いつも機嫌がいい人がしている小さな習慣とは?「朝のラジオ体操」「朝食は玄米納豆卵かけご飯」など
いつもニコニコで怒っているところを見たことがない──きっと、あなたの周りにそんな人がひとりはいるだろう。その人たちに共通するのは、“ポジティブ習慣”を持っていること。それさえ知れば、きっとあなたもこれからの人生を上機嫌に過ごせます。
いつも機嫌がいい人の運動と食習慣をお伝えします。
教えてくれた人
小柳ルミ子/歌手・女優
有川真由美さん/作家。著書に『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』
樺沢紫苑さん/精神科医
夫婦漫才コンビ「かつみ◆さゆり」
安中千絵さん/管理栄養士
篠原菊紀さん/公立諏訪東京理科大学教授
上機嫌な人に共通すること「体を動かす」
上機嫌な人に共通するのは「体を動かすのが好き」なこと。
小柳ルミ子さん「毎日、ストレッチ。自分を大切にする」
「いまの私を形成するのは3才から始めたクラシック・バレエです」
そう振り返るのは歌手で女優の小柳ルミ子(71才)。
「踊ること、体を動かすこと、筋肉を鍛えることは私の人生そのものです。日々の積み重ねで体形を維持し、自分が着たい服を楽しむことができます。また、毎日ストレッチをすることでも自分を大切にすることができます」(小柳)
作家・有川真由美さん「ラジオ体操で体をリセット」
『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』の著者で作家の有川真由美さんが実践するのは、ラジオ体操だ。
「体を伸ばして隅々まで酸素を行き渡らせると単純に気持ちよく、“今日も一日が始まる”と眠っていた体がリセットされます」
精神科医・樺沢紫苑さん「毎朝の散歩」
精神科医の樺沢紫苑さんは毎朝の散歩を推奨する。
「太陽光を浴びるとセロトニンが分泌されると説明しましたが、猫背だと活性化しないので、背筋を伸ばしてリズムよく歩くことが大事です」
できれば朝の散歩とは別に、中強度以上の運動を週に2時間以上行うとベストだ。
「中強度以上の運動をすると脳内物質が正常化され、ストレス解消効果もあることが科学的に認められています」(樺沢さん)
夫婦漫才コンビ「かつみ◆さゆり」(◆はハート)「夫の存在をジム代わりにして」
ただし必ずしもジムで運動する必要はない。夫婦漫才コンビ「かつみ◆さゆり」(◆はハート)の◆さゆり(54才)はかつみ◆の存在をジム代わりに活用している。
「私は心のなかでかつみ◆さんをジムのコーチやと思っています。洗濯物が裏返しのまま散らばっていたり、座ったばかりなのに“しょうゆ取って”と言われても、“これはジムの時間や。運動をさせてもらっているんや”と思い込んでキビキビと動くんです。ため息をつくのではなく、自分のためにやっているのだと思えば、何にでも“はーい!”と明るく対応してご機嫌になれます」(◆さゆり)
上機嫌を作る食べ物
“上機嫌”は食べたものからも作られる。 樺沢さんは毎朝バナナを食べることをすすめる。
●セロトニンの材料「バナナ」と栄養素豊富の「玄米納豆な卵かけご飯」
「バナナにはセロトニンの材料となるトリプトファンや、セロトニンを生成するビタミンB6が含まれます。朝、バナナを食べるとそれらの栄養素が吸収され、午前中にセロトニンが合成されて気持ちが前向きになります。バナナに加え、朝食はビタミンC以外のすべての栄養素が摂れる『玄米納豆卵かけご飯』を食べれば言うことなし。一日元気に機嫌よく過ごせるでしょう」
管理栄養士の安中千絵さんもセロトニンを重視する。
●肉や魚、乳製品や卵をバランスよく食事に取り入れる
「肉や魚、乳製品や卵にもセロトニンを作るトリプトファンが含まれています。バランスよく食事に取り入れてください」(安中さん・以下同)
●食物繊維「アーモンド、オートミール、アボカドなど」を摂取する
脳と腸は密接に関係しているといわれるので、腸の調子を整えることも上機嫌につながる。そのためには食物繊維を摂取するのが必須になる。
「毎日、片方の手のひらいっぱいほどのアーモンドを食べることや、朝食をオートミールにすることで充分な食物繊維を摂取することができる。女性の好きなアボカドもおすすめです」
上機嫌を作る「食べ方」
食事内容と同時に食べ方にも気をつけたい。
●夕食から睡眠まで2時間ほど間を置く
「体内時計は朝ご飯を食べることでリセットされるので、朝食は必須です。また疲労を回復させる成長ホルモンは食後すぐの血糖値が高い状態では分泌されないので、夕食から睡眠までは2時間ほど間を置きましょう」(樺沢さん)
●腹八分目にする
腹八分目を意識することも心がけたい。
「“腹八分目に医者いらず”といいますし、心地よい体形を維持するには食べすぎないことが肝心です」(有川さん)
ポジティブになると起こるメリット
●ストレスの軽減
ポジティブな考え方はストレスを軽減させ、自律神経系の乱れを改善する可能性がある。
●精神疾患の予防
うつの症状や不安障害のリスクが減る。
●免疫機能の強化
一部の研究によると、ポジティブな感情は免疫機能を強化する可能性が示唆されている。
●健康寿命の延長
より長く健康的な生活を送ることができる可能性が高まる。
●人間関係の向上
他者とのコミュニケーション能力を向上させる。
●問題解決能力の向上
クリエーティブな思考や柔軟性が高まり、新しいアイディアや解決策を見つける助けとなる。
●心の回復力の向上
困難な状況、逆境に対しても回復が早い。
●生活の質の向上
生活全般における満足度や幸福感を高めることができる。
●モチベーションの増加
目標に対するモチベーションを増加させ、実現に向けた努力をサポートする。
●学習能力の向上
学習の効率や集中力を高めることができる。
撮影/本誌写真部
※女性セブン2023年9月21日号
https://josei7.com/
●安藤なつさんのポジティブ介護術「介護は人間観察、人に寄り添う面白い仕事です」