料理家市瀬悦子さんの記憶に残る母の味「甘じょっぱい大判のコロッケが大好きでした」
人気料理研究家の市瀬悦子さんは「おいしくて作りやすい家庭料理」がモットーで、特に揚げ物のレシピが大好評。「子供の頃、母と一緒に台所に立つのが大好きでした」という市瀬さんに、思い出の料理を教えてもらいました。
「友達や親戚が集まると、母は決まってコロッケをたくさん作ってくれました。いま思えば、母の得意料理だったんですね」(市瀬さん・以下同)
記憶の中の母の味は、甘じょっぱい大判のコロッケ。たっぷりのキャベツのせん切りに漬け物とみそ汁を添えて、定食のように出してくれた。
「母は学校給食の調理師だったので、栄養バランスを考えてくれていたのかも。私も子供の頃から料理が好きで、よく手伝いをしていました。中学生のときに初めてひとりで作ったのは、チキンのワイン煮。子供っぽくないですよね(笑い)。母には足手まといだったかもしれませんが、よく台所に立たせてくれました」
そんな市瀬さんも母と同じ料理の道に。人が集まると、やはりコロッケをたくさん揚げておもてなしすることも。
コロッケ 市瀬悦子さん思い出の母の味
大判で甘辛味が懐かしい。
<材料>
じゃがいも…3個
サラダ油…大さじ1/2
玉ねぎ…1/4個
合いびき肉…120g
小麦粉・溶き卵・生パン粉・
揚げ油・キャベツ・中濃ソース…各適量
<A>
しょうゆ・砂糖…各大さじ1
塩…小さじ1/3
こしょう…少量
<作り方>
【1】じゃがいもは皮をむき1cm幅の半月切りにする。鍋にじゃがいもと水を入れ、やわらかくなるまで10分ほどゆでる。
【2】フライパンにサラダ油を中火で熱し、みじん切りにした玉ねぎを炒める。しんなりしたら合いびき肉を加え、ほぐしながら炒める。肉の色が変わったら<A>を加えて炒め、煮絡まったらボウルに取り出す。
【3】【1】の湯を切り、鍋にじゃがいもを戻し入れ、中火にかける。鍋をゆすりながら水分を飛ばし、粉吹きいもにして粗く潰す。
【4】【3】に【2】を加えて混ぜ合わせ、バットに入れ、平らにして冷ます。
【5】【4】を1/6量ずつ手に取り、小判形に成形し、小麦粉、溶き卵、パン粉を順につける。
【6】鍋に揚げ油を3~4cm注いで170℃に熱し、【5】を入れて揚げる。パン粉が固まったら1~2度返しながら、きつね色になるまで4~5分揚げて油を切る。
【7】器に千切りにしたキャベツと【6】を盛り、好みで中濃ソースをかける。
大根のしょうがみそ汁
大根は棒状に切るのが市瀬家流!
<作り方>
【1】大根100gは5cm長さの棒状に切る。しょうが1片は千切りにする。
【2】鍋にだし2カップを煮立たせ、【1】を入れる。大根がやわらかくなるまで3~4分煮たら、みそ大さじ2を溶く。
白菜ときゅうりの昆布漬け
あっさりした漬け物は定番の箸休め。
<作り方>(作りやすい分量)
【1】白菜1/4個は小さめのひと口大に、きゅうり1本は斜め切りにする。
【2】厚手のポリ袋に【1】、昆布5cm四方程度、水2カップ、塩大さじ1を入れてざっともみ、空気を抜いて口を閉じる。冷蔵室で一晩漬ける。
【3】軽く汁気を絞って器に盛り付ける。
教えてくれた人
料理研究家 市瀬悦子さん
会社員を経て料理の道に。「おいしくて作りやすい家庭料理」がモットー。大の揚げ物好きで、人気のレシピも多数。
撮影/深澤慎平
※女性セブン2021年10月14日号
https://josei7.com/
●人気料理家の絶品レシピ|市瀬悦子さんのから揚げ、藤井恵さんのバターチキンカレー