猛暑で小型扇風機が人気!シニア世代には「首にかけるネックファンがおすすめ」理由や選び方を家電のプロが解説
毎年続いている猛暑の影響からか、ここ数年「小型扇風機」(ハンディファン)を持ち歩く人が増えているが、シニア世代におすすめなのは首に引っかけられるタイプだという。どんなものなのか?選び方のポイントやおすすめ商品を家電ライターの田中真紀子さんに教えていただいた。
教えてくれた人
田中真紀子さん / 家電ライター
家電ライター/家電を生活者目線で分析し、雑誌やウェブで紹介する家電のスペシャリスト。特に白物家電・美容家電に詳しい。自宅には最新家電を中心に200以上を所有し、年間300以上の記事執筆・監修に携わる。テレビ・ラジオにも多数出演。公式HP https://makiko-beautifullife.com/
シニアにおすすめ夏のひんやりアイテム
昨今、気軽に持ち歩けるハンディファンが普及しているが、シニア世代には首にかけて使える「ネッククーラー」が使いやすいという。
ハンディファンは片手で持つタイプが主流だが、ネッククーラーは首にかけるのでハンズフリー、両手が空くので行動が制限されることもない。
「ネッククーラーには、約28℃以下の場所に置くと自然凍結する『ネックリング』と呼ばれるものがありますが、こちらは電力を使わないので手軽に使えます。そして、充電式の『ネックファン』も人気です」(田中さん・以下同)
「ネックファン」の選び方
「ネックファン」は、ヘッドフォンのように首にかけて使うスタイルで、小型ファンが2つ搭載されている。
「300g以下の軽量なものが多いので、首にかけても使用中の負担が少なく、構造もシンプルで使い方が簡単です」
選ぶときには、以下の点をチェックしておきたい。
首の密着感や羽根の有無
「なるべく店頭で首にかけて試してから購入しましょう。首に密着しすぎていないか、風があたる範囲や、ファンや吹き出し口の形状も確認を。
またファンには、羽根があるもの、羽根がないタイプもあります。髪が長い人は、吹き出し口の形状や羽根によって髪の毛が絡んでしまわないかもチェックしておくといいでしょう」
静音性はどうか?
静音性も譲れないポイントだ。
「ネックファンは耳元でファンが回転するため、音が大きいと会話しづらくなるだけでなく、車が近づいてくる音など周囲の音が聞き取れず、危険な場合もあります。特に聴力が低下している人、雑音が入ると音が聞き取りづらくなる人は、要注意です」
冷却プレートタイプも人気
ネックファンの中でも、首にかける部分に冷却プレートを搭載しているタイプも人気だ。
「冷却プレートが首の後ろや頸動脈の位置に当たる仕様になっているタイプなら、首にかけるだけでひんやりした気持ちよさが味わえます。
冷却プレートには、電流を流すことで片面が冷たくなり、反対面が熱くなる『ペルチェ素子』という電子機器が使われているものが主流です」
首元を冷やすには、保冷剤を手ぬぐいなどで包み首に巻いているというシニア世代もいるかもしれない。しかし、冷却プレートタイプの場合、製品にもよるが2~5時間程度冷たさが持続し、充電すれば冷感が復活するため、使い勝手がいいだろう。
冷却プレートタイプの注意ポイント
冷却プレートタイプを選ぶときは、製品の構造をチェックしよう。
「熱がこもらない構造になっているかは、大切なポイントです。前述の通り、ペルチェ素子はプレートを冷やす際、その熱を反対側に移動させるため、同時に熱くなるメカニズム。場合によっては熱がそのまま首まわりに残り、余計に暑く感じてしまうことも。しっかりと熱を外に逃す構造になっているか、店頭で身につけて確認しておきたいところです」
ボタンの押しやすさや誤作動防止機能の有無もチェックして
いずれのタイプも、ボタンの押しやすさなど、使い勝手が良いことも必須条件である。使いづらいとそのうち使わなくなるだけでなく、危険な場合もあるからだ。
「いずれも小型アイテムなので、製品によってはボタンが小さいこともあります。ボタンが小さかったり押しにくかったりすると、操作に手間取ったり、万一髪が絡まったときなどに急いで運転を停止することができません。
かといって、ボタンにちょっと触れただけで稼働してしまうものは避けたいところ。バッグの中などで勝手に電源がオンになり、知らない間にずっとファンが動いていてバッテリーを消費していた、なんてこともよく聞きます。ボタンを長押しすればスイッチがオンになるなど、誤作動防止の工夫がされているとよいでしょう。
なお、ほとんどの製品は充電式になっています」
以上をふまえ、シニア世代が使いやすい軽量タイプのネックファンを2つ教えていただいた。
シニア世代におすすめの最新ネックファン
※価格は2025年7月9日時点、税込。