「からだ養生スープ」で体を温めて冬の不調をリセット【料理研究家&薬膳師・石澤清美さん】
冬は冷えからくる血行不良によって疲れや不調が出やすくなります。そんなときは、栄養たっぷりの温かいスープがおすすめ。料理研究家で薬膳師の石澤清美さんが、体をやさしくいたわる「養生スープ」を教えてくれました。
※材料はすべて2人分です。
体を温め、食材の力で不調を整える
身近な食材で手軽に作れる薬膳レシピが人気の料理研究家・薬膳師の石澤清美さん。寒い季節こそ、食材にこだわったスープで体をいたわることが大切だという。
「冬の時期の不調は“冷え”からくることが多いため、まずは体を温めることが大切。温かいスープを飲むだけでも不調をやわらげる効果があります。さらに不調を感じるときは、食材の持つ力を組み合わせて、体をいたわるスープで養生してあげましょう。一杯で満足でき、体がゆっくり整うのを感じるはずです」(石澤清美さん)
小豆と手羽のデトックススープ
小豆の煮汁のパワーで老廃物をスムーズに
<作り方>
【1】玉ねぎ1/2個とにんにく1/2片はみじん切りにする。
【2】鍋にごま油小さじ2を熱し、手羽中250gの表面を焼き付ける。油をキッチンペーパーで拭き取り、【1】を加えて炒める。
【3】水2 1/4カップ、酒大さじ2を注ぎ、小豆75gを加える。煮立ったら弱火にし、アクを取る。ふたを5mmほどずらし、小豆がやわらかくなるまで35~45分煮る。
【4】塩小さじ1/2、こしょう少量で味を調える。器に盛り、好みでパセリのみじん切りを適量散らす。
わかめと押し麦のむくみとりスープ
カリウムを多く含むわかめの利尿作用で水分を排出
<作り方>
【1】長ねぎ1本はみじん切りにし、押し麦40gはさっと洗う。
【2】鍋にだし2 1/4カップを煮立てて【1】を入れ、ときどき混ぜながら弱火で15分煮る。
【3】カットわかめひとつまみを加えて薄口しょうゆ大さじ1/2、おろししょうが小さじ1、塩小さじ1/3で味を調え、2分煮たら、卵2個をほぐして回し入れる。ふたをし、火を止めて3分蒸らす。
里いもと菜の花練りごまの腸に優しいスープ
良質な必須脂肪酸を含むごまが腸を潤してスッキリ
<作り方>
【1】里いも2個は食べやすい大きさに切り、菜の花1/2把はざく切り、しょうが薄切り1枚は細切りにする。
【2】鍋にごま油小さじ1を熱して豚こま切れ肉150gを炒め、色が変わったら里いもとしょうがを加えてさっと炒め、水2カップ、酒・薄口しょうゆ各大さじ1を加える。煮立ったら弱めの中火にし、アクを取り、里いもがやわらかくなるまで6分ほど煮る。
【3】菜の花を加えてしんなりするまで煮たら器に盛り、練りごま小さじ2をトッピングする。混ぜていただく。
鮭のトマトスープで血の巡りをよく
血の巡りを良くすることで肌の乾燥を防止!
<作り方>
【1】甘塩鮭2切れは一口大に切る。
【2】玉ねぎ1/2個としょうがの薄切り1枚はみじん切りにし、にんじん1/4本、しめじ1/2パックは粗みじん切りにする。
【3】フライパンにオリーブオイル小さじ2を熱し、【1】の両面を焼いて取り出す。【2】を加えてしんなりするまで炒め、トマトジュース(食塩無添加)1 1/4カップ、水1/2カップ、コンソメ顆粒小さじ1/2、塩・こしょう各少々を注ぎ、3分煮たら鮭を戻してさらに2分煮る。
【4】器に盛り、温泉卵を各器にのせる。
納豆とパクチーの”こり”リセットスープ
血の巡りを良くする納豆と体の熱を取るパクチーが最強
<作り方>
【1】ひきわり納豆2パックは各器に盛る。
【2】鍋にごま油小さじ1を熱して鶏ひき肉100gをぽろぽろになるまで炒め、脂が多いときはペーパータオルで拭き取る。
【3】【2】に水1 3/4カップ、酒大さじ2、ナムプラー大さじ1/2、おろししょうが小さじ1、塩・こしょう各少量を加え、煮立ったら弱めの中火にしてアクを取り、3分煮る。
【4】にら1/2把は細かく刻んで加え、一煮したら、ひきわり納豆の上から注ぎ、ちぎったパクチー(1株)をトッピングする。
とろろと豆腐の潤いスープ
長いものネバネバ成分で体の内側から肌ツヤツヤ
<作り方>
【1】木綿豆腐1丁は4等分に切り、小松菜100gはみじん切りに、長いも100gはひげをコンロで焼いてから皮ごとすりおろす。
【2】鍋にだし2カップ、酒大さじ1、みそ大さじ1 1/2、おろししょうが小さじ1を煮立てて豆腐を入れ、中火で4分ほど煮る。豆腐が熱くなったら小松菜を加えてしんなりするまで煮る。
【3】器に盛り、長いもをかけ、混ぜていただく。
みかんと鶏胸肉の冷えとりスープ
体を内側から温めるシナモンをひと振りが効果的
<作り方>
【1】鶏胸肉(皮なし)200gは一口大に切り、塩・こしょう各少量、米粉又は片栗粉小さじ2をまぶす。
【2】玉ねぎ1/2個は薄切りにする。みかん3個は皮をむいて横半分に切る。
【3】鍋にオリーブオイル小さじ2を熱して【1】の両面を焼き付け、玉ねぎを加えてさっと炒める。
【4】白ワイン大さじ3、コンソメ顆粒小さじ1/2、塩少量、水1 1/4カップを注ぎ、おろしにんにく小さじ1/2、みかんを加え、煮立ったらふたをして弱めの中火で10分煮る。
【5】器に盛り、シナモン適量を振り、みかんの皮の細切りを散らす。好みでイタリアンパセリを添える。
教えてくれた人
料理研究家・薬膳師 石澤清美さん
身近な食材で手軽に作れる薬膳レシピを提案。『ちょっと不調を感じたときのスープとドリンク』(誠文堂新光社)など著書多数。
撮影/市瀬真以 スタイリング/鈴石真紀子、木村柚加利 取材・文/近藤鈴佳 撮影協力/UTUWA
※女性セブン2023年2月2日号
https://josei7.com/
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