各種専門職のそろった介護付有料老人ホーム<前編>
ネクサスコート練馬
今回紹介する「ネクサスコート練馬」は介護に力を入れている。「介護施設なんだから、当たり前じゃないか」と思われるかもしれないが、実は施設ごとに介護に対する考え方、サポート内容は全く異なるのが現状だ。ここでは看護師が24時間常勤し、入居者を見守っている。常に看護師がいることは、緊急時の対応以外にも数々の利点がある。
看護師が24時間常勤していることは、緊急時だけではなく、日常生活の安心にも大きく寄与している。いつも同じ建物にいるので、些細なことでも気兼ねなく相談できるのだ。ちょっとした体調の変化や薬のことなど、病院に行くほどではないことを聞くことができる。そして、看護師側も一人ひとりの様子が普段の生活、食事の場などで把握できるため、様子の変化に気づきやすい。もちろん、緊急時に迅速な対応ができるように、各居室や共用スペースにナースコールの設置もされている。
また、専任の理学療法士が常勤し、リハビリの必要な入居者一人ひとりに合わせたリハビリプログラムを作成し、実施している。理学療法士の役割は、身体能力の維持だけではない。それぞれの専門職の隠れた役割を教えてくれたのが、ネクサスコート練馬の施設長を務める関一樹さんだ。
「看護師をご家族様が頼りにしてくださっている面も大きいです。病院にご家族様が付き添ってくださるケースも多いので、看護師に報告、相談をしてくださいます。そういう意味でも看護師が24時間常にいるというのは安心感につながっていると思います」(関さん、以下「」は同)
理学療法士が担う大切な役割とは?
理学療法士も介護現場で大きな役割を果たしている。リハビリの際は身体機能を維持・回復させることに加えて、入居者との積極的なコミュニケーションも重視していて、いわゆる傾聴の役割も果たしているのだ。単調になりやすい日々の生活の中で、理学療法士によるリハビリの日を楽しみに待っている人も多いそうだ。
理学療法士は数十分の時間を2人きりで過ごすので、介護職員や看護師に対するものとは違った内容の話をする入居者も多いそうだ。大勢いる介護職員よりも、数の少ない理学療法士の方が印象に残って覚えている入居者も多いという。
「理学療法士は介護職員や看護師と違って、1対1の関係になるので、傾聴の効果もあります