絶対に取れない場所の汚れを落とすお掃除ブラシヒットの秘密
家の中の掃除に古歯ブラシを使っているという人は多いが、角や隙間などどうしても届きにくい場所がある。そんな悩みを解決するのが、このJ型の掃除ブラシだ。
細かいところに手が届くお掃除ブラシ
「掃除をする人すべてに使ってほしい─」。開発担当者がそう語る渾身の逸品を紹介する。
『大津式お掃除ブラシJ』を開発したのは、愛知・名古屋にある通販メーカー、ドリームだ。
始まりは2015年、ドリームと、“トイレのたまちゃん”と呼ばれる日本清掃収納協会会長・大津たまみさんとの出会いだった。
一般の人は、狭い場所の掃除に、使い古しの歯ブラシを使っていることが多いということを聞き、プロが使っているJ型の掃除ブラシを一般家庭用に改良しようと思いついたのだ。実は、掃除のプロと一般の人の掃除方法にあまり違う点はない。唯一違っているのは、汚れるポイントを「見る目」なのだ。
プロの視点で商品開発
一般の人が掃除しにくい場所である角や隙間は時間が経つと、汚れが堆積している場合が多い。そういった細かいところを掃除しやすい道具というのがJ型のブラシなのだ。
まず、改良したのは柄の素材だ。プロが使っていたブラシは錆(さ)びやすい素材で手入れが大変だったため、錆びにくいステンレスに変更した。ブラシの素材にもこだわりがある。柔らかすぎず硬すぎず、熱や摩擦にも耐えられるものでないといけないことに加えて、1本1本の毛の太さも掃除のしやすさを左右するからだ。
0.2mmでは柔らかすぎて落とせる汚れに限りがあり、0.4mmだと硬すぎて掃除した場所を傷つけてしまう恐れがある。幾度もの試作の結果、毛の太さは0.3mmに落ち着いた。開発担当者は試作を行うたびに、トイレの便器のふちや排水口、窓のサッシ、ガスコンロ…あらゆるところを掃除してみたという。
絶対に取れない場所の汚れが落ちる!
このように、柄やブラシの毛の素材や色、形状など何度も調整を繰り返すこと2年。2017年にようやく商品が完成した。
発売後は、排水口の底や洗濯機の中、サッシの角に詰まったほこりなど歯ブラシでは絶対に取れない場所の汚れが落ちると評判に。口コミがどんどん広まり、現在は32万本を売り上げるヒット商品となった。
「歯ブラシ、つまようじ、綿棒などを使い分けて掃除していたところをこれ1本で掃除できるようになった」「窓サッシの掃除が楽になった」など、いままで掃除で悩んでいた場所をきれいにできたという反応はもちろん、「細かいところを掃除できるから、ついブラシを持って家中をウロウロ…ここにも使える!という場所を見つけるとうれしくなり、気がつくと家中がピカピカになっていた」という声がとても多いそうだ。
価格は1本1400円前後(税込)。耐久性がよく、ブラシの毛先が開いてきても熱湯をかけると元通りにすることができる。掃除道具を収納する際、衛生面が気になるという人でも、煮沸消毒できるのが魅力だ。毎日の掃除を楽しくする1本、ぜひ試してみてほしい。
【DATA】
『大津式お掃除ブラシJ』
幅1.8×奥行き23.5×高さ5.0cm。
1本入り/1280円。
問い合わせ先:ドリーム(電話):0120・559・553
※女性セブン2020年3月12日号
https://josei7.com/