富山で暮らすおばあちゃん、100歳と101歳の壁「入院先で看護師さんを驚かせた行動力」
富山県在住のイラストレーターのたばやんさんのおばあちゃんは現在101歳。Xに投稿したおばあちゃんとのエピソードは「癒される」と人気を集めている。おばあちゃんは100歳の半ばまでは元気に自宅で暮らしていたのだが、あるとき体調を崩して入院することに…。100歳と101歳の変化とは。【全5回の第3回】
プロフィール/たばやん
富山在住のイラストレーター。女性誌やウェブ媒体など多くのメディアで活躍中。温かいタッチで人物をいきいきと描く作風で人気に。『2万人以上が暮らした 日本一の認知症グループホームの365日』(メディカル・ケア・サービス)でイラストを担当するなど、書籍・雑誌でも活躍。101歳のおばあちゃんの日常を描いた「おばあちゃんと一緒」をXに投稿し、注目を集めている。https://x.com/obaatyanntoissy ※コミックには、たばやんさん=ユキちゃん、おばあちゃん=ヤス子さんとして登場。
100歳を迎えるってどんな気持ち?
100歳を迎える前のおばあちゃんの様子を振り返ってみると、実は100歳になることを本人はあまり受け入れたくなかったようです。いくつになっても「またひとつ年を取る」って複雑な心境ですよね。
おばあちゃんは、100歳のお祝いに市役所からカタログギフトをいただきました。
おばあちゃんが大好きな食べ物から、枕やシーツなど実用的なものまでたくさんあったのですが、なんだかあまり嬉しくないようで…。「時計はどう?」私が選んだ品を見て、「これ以上、時を刻んでもね…」と、まさかのブラックジョークが飛び出すおばあちゃんなのでした。
101歳の誕生日は病院で…
おばあちゃんは歳をとるにつれ、体が不自由になっていき、それでも明るく自分なりに生活を工夫して暮らしていました。
しかし100歳を超えた2024年の半ばから、家での自立した生活が難しくなり、ベッドやポータブルトイレ、歩行器などを頼り、それに伴い介助する家族の負担もじわじわと増えていきました。
そんなある日、突然、おばあちゃんの身体がまったく動かなくなってしまったのです。原因は、筋力の衰えによって排尿が不十分になり、細菌が体内を巡ってしまったことでした。
医師から伝えられたことは「家庭介護の限界」でした。こうして入院生活を送ることになり――。
看護師さんの手厚いケアにより、病院生活を送ったおばあちゃんは、看護師さんに「こんな101歳見たことない」と驚かれ、三食しっかり食べて顔つきもふっくら。
入院生活で体力も回復してきましたが、退院後に戻る場所は、もう家ではなく、施設になってしまったのでした。(つづく)
文・漫画提供/たばやん
