《介護中のメイク術》介護する人が明るくなれば周りの雰囲気も明るく…リップだけで華やかな印象になるコツを骨格補正メイク専門家が指南
大人女性に向けた美容講座で、3000名以上の女性のキレイをサポートしてきた骨格補正メイク専門家の池田曜央子さんに、介護世代のメイクのコツについてインタビュー。「忙しい介護中でも、リップをつけるだけで気分が上がります。精神的に疲れてしまったというときこそ、メイクの力で元気になることをおすすめします」と話す池田さん。そこで、池田さんのスクールの生徒で、メイクによる介護中のメンタルの変化を実感したという大塚政美さんをモデルに、簡単なのに華やかな印象になるリップのコツを教えてもらった。
教えてくれた人
池田曜央子さん/骨格補正メイク専門家
青山学院大学経済学部卒業。建築士として活動後、美容・ファッションを学び、メイク講師の道へ。好印象な美人に近づける“骨格補正メイク”を考案し、3000を超える女性を劇的に変身させる。一般社団法人日本骨格バランス協会代表理事を務めるほか、池田曜央子メイクアップアカデミーを主宰。著書に『骨格補正メイク「顔の比率」を描き変えて、一生美人!』(主婦の友社)。
フルメイクが難しい多忙な日々は、リップで気分を上げて
日々の介護で忙しいと、メイクなんて二の次…となりがち。
「『介護をされる相手や、ヘルパーさんにどう思われるか』と心配して、メイクすることをためらっているという声も多く聞きます。けれど、私のスクールに通う生徒さんに話を聞くと、介護する人自身の気持ちが明るくなることで、まわりの雰囲気もさらに明るくなったということだってあるんです」(池田さん・以下同)
女性にとって、キレイになるのは何歳になっても喜ばしいこと。とくに、リップを塗るだけでも、顔に“きちんとメイクした感”が出て、印象がぱっと明るくなると池田さんは言います。フルメイクは難しくても、リップなら誰でも簡単に取り入れられるはず。
1日中付けていても落ちにくい!簡単リップの塗り方3STEP
リップの塗り方は、3ステップで簡単。まず、リップクリームを唇の全体に塗り、油分でしっとりとさせ、唇をやわらかくする。リップクリームはワセリンなど、ドラッグストアで買える安価なものでOK。
唇にティッシュをあてて油分を軽くオフしたら、クレヨンタイプのマットな色付きリップを使い、唇の輪郭のラインを取る。縁だけならマットでもシワが目立たないので、しっかり塗ってOK。
縁のラインを取るのが難しい場合は、クレヨンタイプの色付きリップで全体を塗ってから、ワセリンのリップでツヤを出して仕上げても◎。
最後に、縁をとったリップと似たような色味で、ツヤのあるリップを使い、輪郭を取った内側を塗る。縁に塗ったマットは落ちにくいので、塗り直す時も内側だけサッと塗ればOK。簡単にリカバリーできます。
リップはプチプラでOK!カラーは“肌の中にある色味”を選ぶ
若い頃とは変わってくる、リップの選び方。介護世代はどのようにリップを選ぶべきだろうか?
「今回使ったのは、まず『ベビーワセリンリップ』(健栄製薬)、縁取りに『レブロンカラーステイマットライトクレヨン001』(レブロン)、仕上げに『キャンメイクメルティールミナスルージュT02』(井田ラボラトリーズ)と、ドラッグストアで買える安価なものです。年齢を重ねて、デパコスなど高価なものにしなきゃ…と思わなくても大丈夫ですよ。
カラーの選び方は、“肌の中にある色味”がベストです。ピンクベージュやオレンジベージュなど、もともと顔の中にあるような色味のものを選べば、自然となじみます。
今回使用したのはオレンジベージュ系の色ですが、『ブルベだから黄色っぽい色味は…』という方も、日本人は基本的に黄色人種ですし、肌の色素の中には必ず黄色が入っています。なので、ブルベといえど多少黄みがあっても浮きません。さまざまな色味を試すのも、メイクが楽しくなって気分も晴れやかになります」
※商品は全て池田さんの私物です。色や型番などは販売終了している可能性もあります。
撮影/黒石あみ、取材・文/イワイユウ