果肉がふわふわになる基本の梅干しの漬け方|はちみつ梅干しレシピも紹介|山脇りこさん
今年もフレッシュな梅に出合える季節に。いつもより少しだけおうち時間が多いいまだからこそ、丁寧な手仕事時間を楽しんでみませんか? 自分だけの味作り、クセになるかもしれませんよ。
【目次】
じっくり待つ時間も楽しみさまざまな味で梅を満喫
梅の実を見ると、その美しさにほれぼれするという料理家の山脇りこさん。6月に入ると青梅で梅酒や梅シロップを、その後は完熟梅で梅干しを仕込む。
「梅干しは昔ながらの漬け方を少しアレンジ。漬けるときの重石を水にすることで果肉がふわふわに仕上がります。我が家だけの味ができると、ちょっとうれしいですよね。漬けた梅をおかずやスイーツにアレンジするのも楽しいですよ」(山脇さん)
そこで、今回は山脇さんに完熟梅で作る基本の梅干しの作り方と、アレンジレシピを教えてもらいました。
■完熟梅とは
青梅が黄色く熟した頃に収穫される梅。6月中旬~下旬に出回る。ほどよい甘さでフルーティーな香りのため、梅干しに最適。
基本の梅干しの漬け方
《材料》
完熟梅…2㎏
焼酎…大さじ2
塩(海藻などの不純物が入っていない塩)…400g
※梅干しを漬ける容器とふたは熱湯で洗い、焼酎適量(分量外)でよく拭く。重石に使う保存袋の外側も焼酎で拭いて消毒をする。
《作り方》
【1】梅を洗い焼酎をまぶす
ヘタを取り30分ほど水にさらす。ざるにあげて水気を拭き取り15分ほど乾かす。梅全量が入るボウルに梅と焼酎を入れ、全体にまぶす。
【2】梅に塩をまぶす
塩2/3量を加え、手で全体にまぶす。梅1個ずつにまぶすことで梅酢(梅を塩漬けしたときに出るエキス)が上がりやすくなる。
【3】梅を漬ける
4~5Lの口の広い容器に【2】を入れ、残りの塩をかぶせる。保存袋(大)を二重にし、7割ほど水を入れて口を閉じ梅の上に重石としてのせる。
★ポイント★
冷暗所において毎日様子を見る。3~4日して梅酢が上がってきたら保存袋の水を少し減らす。梅は常に梅酢に浸かる状態に。約2週間で梅酢が完全に上がったら重石の袋を外してふたをする。
【4】1日目は6時間干す
漬けてから1か月ほど経ったら、3日間連続で晴れる日を選び、【3】から梅を取り出し、重ならないようにざるに並べて干す。上部が乾いたら返す。1日目は6時間ほど干したら梅酢に一度戻す。
【5】雨に濡らすのはNG
2日目は午後から梅を干し、夜間も干したままにする(夜間は室内でも可)。そのまま、3日目の日暮れまで干す。干し上がったら別の容器に保存する。絶対雨に濡らさないよう天候に注意。常温で長期保存が可能。※夏場に干せなければ、秋に干しても良い。
容器に保存して3週間後からが食べごろ。
■梅の効用
梅に含まれるクエン酸には疲労回復効果が。食欲増進、消化吸収を助け、夏バテにも最適。カリウムを含み、余分な水分を排出し、むくみ予防にも。