やせやすい歩き方「足指ウオーク」のためのレッスン5選|美脚専門パーソナルトレーナーが伝授
脚が太くなりがちな人は、体重を足指で支えられず足裏だけでペタペタと歩きがち。美脚専門パーソナルトレーナーの大道匡彦(だいどうまさひこ)さんによると、かかとから足指の先まで地面につけ、足首を動かしながら歩く理想的な歩き方「足指ウオーク」をすれば、歩くだけでむくみが解消して美脚が目指せるという。「足指ウオーク」をするためには、土台となる体づくりが必要。ここではそのための呼吸法と正しく体を動かせるようになるエクササイズを紹介する。
体の緊張をほぐすため“脱力”を習慣化しよう
「『足指ウオーク』ができない人の共通点として、常に体が緊張していて力(りき)んでおり、脱力するのが苦手だということがあげられます。体が緊張していると背中を丸める動作がしづらくなります。そうなると深い呼吸ができず、お腹に力を入れづらくなります。その結果、姿勢が崩れて正しい歩き方ができなくなり、脚が太くなる、というわけです」(美脚専門パーソナルトレーナー 大道匡彦さん・以下同)
仰向けに寝たときに床と腰の間に手が入る、または、首や肩がこりやすい人は、無意識に背中をこわばらせている可能性が高い。
「そういう人は、脱力トレーニングで全身の緊張をほぐすことから始めましょう」
脱力トレーニングとは、仰向けに寝て両ひざを立て、全身にグッと力を入れて5秒間キープし、一気に脱力する方法だ。これを3回繰り返そう。脱力する感覚を覚えられれば、体の使い方が変わるはずだ。
【Lesson1】呼吸数調整「やせやすい体の土台を作る」
息を吸うたびに腰が反ったり、肋骨が前に飛び出したり、つい口呼吸をしてしまう人は深い呼吸ができていない証拠。正しい呼吸ができるまで練習を。
●息を「吸う」「吐く」「止める」を同じ秒数ずつ全部で4分間行う
仰向けに寝て両ひざを立て、両手はお腹の上に置く。息を吸う、吐く、止める、を5秒ずつ4分間繰り返す。慣れたら1秒ずつ延ばし、各10秒ずつで4分間できるようになるのが理想。寝る前に行うのがおすすめ。1回の呼吸で吸える量を増やして、少ない呼吸数で生活できるようになれば、全身の余計な緊張が減り、腹圧が高まって体幹が安定する。
【Lesson2】ゆりかご「お腹に力が入るようにする」
きちんとお腹に力が入っていると、左右に揺れても体がぶれない。上半身と下半身がバラバラに動かないように注意しよう。
【1】仰向けに寝て両足を浮かせ、ひざと手のひらを押し合う
仰向けに寝て両足を浮かせる。ひざの上に手を置いてお腹に力を入れ、ひざと手のひらを軽く押し合う。
【2】左右に重心を移動させて揺れる
【1】の状態をキープしたまま重心を移動させ、ゆりかごで寝ているイメージで左右に20回揺れる。お腹に力が入っていればOK。慣れてきたら揺れ幅を大きくしていく。
【Lesson3】壁ヒップリフト「背中で呼吸できるようにする」
このエクササイズでは、骨盤から背中を丸めて呼吸を行う。裏ももや腹筋が動くようになると、かかとに体重がのりやすくなり、体幹も安定する。
【1】股関節とひざ関節を90度に曲げ、壁に足裏をつける
仰向けに寝て股関節とひざ関節を90度に曲げ、壁に足裏をまっすぐつける。足幅はこぶし1個分あける。両手は胸の上で交差させる。
【2】壁を足裏で押しながら呼吸する
壁を足裏で垂直に押すとお尻が1cmほど浮くので(浮かない人は床につけたままでOK)、その状態で、息を吸う、吐ききる、息を止める、を各5秒ずつ4回繰り返す。慣れたら1秒ずつ延ばし、最終的に各10秒ずつ行えるのを目指す。
【Lesson4】キャットバック「腰や背中の緊張を解く」
緊張で体がこわばっていると、背中がうまく丸まらないので、その場合は、脱力トレーニングを行ってリラックスしよう。
【1】四つん這いになり、床を押しながら息を吐いて背中を丸める
床に四つん這いになり、両手と両ひざで床を押す。ひざを床に突き刺すイメージで押すと反り腰にならずに腹筋に力が入る。その状態からさらに床を押しながら口から息を吐ききり、背中を丸める。
【2】床を押しながら息を吸って背中に空気を送る
息を吐ききったら鼻からゆっくり息を吸い、背中が膨らむのを感じる。吸いきったら、【1】に戻って息を吐ききる。【1】~【2】を5回繰り返す。一連の動きができない場合は「Lesson3 壁ヒップリフト」で背中呼吸の練習を。
【Lesson5】壁ドン「重心移動を安定させる」
「足指ウオーク」の重心移動の練習になるトレーニング。頭からかかとまで一直線のまま重心を前に移動させる。ふくらはぎの伸縮運動にもなる。
【1】壁から1.5~2歩離れて立ち、足裏で床を感じる
壁から1・5~2歩離れて立ち、両手のひらを壁に向ける。重心を土踏まずにのせて、足裏全体で床を踏むイメージをもつ。
【2】足指で床を押しながら全身を前に倒し、壁に両手をつく
頭から足まで真っすぐな姿勢のまま、全身を前に倒して壁に両手をつく。かかとが浮いてもOK。腕立て伏せのように両手で壁を押し返して【1】の姿勢に戻る。【1】~【2】を10回繰り返す。
教えてくれた人
『美脚専門パーソナルジムDesty』代表トレーナー 大道匡彦さん
東京大学農学部卒業。一生モノの美脚を作るオンラインサロン『Destyオンライン』を主宰。美脚作りに役立つストレッチやトレーニングをTwitterやYouTubeで発信。近著に『頑張らなくても勝手にやせる足指ウォーク』(イースト・プレス刊)がある。
取材・文/佐々木めぐみ イラスト/小野寺美恵
※女性セブン2023年6月22日号
https://josei7.com/
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