いかは「生もの」より「冷凍」が新鮮って本当?売り場にだまされない新鮮でお得な食材の選び方
食料品の値上げが相次ぎ、家計への影響が大きくなっている。食卓のメインとなる「肉」や「魚」も気軽に購入できなくなり困っている人も多いはず。そんな悩みを専門家が解決!新鮮でお得な食材を選ぶためには先入観を捨てることが大切とのアドバイスも!知らなきゃ損をする「肉」「魚」「卵」の選び方を料理人と大学講師が紹介指南する。
教えてくれた人
ながさき一生さん/東京海洋大学非常勤講師。おさかなコーディネータ。築地市場で水産物流通の現場に携わる。食としての魚を解説する「さかなプロダクション」代表。
橋本宰さん/焼肉Hodori用賀店店長。ホドリ代表取締役社長。YouTubeチャンネル「肉のプロフェッショナル」で、おいしい肉の選び方などの情報を発信。
今野保さん/ショッピングアドバイザー。大手スーパーマーケットで20年勤務。その経験を生かし、講演やセミナーなどで活躍。『こんなに得するスーパー買い物術』(ベストセラーズ)など著書多数。
料理人&大学講師が教える「どっちが美味?」クイズ
【安定しておいしい鮭はどっち?】紅鮭VS銀鮭
正解は銀鮭。「紅鮭は脂がのっていて味が濃いですが、天然ものなので味に個体差が。銀鮭はほぼ養殖なので身が柔らかく味が安定しています」(ながさきさん)。
【新鮮ないかはどっち?】生ものVS冷凍もの
正解は冷凍もの。「いかは鮮度が落ちやすいので、とってすぐ船内で急速冷凍されたものが新鮮。“船凍”などと明記されたものを選んで」(ながさきさん)。
【ステーキにするならどっち?】A5ランク赤身リブロースVS A4ランク霜降りもも肉
正解はA4ランク。「ステーキ肉の味はサシの割合で決まります。A5肉でも部位によってサシの入り方が違うので、ランクに惑わされないこと」(焼肉Hodori用賀店店長・橋本宰さん)。
【おいしいさば缶はどっち?】夏詰めVS秋詰め
正解は秋詰め。「賞味期限内であれば、さばに脂がのった、秋~冬に捕獲・加工されたものを選ぶのがよりおすすめです」(ながさきさん)。
【同じ値段の場合、おいしい牛肉はどっち?】和牛VS交雑種
正解は交雑種(和牛と乳用牛を交配させた牛)。「交雑種は成長が早いので和牛より安価。つまり和牛と同じ値段なら交雑種の方が、高価で質の高い肉ということに」(橋本さん)。
【新鮮な卵はどっち?】殻がザラザラVS殻がつるつる
正解は両方。「新鮮な卵は微生物の侵入を防ぐザラザラした膜で覆われています。ただし洗うと取れるので鮮度と殻の質感に関係はありません」(ショッピングアドバイザー・今野保さん)。
売り場にだまされない!食材を選ぶポイントを専門家が伝授
「魚は基本的に、大きくて太っているものの方が、脂がのっていておいしいとされています。魚は太っていようが頭の大きさは変わらないので、頭が小さく見える魚を選びましょう。切り身なら背から腹までが長いほど大きな個体なので、色つやもさることながら、長さもチェックを」
とは前出のながさきさんだ。一方、肉の選び方は?
「豚でも牛でも、店頭に並ぶ肉はすべて、熟成期間を経た食べ頃のときにパックされているので、色鮮やかでつやがあるもの、脂身が白色で分離していないものがおすすめです。赤い汁(ドリップ)が出ているものは鮮度が落ちているので選ばないこと」(橋本さん)
肉売り場は、鮮度よく見えるよう赤い照明にしている場合があるので、別の売り場の照明の下で吟味を。
取材・文/永浜敬子 イラスト/こさかいずみ
※女性セブン2024年2月1日号
https://josei7.com/
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