年を重ねてもイキイキと見えるカギは“歩く姿” 68歳ライターが熱海の坂道で実感した歩くことの大事さ
誰だっていくつになっても若々しくいたいもの。「年齢は”足”に出る」というのはオバ記者ことライターの野原広子氏(68歳)だ。野原氏が熱海の坂で感じた歩くことの大事さとは?
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坂の多い熱海の街に驚いた!
熱海ってこんなに凄まじい坂の街だったっけ?と、あらためて驚いているの。で、なぜ熱海かというと、話は11月にさかのぼる。
夕刻の赤羽駅で熱海行きの宇都宮線を見かけたら、まぁ、いろいろ心身ともに疲れていたんだね。とっさに飛び乗った。で、落ち着いたところでなんの気なしにホテル予約アプリを開いたら格安のホテルをみっけ。なんとセミダブルベッド2台の部屋が朝食つきで1万285円ってインバウンドのご時世、あり得ないでしょ。
熱海だから温泉付きなのは当たり前だけど岩盤浴までついている。お風呂にはスチーム美顔器もついている。さらにさらに絶景つき!
もうちょい言うと、このホテル『熱海風雅(あたみふうが)』は私が見ている予約サイトでは、日によって値段が変わるから、元ギャンブラーの私はアプリに日にちを入れるたびに、胸踊るわけ。
そんなわけで次はもう少しじっくりとこのホテルを味わいたいと思い、行けそうな日にちと値段をさぐっていたら、12月10日から12日まで2泊3日朝夕食つきで2万6907円だって! 食事は朝食がビュッフェで、夕食はビュッフェにメイン料理がつく。れっつ、ごー!だわよ。
“アラコキ女”のステータスは丈夫な足のあること
今どきのホテルだから、チェックイン、チェックアウトがセルフだったり、カギの開け閉めは暗証番号を入力する方式だったりして、最初は戸惑ったけど、聞けば若いスタッフが教えてくれるし、慣れたらなんてことない。
それにしても、これは個人差があると思うけど、ここの温泉が私の身体にはドンピシャなんだよね。リラックス効果か身体がマリオネットみたいに軽々と動く感じ。
で、ここで冒頭に戻って、坂道の話よ。この前から何度か中高年の生活の質は脚力にあり、ということを書いてきた。アラコキ女のステータスはお金を持っていることでも、優秀で心優しい子供がいることでもない。丈夫な足があること! 足さえ動けばなんとかなると。
スキッと見えるカギは“立ち姿”と“歩き姿”
というのも私自身、ここのところ上がり調子なんだわ。毎日、7000歩からに日よっては一万歩を超える日もある。
それで熱海駅から熱海銀座といわれる繁華街まで歩いてみたんだけど、下り坂の先に下り坂。途中、怖いようなカーブのかかった下り坂もある。それはいいとして、私とすれ違ってこの坂を登っていく中高年がいるんだって! 私の脚が快調なんて言っても、それは平坦な道と下り坂に限る。登るなんて、いやいや、ムリだって。
てかさ、かつてはこの坂を若い団体客が酔っ払ってキャッキャしながら上がり降りしていたんだよね。そう思ったら熱海銀座の真ん中でしみじみしちゃった。
それにしても熱海って高齢化が激しくないか?バス待ちしている人で50代以下なんかひとりもいないもの。
でもその中でもイキイキとスキッとして見えるのは年齢じゃない。立ち姿、歩く姿がきれいかどうかなんだよね。さささ、今日もこれから歩いてこうようっと。歩け、歩け、私!
◆ライター・オバ記者(野原広子)
1957年生まれ、茨城県出身。体当たり取材が人気のライター。これまで、さまざまなダイエット企画にチャレンジしたほか、富士登山、AKB48なりきりや、『キングオブコント』に出場したことも。バラエティー番組『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)に出演したこともある。2021年10月、自らのダイエット経験について綴った『まんがでもわかる人生ダイエット図鑑 で、やせたの?』を出版。実母の介護も経験している。
