兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし【第149回 ひとりおでかけのその後】
突然ひとりで家を出てしまい、行方がわからなくなった若年性認知症の兄。一緒に暮らす妹のツガエマナミコさんは、捜索願を出しものの、一晩経っても見つからない兄の身を案じていました。ようやく翌日の夜、家から30km離れた県外で無事に保護されたと報せ受け、早速、迎えにいったマナミコさん。1日半ぶりに見た兄の憔悴する姿を見て胸を痛めたのですが…。
「明るく、時にシュールに」、認知症を考えます。

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翌朝はさっそくお尿さま事件勃発
おかげさまで兄は、自分が夜通し歩いて知らない街で保護されたことを忘れ、何事もなかったかのように元通りの生活をしております。でもその一方で、わたくしのストレスは爆上がりしております。
まず人騒がせな放浪からお帰りの翌朝は廊下のお尿さま掃除から始まりました。
わたくしが起きてトイレに向かうと、脚をガクガクさせながら兄がトイレに入るところでございました。ズボンを半分下ろしつつ、すでにお尿さまをバラ撒いており、パンツも脚も廊下もビショビショ。朝いちばんに見る光景にしては悲しすぎました。
お掃除するためには洗面所まで行く必要があるのですが、そのためにはどうしてもお尿さまを踏んでいかねばならず、わたくしは世界の終わりを感じながらスリッパでその海の上を歩きました。
ゴム手袋と雑巾、ティッシュと消毒スプレー