料理研究家歴40年大庭英子さん「思い出の五目ちらしずしでハレの日は家族が笑顔に」
大庭英子さんは、料理研究家歴40年の大ベテラン。幼いころから料理に親しんできた。春の花祭りやお盆、正月などに親戚が集まって食べたちらしずしが思い出の味、と当時を振り返る。
「具は鶏肉に、ごぼうやにんじんなど季節の野菜。実家にたけのこ山があったので、春は掘りたてのたけのこが具材に。食事に汁物は欠かせなくて、朝はみそ汁、夜はすまし汁が多かったですね。当時は旬のものや新鮮な素材を使うのが当たり前だったから、いまも鮮度にはこだわります。だしをとるかつおぶしや昆布も、新しいものを使うと味がまったく違いますよ」(大庭さん・以下同)
ハレの日に家族が笑顔になる『五目ちらしずし』と、素材のおいしさが活きる『ピーマンと卵の炒め物』のレシピを教えてくれました。食卓が華やかになりますよ!
五目ちらしずし
ハレの日の定番おもてなし料理!
<材料>(4~5人分)
米…2合
水…2合(360ml) (炊飯器の目盛りより少なめ)
<A>
酢…1/3カップ
塩…小さじ1/2
砂糖…大さじ2~3]
鶏もも肉…200g
干ししいたけ…4枚
にんじん…80g
ごぼう…100g
サラダ油…大さじ1
<B>
酒・みりん…各大さじ2
砂糖…大さじ1 1/2
薄口しょうゆ…大さじ1
塩…小さじ1/5
卵…3個
塩…少量
さやえんどう…8枚
白いりごま…大さじ2
ピンクのでんぶ…適量
<作り方>
【1】米は研いでから水気を切り30分ほどおく。炊飯器に米と水を入れ、30分おいてから普通に炊く。
【2】ボウルに<A>を入れて混ぜ、すし酢を作る。
【3】鶏肉は1cm角に切る。干ししいたけは水で戻し、軸を切り、縦半分にしてから薄切りにする。にんじんは3cm長さ、3mm角の棒状に切る。ごぼうは皮をこそげ取り、細かいささがきにして水でさっと洗う。
【4】鍋に油を熱して鶏肉を中火で炒めてから、【3】の野菜を加えて炒める。<B>を加え、ふたをして弱火で7~8分煮る。最後にふたを取り、中火にして水気を飛ばす。
【5】ボウルに卵と塩を入れて混ぜ、こし器でこす。フライパンで薄焼き卵を作り、冷めたら5cm長さのせん切りにする。
【6】筋を取ってゆでたさやえんどうをせん切りにする。
【7】水で濡らして水気を拭いた飯台に【1】のご飯を入れて【2】をふり、水で濡らした木しゃもじで切るように混ぜる。
【8】【7】に【4】の具とごまを加えて切るようにして混ぜる。器に盛り、【5】と【6】、でんぶを散らす。
ピーマンと卵の炒め物
昔は苦手だったのにいまはリピート!
夏によく登場し、弁当の定番だったシンプルな炒めもの。
「子供の頃はピーマンが嫌いでした(笑い)。母はピーマンをもっと太く切っていましたね。大人になってからは好きになって、いまではよく作る懐かしい味です」
<材料>(3~4人分)
ピーマン…6個
サラダ油…大さじ1
<A>
酒・みりん・薄口しょうゆ…各大さじ1
塩…少量
卵…2個
<作り方>
【1】ピーマンは縦半分に切り、へた、種を取り、横5mm幅に切る。
【2】フライパンに油を熱して【1】を入れ、中火でしんなりするまで炒めたら、<A>を加えて汁気を飛ばすように炒め合わせる。
【3】ボウルに卵を割りほぐし、【2】に流し入れて炒め合わせる。
教えてくれた人
料理研究家 大庭英子さん
福岡県生まれ。料理研究家歴40年の大ベテラン。和・洋・中のジャンルを超えて、素材のおいしさを生かした王道の料理が人気。
撮影/市瀬真以
※女性セブン2021年10月14日号
https://josei7.com/
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