そのケア、逆効果かも?皮膚科医が教える「薄毛・シミ・シワ」を防ぐ13の習慣
外見の印象を大きく左右する薄毛や白髪、そして肌のシミやシワ。年齢とともに気になり始めるこうした老化現象には、実は日々の間違ったケアが大きく関係しているケースも少なくない。良かれと思ってやっていたその習慣、本当に頭皮や肌のためになっているだろうか?皮膚科医が指摘する「やってはいけないNG行為」と、今日から実践できる効果的な老化対策を紹介する。
教えてくれた人
野田真史さん/池袋駅前のだ皮膚科院長
白髪や薄毛対策のつもりが逆効果? 頭皮を傷めるNG習慣に注意
年齢よりも若く見えるか、老けて見えるかーー「外見」の印象を大きく左右する要素が薄毛や白髪、肌のシミやシワだ。
「白髪の原因は、加齢によって色素細胞(メラノサイト)の働きが衰えたり、メラニン色素が髪に行き渡りにくくなることだと考えられます。
抜け毛は20代から進んでいる人もいますが、やはり年齢が上がるにつれて髪が細く、抜けやすくなる。いずれも遺伝的要素が大きいものの、生活習慣次第で差が出るのも事実です」
そう話すのは池袋駅前のだ皮膚科院長の野田真史医師。白髪や抜け毛対策のつもりで「NG行為」を実践している男性は少なくないという。
「やってはいけないのは、白髪を抜くこと。白髪は抜いても同じ場所に生えてきますが、抜くことで毛根がダメージを受け、新しい毛が生えなくなる可能性があります。頭皮の血行を良くする目的にブラシで頭皮を叩く人もいますが、かえって頭皮を傷め、毛根に損傷を与えてしまうので逆効果。
気持ちがいいからと爪を立てて髪をガシガシ洗うのも頭皮を傷つけて炎症を起こす原因になり、湿疹ができてその部分の髪が薄くなってしまいます。頭皮の血流を改善するなら、指の先で軽く押すマッサージ程度にとどめておくほうがいいでしょう」(野田医師。以下「」内は同じ)
「皮脂落とし」を謳う洗浄力の強いシャンプーを使う人がいるが、高齢になると皮脂が減ってくるため、これも注意が必要だという。
「皮脂がなくなると頭皮が乾燥し、皮膚のバリア機能が低下するリスクがあります」
ストレス対策も重要。「髪を気にしすぎない」心構えが老化予防に
食事では、亜鉛の摂取が髪の老化防止の強い味方になる。
「髪のもととなるケラチンを作るために不可欠な栄養素が亜鉛です。サプリメントでは過剰摂取になるかもしれないので、牡蠣やレバーなどを積極的に食べましょう」
髪にはストレスも大きく影響を与えるという。
「2020年発表のハーバード大学の研究では、ストレスを感じるとメラニン色素が髪に行き渡りにくくなり、白髪になる可能性があることが報告されました。薄毛や白髪を気にしすぎると、そのストレスが毛髪に悪影響を与えかねない。『髪の毛を気にしない』という心構えも大切なのです」
間違った洗顔が肌の老化を早めることも
一方、皮膚にとってはこのメラニン色素が大敵になる。
「紫外線の影響で皮膚にメラニン色素が沈着すると、シミやくすみが出現し、さらに皮膚表面の細胞にもダメージが加わります。これがより深い部分にある真皮にも影響を及ぼし、コラーゲンなど皮膚の支えになるタンパク質が減少することでシワが生じるのです」
紫外線から肌を守るためには、何よりも「日焼け対策」が重要になる。
「男性でも外出前には必ず日焼け止めを塗り、2時間おきに塗り直すことが推奨されています。夏など紫外線の強い時期には、なるべく地下道を通ることや日陰を歩くことを心がけましょう」
食事では、抗酸化作用のある食べ物が紫外線による皮膚のダメージを防ぐのに効果的。とりわけトマトや緑黄色野菜には強い抗酸化作用のあるリコピンなどが多く含まれているという。
逆に肌の老化を早めてしまうのが間違った洗顔だ。
「気をつけたいのが熱いお湯での洗顔です。保湿作用がある皮脂が落ちてしまい、肌が乾燥してバリア機能が低下してしまう。ぬるま湯か水で洗顔するようにしましょう。必要以上に洗顔料を使うのも同じく皮脂を落とすことに繋がるので注意が必要です。1日に3回以上の洗顔は避けたほうが良いです」
表情にも落とし穴があるという。
「しかめっ面は禁物です。表情筋が凝り固まって、眉間に深い縦ジワができてしまいやすい。極力穏やかな表情を心がけましょう」
誰もができる日々の小さな習慣で、「老化」に打ち克つことは可能なのだ。
薄毛・シミ・シワを防ぐ老化対策13選
【シミ&シワ対策1】お湯で洗顔しない
皮脂を落としすぎて、肌が乾燥して張りもなくなり、小ジワが目立つようになる。
【シミ&シワ対策2】洗顔料は1日2回まで
皮膚のバリア機能が低下して紫外線のダメージを受けやすくなる。
【シミ&シワ対策3】しかめっ面をしない
表情筋がこり固まり、眉間に深い縦ジワが刻まれる可能性がある。
【シミ&シワ対策4】外出時に必ず日焼け止めを塗る
シミ・シワの一番の大敵である紫外線を防ぐ。汗をかいたら塗り直し必須。
【シミ&シワ対策5】日陰や地下道を歩く
日焼け止めを塗っても日焼けするので、紫外線の強い時は日陰を歩く。
【シミ&シワ対策6】日焼けしたらすぐ冷やす
痛みが出るくらい赤くなったら、濡れたタオルなどで冷やし皮膚の炎症を抑える。
【シミ&シワ対策7】積極的にトマトを食べる
トマトに含まれる抗酸化作用のあるリコピンが皮膚ダメージを回復させる。
【薄毛&白髪8】ブラシで頭皮を叩かない
強すぎる刺激により頭皮を傷め、毛根がダメージを受ける可能性がある。
【薄毛&白髪9】爪を立てて髪を洗わない
強く洗うと頭皮を傷めて炎症を起こし湿疹ができ、そこだけ薄毛になる場合も。
【薄毛&白髪10】皮脂を落とすシャンプーを使わない
皮膚を守る皮脂まで落とすことで、頭皮が乾燥し皮膚のバリア機能が低下する。
【薄毛&白髪11】亜鉛が豊富な牡蠣やレバーを食べる
髪のもととなるケラチンの生成には亜鉛が不可欠でサプリより食事で摂るほうがよい。
【薄毛&白髪12】でき始めた白髪を抜かない
抜くことで毛根がダメージを受け、死滅した場合、新しい毛が生えなくなる可能性も。
【薄毛&白髪13】薄毛や白髪を気にしすぎない
ストレスを感じるとメラニン色素が髪に行き渡らず白髪が進む場合がある。
※週刊ポスト2026年7月17日号
●毎日の小さな習慣が老化のスピードを左右する 薄毛・白髪を加速させる要因を専門家が解説
●食事で夏の日焼け対策! トマトや緑黄色野菜に含まれるリコピンで紫外線による肌へのダメージを軽減<肌の老化を遅らせる習慣>
