加熱いらず! ポリ袋で「モミモミ」するだけ 野菜がたっぷり摂れるヘルシー副菜 もむことが手の運動にも【料理研究家・荻野恭子さん】
暑い日にコンロを使った調理は、できるだけやりたくないもの。そこで、加熱いらずのポリ袋でできる「モミモミ」副菜レシピを料理研究家・荻野恭子さんが教えてくれました。乾物を使えば戻しながら味付けするので、しっかりと味がしみ込んだ仕上がりに。一度作っておけばそのまま保存できるので、食べたいときに必要な量だけ取り出せます。ラクして栄養たっぷりの副菜を作ってみませんか。
教えてくれた人
料理研究家・栄養士 荻野恭子さん
65か国以上の国を訪れ、学んだ料理を日本でも作れるレシピにして紹介。『103歳の食卓 母とつくり上げた卓上クッキング』(プレジデント社)ほか、著書多数。
モミモミするだけで1品完成! 手の運動にも最適
「野菜好きの母が欠かさなかったのが、ポリ袋に食材と調味料を入れてモミモミするだけでできる、副菜。サラダ感覚で食べられる浅漬けや、好物の漬けもの、晩酌のお供の和えものなど、数種類を冷蔵庫に常備していました」(荻野さん・以下同)
ポリ袋を使えばボウルなどの調理器具は不要。作ったら、そのまま保存もできる。
「さらにもむことで手の運動になり、握力の維持につながるなど、いいことだらけ。卓上クッキングの真骨頂です」
たたききゅうりとにんにくの漬けもの
漬けたてからしっかり漬けまで味の変化も楽しめる
<材料>作りやすい分量
きゅうり…2本
にんにく…1片
塩…小さじ1/3
砂糖…少量
<作り方>
【1】きゅうりは麺棒などでたたき、ひと口大に切る。
【2】にんにくは粗みじん切りにする。袋に【1】、塩、砂糖を入れてもむ。
小松菜とじゃこの塩漬け
じゃこの旨みが味の決め手
<材料>作りやすい分量
小松菜…1/2袋(100g)
ちりめんじゃこ…大さじ2
塩・砂糖…各少量
<作り方>
【1】ポリ袋に2cm長さのざく切りにした小松菜を入れ、塩、砂糖を加えてもみ、なじませる。
【2】【1】にじゃこを加えて全体がなじむようにもんだら、袋の空気を抜いて圧縮する。
<POINT>
●小松菜はキッチンばさみを使って直接ポリ袋に切り入れ、時短&洗い物減。最初に塩と砂糖を加え、モミモミする。
●最後にギュッと押して圧縮。「漬けもの石をのせるイメージで。時間が経つと酸が出て、野沢菜漬けのような味わいに」。
アレンジ自在!乾物は強い味方
「モミモミ副菜に欠かせないのが、乾物。保存が利いて栄養たっぷり、歯応えや風味も楽しめます。戻すのに時間がかかるのが難点ですが、ポリ袋調理ならもんでいる間に戻しと味つけが同時にできます。ポイントは桜えびやさきいかなど、旨みが出る食材を合わせること。今回のレシピはすべて加熱なしで作れますが、温めて煮物風にするなど、アレンジしてもおいしいですよ」
きくらげとくるみのクリームチーズ和え
ワインにもピッタリの風味豊かな洋風和えもの
<材料>作りやすい分量
きくらげ…5g
くるみ…30g
クリームチーズ…100g
塩・粗びき黒こしょう…各適量
<作り方>
【1】ポリ袋にひと口大に割ったきくらげを入れ、水1カップ(分量外)を入れて軽くもみ、水を捨てて水気を切る。
【2】【1】にくるみ、クリームチーズ、塩を加え、軽くもむ。
【3】器に盛り、黒こしょうを振る。
<POINT>
●荻野さん考案の、戻し時間不要の乾物調理法。最初に乾物と水1カップをポリ袋に入れて軽くもんだら、水を捨てる。
●旨みになる食材、水分が多めのだしを加え、モミモミする。もんでいる間にだしが乾物になじんだら、すぐに食べられる。
高野豆腐と桜えびの甘漬け
高野豆腐からえびの旨みがジュワッと溢れる
<材料>作りやすい分量
高野豆腐…50g
桜えび…大さじ2
【A】
しょうゆ…小さじ1
砂糖…大さじ1と1/2
塩…小さじ1/4
<作り方>
【1】ポリ袋に高野豆腐と水1カップ(分量外)を入れて軽くもみ、水を捨てて水気を切る。
【2】【1】に【A】、桜えびを加え、全体がなじむようにもむ。
切り干し大根といかの甘酢和え
シャキシャキの食感と旨みたっぷりの酸味がマッチ
<材料>作りやすい分量
にんじん入り切り干し大根(乾物)…40g
ソフトさきいか…20g
【A】
酢…大さじ3
水…1/2カップ
砂糖…大さじ1
塩…小さじ1/4
しょうゆ…小さじ1
<作り方>
【1】ポリ袋に切り干し大根と水1カップ(分量外)を入れてもみ、水を捨てて水気を切る。
【2】【1】に【A】、さきいかを加え、全体がなじむようにもむ。
撮影/今清水隆宏
※女性セブン2024年7月4日号
https://josei7.com/
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