料理家・上田淳子さん母の味「ハンバーグ」「トマトサラダ」丁寧な下ごしらえでおいしく
リピートしたくなるレシピを次々と世に送り出す料理家たちは、なぜ料理上手になったの?その原点を探るべく、忘れられない母の味を、思い出とともに教えてもらいました。家庭料理の「おいしい!」は時代を超えて受け継がれていました。
家庭でも簡単に作れる、おしゃれな欧風料理が人気の上田淳子さんの原点は、ハンバーグだという。
「子供の頃の家庭料理は和食が中心でしたから、誕生日など特別な日に登場するハンバーグがすごく楽しみで。玉ねぎをバターで炒めるなど、母も手間をかけて作ってくれて、まるでお店の味のようでした。私が料理の道に進み、本格的に洋食を学びたいと思ったのは、この記憶がきっかけですね」(上田さん・以下同)。
丁寧な下ごしらえで素材のおいしさを最大限に引き出すテクニックは、ぜひ取り入れたいもの。上田さん思い出の味をご堪能あれ!
上田淳子さんの母の味「ハンバーグ」
「食パンを牛乳に浸したつなぎを使ったり、玉ねぎをバターで炒めたりと、当時の洋食は母にとっても特別なごちそうだったんでしょうね」と、上田さん。
炒めた玉ねぎがやさしい味わいのハンバーグレシピ。
<材料>(4人分)
合いびき肉…400g
玉ねぎ…1個
バター…10g
食パン…1/2枚(6枚切り)
牛乳…大さじ2~3
卵…1個
塩…小さじ2/3
こしょう…適量
サラダ油…大さじ1/2
<A>
ケチャップ・マヨネーズ…各大さじ2
ウースターソース…大さじ1
<作り方>
【1】フライパンにバターを入れて中火で熱し、みじん切りにした玉ねぎを加えしんなりするまで4~5分炒め、冷ましておく。
【2】ボウルにちぎったパンと牛乳を入れ、パンがふやけたら指で崩してペースト状にする。
卵を入れて混ぜ、塩、こしょう、合いびき肉を入れて全体がなじむまでよく混ぜる。【1】を加え、均一になるまで混ぜたら、生地を4つに分けて丸く形作る。空気を抜き、厚さ2㎝程度の小判形にする。
【3】フライパンにサラダ油を中火で熱し、ハンバーグ生地の中央を軽くへこませて並べ、ふたをする。
【4】パチパチ音がし始めたら弱火にし、表面が白っぽくなり、底面がこんがり焼けるまで4~5分焼く。ふたを取って裏返し、中心に火が通るまで4~5分焼く。
【5】【4】を皿に盛り、付け合せを添えて<A>をかける。
<付け合せ>
【1】を皿に盛り、付け合せを添えて<A>をかける。鍋に湯を2 1/2カップ沸かし、カレー粉・塩各小さじ1を入れる。
【2】小房に分けたカリフラワー1/2個を火が通るまでゆでる。
◆ハンバーガーにアレンジも!
リモートワーク中のランチは、自分で作るという息子の和範さん。この日は、「肉を味わう」100%牛肉のハンバーガーを自作。
思い出の味「トマトサラダ」
キンキンに冷やして食べる!
玉ねぎとパセリのみじん切りをたっぷりかけたトマトサラダも「大好きな思い出の味」、と上田さん。
「できたサラダを冷蔵庫でキンキンに冷やし、食べる直前に食卓に出すのが母のこだわり(笑い)。トマトの皮を湯むきするひと手間に、家族を思う母の心を感じます」
<材料>(4人分)
トマト…3~4個
玉ねぎ…1/2個
パセリのみじん切り…大さじ4
<A>
ごま油…大さじ3
しょうゆ…大さじ11/2
酢…大さじ2
砂糖…ひとつまみ
<作り方>
【1】トマトは湯むきをする。横に1cmの輪切りにし、皿に並べる。
【2】玉ねぎは細かいみじん切りにして水にさらし、水気を切りペーパーで絞る。
【3】【1】に【2】とパセリをのせ、混ぜ合わせた<A>をかける。
教えてくれた人
料理研究家 上田淳子さん
フランスやスイスでの料理修業経験を生かしたフレンチベースの家庭料理が人気。双子の息子たちの子育て経験を生かした、食育についての活動も行う。
撮影/深澤慎平
※女性セブン2021年10月14日号
https://josei7.com/
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