兄がボケました~若年性認知症の家族との暮らし「第123回 “ベランダでオシッコ”をめぐる攻防」
若年性認知症を患う兄の日常をサポートするライターのツガエマナミコさんは、心労の絶えない毎日を送っています。主なる悩みは、兄の排泄トラブル。ベランダでオシッコをしてしまったり、トイレではないところで便を出してしまったり…。そんな中、新型コロナウイルスに感染してしまったマナミコさん。症状は嗅覚障害でしたが、排泄物の臭いがしないことに、むしろ、このままでもいいのではないかと思ったのでした。むろん、嗅覚障害が出ていることがいいわけはなく…。しかし、それほどまでに悩みは深いのです。
それでも「明るく、時にシュールに」、でも前向きに認知症を考えます。

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「やれることはやった」…と
コロナ感染で失われた嗅覚が戻ってまいりました。お出汁の香りはまだ分かりませんが、手洗い後の手に残る石鹸の匂いが分かるくらいまでには回復しております。
と同時にお便さまの香りも分かるようになりまして、さっそく昨晩それを実感いたしました。深夜3時頃でしたか、トイレの扉を開けると床に明らかにお便さまを拭いたであろう痕跡が広がっておりました。ほぼ2週間ぶりとなる兄の粗相でございます。
お便さまそのものはないものの、黄色く広がったシミをゴシゴシ拭きとっているとやはり匂いがありました。
「ああ、匂うってこういうことだったな」と少しノスタルジックな気分にひたりながら、床掃除を終えトイレ全体を見回すと、なんと次なるミッションを発見いたしました。12ロール入りのトイレットペーパーの物陰に何かが隠れていたのです。恐る恐る見ると、きれいに畳まれ