料理家ウー・ウェンさん「ここ何年もかぜをひいていない」秘訣は体を温める”長ねぎスープ”
朝晩と日中の寒暖差が大きくなり、体調を崩したり冷えやだるさを感じたりするこの季節、栄養満点のスープはなによりの薬。シンプルな調味で素材の旨みを引き出すプロであるウー・ウェンさんに、免疫力を高める「長ねぎ」と食物繊維たっぷり「腸すっきり」スープを教えてもらいました。
教えてくれた人
料理研究家 ウー・ウェンさん
ウー・ウェンクッキングサロン主宰。母親から受け継いだ中国家庭料理や医食同源の考え方に根づいたレシピが人気。『ウー・ウェンさんちの汁ものとおかず』(光文社)など著書多数。
体を内側から温め冷え知らずに
「ここ何年もかぜをひいていないのよ!」と、笑顔で話すウー・ウェンさん。その秘訣はスープにあるという。
「体を温めることは体の調子を整えるためにとても大切です。冷えは万病の元と言われるように、体を冷やすことは血行不良や不眠、免疫力の低下などの不調を招きます。温め効果のある食材を使ったスープをとれば、体が芯からポカポカに。さらに、肉や魚などのたんぱく質食材を入れればそれだけで満足感のある一品になります。
おいしくて栄養価も高い季節の野菜などと合わせれば、極上の一杯に。旬の味わいを楽しみながら、体を内側から整えていきましょう」(ウー・ウェンさん・以下同)
免疫力を高める「長ねぎ」のスープ
「これから旬を迎える長ねぎは、免疫力を高める効果や殺菌・抗菌効果が高く、まさに冬のかぜ予防にぴったりの野菜。血行も改善してくれるので、スープにたっぷりと入れれば体が温まる一杯になるんです」
●長ねぎとたらのスープ
香ばしく焼き色をつけた長ねぎがジューシー
冬においしさが増すたらはたんぱく質が豊富。温め食材の長ねぎと合わせれば、頼もしい冷え取りスープに。
【材料】(2人分)
長ねぎ…1本
たら(切り身)…2切れ
<A>
酒…大さじ1/2
片栗粉…小さじ1
塩…小さじ1/3
<B>
黒こしょう…少々
オイスターソース…大さじ1
しょうゆ…大さじ1/2
水…3カップ
太白ごま油…大さじ1と1/2
黒こしょう…少々
【作り方】
【1】たらはひと口大に切り、<A>で下味をつけて20分おく。長ねぎは1.5cm幅の斜め切りにする。
【2】鍋に太白ごま油と長ねぎを入れて火にかけ、焼き色がつくまで焼く。たらを加えて表面の色が変わるまで焼き、<B>を加える。
【3】煮立ったら水を加え、再び煮立ったら弱火にし、蓋をして7~8分煮る。仕上げに黒こしょうをふる。
●長ねぎと卵のスープ
シャキッと食感の長ねぎに卵がふんわりとからむ
卵は消化がよく、胃腸にやさしいたんぱく質など栄養素をバランスよく含む優秀食材。
【材料】(2人分)
長ねぎ…1本
卵…2個
しょうゆ…大さじ1と1/2
水…3カップ
太白ごま油…大さじ1
ごま油…小さじ1
黒こしょう…少々
【作り方】
【1】長ねぎは1.5cm幅の斜め切りにする。卵は溶いておく。
【2】鍋に太白ごま油と長ねぎを入れて火にかけ、焼き色がつくまで焼く。しょうゆを加え、煮立ったら水を加え、再び煮立ったら弱火にし、蓋をして5分煮る。
【3】溶き卵を流し入れ、仕上げにごま油を加えて黒こしょうをふる。
●長ねぎと厚揚げのみそスープ
じゅわっとした口当たりにみそ風味がマッチ
イソフラボンを豊富に含む厚揚げを合わせて、みそ風味に。大きめに切れば食べごたえも充分。
【材料】(2人分)
長ねぎ…1本
厚揚げ…1枚
みそ…大さじ1
水…3カップ
太白ごま油…大さじ1
黒こしょう…少々
【作り方】
【1】厚揚げは6等分に切り、長ねぎは1.5cm幅の斜め切りにする。
【2】鍋に太白ごま油と長ねぎを入れて火にかけ、焼き色がつくまで焼く。みそを加えて炒め、香りが立ったら水を加える。
【3】煮立ったら厚揚げを加えて5分煮て、仕上げに黒こしょうをふる。