「介護中の部屋がオシッコ臭い…」気になる尿臭を一掃する消臭テクを家事アドバイザーが解説
在宅介護をしている人の7割以上がニオイに悩んでいる(2022年エステー調べ)。さらに困っているニオイの種類は1位が「尿臭」で便臭よりも多かったという調査も(女性セブン調べ。読者2000人への調査)。そこで家事アドバイザーの矢野きくのさんに「尿臭」の対策を教えてもらった。
この記事を執筆した専門家
節約・家事アドバイザー・矢野きくのさん
家事の効率化、家庭の省エネを中心にテレビ・講演・連載などで活動。NHK『ごごナマ』準レギュラー他テレビ出演多数。新聞での連載のほか自動車メーカー、家電メーカーなどの企業サイトでコラムの執筆経験も。近年は中高年層の家事アドバイスや家庭でできるSDGsについての講演、SNSでの情報発信でも活動している。著書『シンプルライフの節約リスト』、『「節電女子」の野菜レシピ!』など。https://yanokikuno.jp/
介護中のご家庭で悩ましい「尿」のニオイ
介護中のご家庭では、気温が上昇するこれからの季節はとくに「ニオイ」が気になるのではないでしょうか。
便や尿などの排泄臭や体臭、部屋に染み付いた独特のニオイへの対策は、ご本人とご家族の双方のQOL(生活の質)に直結する重要な課題です。
介護に関する悩みの投稿や情報をリサーチしていると、「介護をしている部屋の尿臭が気になる」という声が多いと感じます。
意外とみなさん気になっている「尿」のニオイの対策についてご紹介します。
気になる尿臭「ニオイの元」と「空間」問題
尿臭の消臭対策は、「尿そのものが付着したもの」と、「尿臭が染みついた空間」の2つのアプローチが大切です。
介護用のおむつを使っていても夜間の尿漏れなどで寝具の尿臭がなかなかとれないこともあるでしょう。また、尿に含まれるアンモニア成分は、時間が経つにつれて揮発し、部屋全体に広がってしまうため、カーテンや壁紙に染みこんでしまうこともあります。まずは、布団やベッドなど寝具の対策から解説します。
布団とベッドマットのメンテナンス
寝具は肌に触れる時間が長く、汗や尿の成分が蓄積しやすい場所です。
洗えるものは頻繁に洗濯を
シーツや掛け布団カバーはもちろん、洗えるタイプの枕や肌掛けはこまめに洗濯し、しっかり日光に当てて乾燥させましょう。
洗えないマットは「湿式消臭」
ベッドマットレスなど洗えない大物は、消臭スプレーを活用しましょう。消臭スプレーも「尿臭」に特化した介護用のアイテムなどが販売されています。
マットレスの表面が少し湿るくらいまでたっぷりスプレーするのがコツです。その後、扇風機の風を直接あてて強制的に乾燥させます。
湿気を含ませてから一気に乾かすことで、繊維の奥に潜んでいたニオイ成分を揮発・分解させることができます。
「汚さない」ための予防策
ニオイがついてから対処するよりも、最初から染み込ませない工夫が効率的です。マットレスの上には必ず防水シーツを敷きましょう。最近では通気性を確保しつつ水分をブロックする高性能なものや、使い捨てタイプもあります。洗えない部分を物理的にガードすることで、介護負担も大幅に軽減されます。
介護用の防水シーツはダイソーなど100円ショップでも取り扱いするところが増えていますので、チェックしてみてください。
空間に漂う尿臭対策は「壁紙(クロス)」が肝!
「介護している部屋がなんとなくオシッコ臭い…」。実は、部屋全体のニオイが取れない最大の原因の一つが「壁紙」です。
壁紙に使用されているクロスは、細かな凹凸や隙間があり、生活臭や排泄臭を吸着しやすい性質を持っています。特にベッドの頭側や、排泄介助を行うスペースの壁にはニオイがこびりついているケースが多いかもしれません。
消臭スプレーは「壁紙用」を選ぼう
壁紙に対しても、消臭スプレーは有効です。布製品だけでなく「空間・壁紙用」と記載のあるものを選び、壁全体にスプレーしましょう。
拭き取り可能な壁紙であれば、薄めた中性洗剤や消臭液をつけた布で「拭き掃除」も有効です。壁からニオイを取り除くだけで、部屋に入った瞬間の空気の重さがガラリと変わります。
介護で気になる「尿臭」対策【まとめ】
・寝具はスプレー+扇風機の「速乾」でケア
・ニオイが染みないように「防水シーツ」でガード
・空間の尿臭「壁紙」に染み付いたニオイをケア
尿臭は気温が高くなると揮発しやすくなり、周囲に広がって部屋全体に広がってしまうため、これからの季節はとくにこまめに対策することが大切です。
こうした小さな工夫の積み重ねが、ご本人にとってもご家族にとっても、清潔で心地よい空間を守ることにつながります。無理のない範囲で、日々のルーティンに取り入れてみてください。
