猫が母になつきません 第476話「いちにち」
朝、寝室のドアを開けるとぐれと隊長の2匹が待ち構えています。寝室にいるさびにおはようの鼻チューをしようとぐれは毎朝毎朝果敢にアタック、さびの方はあからさまに拒否するのも大人げないと思うらしく、かといって安易に受け入れるのも抵抗があるというわけで、さりげなーく避けようと苦心しているのがわかります。いやがられられているのをわかっているのかいないのか、とにかく毎朝さびに鼻チューをしに行くぐれのあきらめない姿に尊さを感じ、さびもいいかげん受け入れてあげなよと思ったりしますが、もし人間だったらハラスメントと言われてしまうような行為…どうしても嫌なものは仕方ない。隊長の方は私とおはようの挨拶をしようと一生懸命に見上げてくるので撫でてやると満足して次はごはん!忙しい一日の始まりです。
お昼はみんな別々に過ごす猫たち。甘えん坊のぐれは私が座っている椅子のそばにくると「わーん」と鳴いて、スペースを開けてやると椅子に飛び乗り私のお尻の後ろに陣取ります。ぐれは「わーん」と鳴く。ごはんが欲しい時は「わんわーん」。猫なのに。
夜、食事の片付けが終わるとソファタイム。私がソファに座って膝にブランケットをかけるとすぐにぐれが乗っかってきます。隊長は横にぴったりくっついて私の膝に前脚をかけてよっかかる体勢が安心するらしい。この形がキマったらもう何時間でもこのままです。お風呂に入るタイミングも難しく、そのうちに全員が寝てしまってさびが起こしにくる。「お風呂入るか、ちゃんとベッドで寝るかしなさいよ」「はーい…」。このところ毎日この繰り返し。
お別れまでのカウントダウンがはじまって、賑やかなこの一日一日を大事に大事に過ごしています。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母と暮らすため地元に帰る。ゴミ屋敷を片付け、野良の母猫に託された猫二匹(わび♀、さび♀)も一緒に暮らしていたが、帰って12年目に母が亡くなる。猫も今はさびだけ。実家を売却後60年近く前に建てられた海が見える平屋に引越し、草ボーボーの庭を楽園に変えようと奮闘中(←賃貸なので制限あり)。
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