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「30kg減量の動画が大バズリ」山本美千子さん(69才)がフォロワー数5万人のインスタグラマーになるまで

「人生60才からが楽しい」。そう思わせてくれるアクティブで素敵なシニアインフルエンサーの素顔に迫る企画。55才からプロカメラマンとして活動し、インスタグラムのフォロワー数5万人を超える山本美千子さん(69才)にお話を伺った。いかにして人気インスタグラマーになったのか、その素顔に迫ります。【Vol.1/全3回】

山本美千子さん/プロフィール

1956年兵庫県生まれ。24才で会社の同僚と結婚、一男を授かる。長らく専業主婦として子育てに勤しみ、40代からブライダル業界へ飛び込み、グルメブロガーとしても活躍。50代からはカメラマンに転身し、福岡・東京を拠点に活動中。インスタグラムwebmadamfitのフォロワー数は5万人を超える。

30kgの減量動画で大バズり

――インスタグラム(以下、インスタ)のフォロワー数5万人です。どのような経緯でこれだけの人気を集めたのでしょうか。

「ダイエット動画がバズったんです。62才のときに一念発起してダイエットをして。30kg痩せて今の体形になりました。ビフォー・アフターをTikTokで動画投稿したら大バズり。30kg痩せたらもう全然違うわけですよ(笑い)。その変化を見てみたいと思うんでしょうね。

 その頃、TikTokが流行り出していた頃で、ずっとブログもやっていたし、ウェブクリエイターの学校に通ったことがあったので、写真や動画をどうやったら注目されるのか、そういうのは研究していました。

 TikTokでバズった手法を今度はインスタでやってみようと。インスタにリール動画の機能がついたばかりだったので、また30kg痩せた動画を配信したら、これまたバズって。フォロワーが増えていきました。

――ダイエットのきっかけは何だったのでしょうか。

 9年前に夫を亡くしてから、自暴自棄といういか、生活のリズムが乱れて体重が増えていったんです。グルメブロガーとしても活動していましたから、おいしいものを好きなだけ食べるような生活をしていたんですね。夫を失って、この先も長い人生が続くわけで、ひとりで生きていくためにも健康でいなければならないと思ったんです。

60才で挑戦したダイエット

――どのようなダイエットをされたのですか。

 1年間、運動と食事管理をしてくれるトレーニングジムに通いました。トレーナーさんに指導してもらって食事管理も徹底しました。おいしいものを好きなだけ食べていたら、どんどん体重が増えてしまって。これ以上太ったら病気のリスクも高まるし、これはまずいと思って一念発起しました。

 トレーナーさんはボディメイクの大会に出ていたプロ意識の高い人だったんです。私は食べたいだけ食べていたから、しっかり食事管理をしてもらってその重要性に気づいたんです。

 今は月に一度、パーソナルトレーニングを受けています。トレーナーさんがこれまた厳しいかたで(笑い)。自分の体ととことん向き合って、必要な栄養を熟知されている。自己管理を徹底されているプロフェッショナルの指導を受けることで、『自分はまだまだ甘い、もっと自分の体のことを考えないといけないな』と気づかされます。

 私たち世代は食事制限してダイエットをしてしまうと、顔の肉も落ちてげっそりして老けて見えてしまうんですよね。食事に関しては、3食しっかりと食べることを心がけています。タンパク質は1食20gが目標。肉や魚は蒸すか茹でて調理して、野菜もたっぷり摂ります。主食はお米です」

――ファッションの着こなしも素敵です。

 ダイエットをしたら着られる服が増えて、オシャレの幅も広がったんです。元々『ヨウジヤマモト』とかシックな黒い服が好きでした。痩せてからのほうがスマートに着こなせるわけですよ。ヨウジの服で着こなし術のような動画を投稿してみると、これも反響があった。フォロワーさんは徐々に増えていきましたね。

 ファッションに関しては、『30代の男性が憧れるスタイル』をコンセプトに服を選んでいます。女性らしいフェミンな感じとは対局にあるユニセックスなものを好んで着ていますね。

 メンズっぽいデザインのものを着てカッコよくいることを心がけたら、女性のフォロワーさんからも『そんなファッションをしてみたい』とメッセージを頂くようになりました。

90才まで自立した両親のように生きたい

――ご主人のことを聞かせていただけますか。

 夫とは神戸の製鉄会社で働いていたときに出会いって、24才のときに社内結婚をしました。結婚と同時に東京に転勤になったので、退職して専業主婦として子育てをしていました。その後、福岡に転勤になり、最期は福岡で過ごしました。

 夫は定年間際に肺がんが見つかって、発覚したときにはかなり進行していていました。最後は脳に転移して寝たきりになってしまい、どんどん衰弱していきましたね。とても苦しそうだったので、最期を迎えたときには悲しい気持ちと同時に、『ようやく楽にさせてあげられた』という思いが沸き上がりました。

 夫にがんが発覚して闘病生活は2年くらいありましたので、いつかは旅立ってしまうのだという心の準備はできていたと思います。夫を失って、子供も独立していましたから、60代以降はひとりの人生が続いていく。ダイエットをして健康管理をして、介護を必要としない老後を目指したいと思っています。私の両親がそうだったように。

――ご両親は介護が必要なく過ごされていたのですか。

 父も母も晩年まで自分のことは自分でする、自己管理のできる人たちでした。80才を過ぎてからも、神戸から私が住む福岡までよく遊びに来てくれていましたね。近くに兄が住んでいて、ときどき様子を見にいってくれていましたが、ふたりとも最期に少しだけ入院をして、90代で穏やかな最期を迎えました。

 振り返ってみれば、父は晩年までずっと近所の草むしりをしていました。誰に頼まれたわけでもないのに近所の清掃をしている人っているじゃないですか。花壇の花がきれいなのも枯れ葉が落ちていないのも、誰かが率先してやってくれている。父はそういう人でした。父も母も晩年まで自分の足で歩き、好き嫌いもなくよく食べて、健康でした。私も彼らを見倣って、80代、90代と自立した生活を送っていきたいと思っています。

――今後の人生、どんな風に過ごしていきたいですか。

 健康もそうですが、お金も大切。夫を失ってから遺族年金を受け取ってきましたが、公的年金だけの暮らしになったときに備えて、個人年金に加入するなど90才まで生きたときの老後の資金計画はしてきました。だけど私、100才まで生きるかもしれないですけどね(笑い)。

写真提供/山本美千子さん 取材・文/廉屋友美乃

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