぎ、温泉卵をのせる。
【9】徳島県・すだちうどん
徳島産すだちの酸味が爽やか
徳島県はすだちの生産量が全国1位。うどんにもすだしをのせていただく。
だし:かつお など
具材:すだち など
<作り方>
【1】白だし大さじ2、水1 1/2カップ、みりん大さじ1、薄口しょうゆ小さじ4を混ぜる。
【2】器にうどんを盛って【1】をかけ、輪切りにしたすだちをのせる。
【10】福岡県・ごぼう天うどん
サクサクのごぼうが軟らかな博多麺に合う
うどん・そば発祥の地である福岡の「博多うどん」は、だしを吸って膨らむ軟らかい麺が特徴。定番の具材は、サクサクに揚げたごぼうの天ぷら。店によって、大きさや量などごぼう天の個性もさまざま。
だし:あご など
具材:ごぼうの天ぷらなど
教えてくれた人
渡辺あきこさん/料理研究家
和食の知恵と技を活かした家庭料理を得意とし、雑誌やテレビ、書籍などで活躍中。日本各地の郷土料理の研究がライフワーク。
撮影/玉井幹郎 取材・文/スペースリーブ(加藤 瞳、竹内里奈)
※女性セブン2022年7月7・14日号
https://josei7.com/
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