猫が母になつきません 第253話「ねる」
個人的には猫は寝ている時が一番かわいいな、と思います。寝入りばなにベストポジションをさぐってもぞもぞしているところもたまらない。わびはベッドが定位置ですが、さびはソファだったり自分の猫ベッドだったり、時には別の部屋で寝ることも。でも朝にはたいてい私の布団の上のどこかにのっかっているので、起きたときにはまずさびがいる位置を確認するのが習慣になっています。最近は最初から布団の上で寝ることが多いので、だっこしてのせてやろうとすると激しい抵抗にあう。じたばたじたばた、いやいやにゃーっ。「自分で寝るからいいの!」ということでしょうか。こちらはよかれと思ってなのですが…。面倒を見るってむつかしい。見られる側にも「自分はこうしたい」というのがある。家族だから全部わかるということでもなくて、わかっているつもりでも違っていたりして、違うっていうのもちゃんと言ってくれなくて、こちらが気がつかないうちにふつふつと不満がたまっていて、ある日急に「シャーッ!」って…。猫の話か人の話かわからなくなってきました(汗)。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。