アクティブシニアの美と健康に《ノルディックウォーキング》ブーム再燃「-20才若く見える」歩き方を専門家が解説
ノルディックウォーキングは高齢者向けのスポーツかと思いきや、最近は「美や健康」に関心が高いアクティブシニアに人気が再燃しているという。講師いわく「基本の歩き方を身につけておくと、普段の歩き方もキレイに見える」という。その秘訣を専門家に聞いた。
教えてくれた人
渡邊由美子さん(59才)
全日本ノルディックウォーク連盟・公認指導員。東京・代々木公園で定期レッスンを開催するほか、10㎞の街歩きを楽しむレッスンも人気。神宮スタジアムナイトヨガのイベントでは、歩き方の講師なども務めた経験をもち、YouTubeチャンネル『イオン元気UPアカデミー』でウォーキング講師なども務める。ブログ『Yノルディックウォーキング』https://ameblo.jp/yumib0/entry-12949808886.html
ノルディックウォーキングの歩き方は普段にも役立つ
「ノルディックウォーキングの基本を覚えておくと、普段の歩行にも取り入れられます。とくに姿勢がよくなるので、若々しく見えるようになると思います」
こう話すのは、全日本ノルディックウォーク連盟・公認指導員として活動する渡邊由美子さん(以下、同)。ノルディックウォーキングで17kgのダイエットに成功した渡邊さんのレッスンには、背筋のピンとのびた素敵なアクティブシニアが多い。
東京・代々木公園で行われている渡邊さんのレッスンに密着し、美と健康にいい歩き方を改めて教えてもらった。
歩く前にまず姿勢をチェック!
「正しい歩き方は、正しい姿勢から生まれます。基本となる立ち姿勢を『0(ゼロ)ポジション』と呼んでいます。横から見たときに、耳・肩・腰・膝・くるぶしが一直線になっているのがポイントです。この姿勢を保ちながら歩くことで、全身の筋肉を効率よく使えるようになります」
「0ポジション」5つのポイント
・頭を上から引っ張られているイメージでまっすぐ立つ
・肩を引き上げて耳に近づけ、そのままストンと下ろす
・肩甲骨を引き寄せ、胸を張る
・下腹に力を入れて凹ませる
・おへそを2㎝引き上げるイメージ
腰は反りすぎないこと。壁際に立ち、かかとや背中を壁につけて、腰に手のひら1枚入るくらいがちょうどいいという。
「見た目年齢マイナス20才」若見えウォーキング
「歩く習慣がない人にとっては、いきなりウォーキングを頑張ろうとしても、最初は20分くらいしか歩けないのが現実かもしれません。でも、それでは体が変わりません。大切なのは、『何をするか』より『どうやるか』。いつもの動きのやり方を少し変えるだけで、身体は確実に変わっていきます」
「歩き方」のポイント
・基本姿勢(前述の0ポジション)をキープ
・おへそから脚が出ているイメージで歩く
・つま先を上げ、かかとから着地する
・母指球(足の親指の付け根の下のふくらんだ部分)で蹴り出す
「『つま先を上げ、かかとから着地する』のが歩き方の基本です。年齢を重ねると、何もないところで転倒するかたもいらっしゃいますが、すねの筋肉が弱ってつま先が上がりにくくなっていることが原因です。
ひざ下だけを使ってすり足で歩かないこと。おへそから脚がはえているような感覚で脚全体を使って歩きましょう
すねの部分の筋肉を鍛えるには、イスに座ってかかとをついてつま先を片方ずつパタパタと上下させる運動もおすすめです。テレビを見ながら、まずは10回から始めてみてください。余裕が出てきたら20回、30回と回数を増やしていくことで、どんどん筋力がつき、転びにくい体になっていきます」
歩幅は60㎝
「歩幅の目安は60cm。横断歩道の線をまたいで歩くくらいの間隔です。自分の目標となる歩幅がわかったら、その次は、さらに『握りこぶし1つ分、遠くにかかとをつく』ように意識する歩き方を試してみてください。
高齢になると歩幅が狭くなってすり足になりがちなので、普段から“歩幅は広め”を心がけてください。皆さん、歩くスピードや歩数を気にされるのですが、実は逆。ゆっくりでも歩数が少なくても、歩幅を広く全身を使って歩く方が健康効果は絶大です」
ポールは後ろへ
「最初はポールのグリップを握らずにそのまま引きずって歩いてみましょう。
だんだん腕の振り方を掴んできたら、グリップをもって歩きます。ポールは前につくというより、後ろに蹴るイメージ。腕を大きく振って、ポールの先で地面を軽く蹴る感じ。ポールによって身体がグッと前に押し出されるイメージです」
「慣れてきたら、ポールをしっかり握り、0ポジションを保った状態から歩き出します。大きな歩幅を意識して、腕を大きく後ろに振って、ポールで身体を前進させていきます」
正しい姿勢を保ちながら歩いてみると…
姿勢や歩幅を意識して歩くだけで、ウォーキングというスポーツをしている感じで、じわっと汗をかく。ポールのおかげで身体も自然と前に進みやすい。
この日初めて挑戦した70代の女性は、「姿勢を意識したとたん、手足が一緒に出てしまって…」と苦笑。平地で歩き方の基本を学んだ後は、公園内をぐるっと1周する(約2km)。途中、渡邊さんは、参加者一人ひとりに寄り添い、歩き方をチェックしてくれる。
渡邊さんによると、記者は反り腰が原因で、歩行時にも腰に負担がかかってしまっているらしい。もう一度、壁際で0ポジションをチェック。
「下腹にギュッと力を入れて0ポジションの姿勢を思い出しながら、大きな歩幅で…」と、自分に言い聞かせながら、腕を後ろにグイッと引きながら歩く。するとポールの反動で、体がぐんと前に出て歩くスピードもアップする。
「正しいの姿勢をキープしながら歩くことで、背中や太ももの裏、ふくらはぎといった“体の後ろ側の筋肉”を使えるようになっていきます。普段使わない筋肉をしっかり動かすことで、成長ホルモンも分泌されるといわれていますので、今晩はぐっすり眠れると思いますよ」
次回は「ノルディックウォーキング」にハマっている素敵なアクティブシニアの声や、「街歩き」という新たな楽しみ方についてレポートします。
★渡邊由美子さんのノルディックウォーキングレッスン/代々木公園ショートレッスン(約90分):2000円、街歩きレッスン(約6時間):6000円、プライベートレッスン対応可能:1万円〜(約90分)ほか。
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撮影・取材・文:田名部 知子/「X」@t7joshiで気ままなソウルの日常を発信中
