薬膳師が教える女性のためのポタージュスープレシピ5選「安眠、冷え、イライラに」
乾燥や不眠、冷えやイライラなど、女性におこりがちな不調を薬膳効果のある5つのポタージュで改善! レシピを教えてくださったのは、薬膳師であり料理研究家の石澤清美さん。5種類のポタージュで自分の体をやさしくいたわろう。脂肪燃焼効果や体を温める効果があるトッピングも必見!
野菜の旨みを堪能できる一杯
「食材の組み合わせで体調を整える薬膳ポタージュ。シンプルですが、まろやかなおいしさが口いっぱいに広がり、野菜の旨みを存分に堪能できます」と薬膳師の石澤清美さん。(以下同)
【1】“うるおいをもたらす”菜の花と里いも
菜の花で体の中からみずみずしく
【材料・作り方】(3~4杯分)
【1】菜の花小1把(100g)は2cmに刻み、里いも小3個(150g)は一口大に切る。ねぎ1本(100g)は1cmの小口切りにする。
【2】鍋に【1】を入れ、チキンスープ1/2カップに塩小さじ1/3を加えて注ぎ、火にかける。煮立ったら鍋底から混ぜてふたをし、弱火で10分、時々かき混ぜながら煮る。
【3】【2】の粗熱を取ってミキサーにかけてなめらかにする。
【4】鍋に移し、牛乳1/2~1カップを加えて伸ばし、煮立てないように温める。器に盛りつけ、さっとゆでた菜の花を添える。
★MEMO★
血流を改善し、解毒の働きがある菜の花と、消化をうながす里いもの効果で肌がうるおい、美肌に。
【2】“安眠できる”春菊とゆり根
長いもを入れてとろっと
【材料・作り方】(3~4杯分)
【1】春菊1/2把(100g)は1~2cmに刻む。ゆり根中1玉(100g)は水の中で汚れを流しながら1枚ずつはがす。長いも7cmは皮をこすり洗いして皮ごと2~3cm角に切る。
【2】鍋に【1】を入れ、だし1/2カップに塩小さじ1/3を加えて注ぎ、火にかける。煮立ったら鍋底から混ぜてふたをし、弱火で7分、時々かき混ぜながら煮る。
【3】【2】の粗熱をとってからミキサーにかけてなめらかにする。
【4】鍋に移し、牛乳1/2~1カップを加えて伸ばし、煮立てないように温める。器に盛りつけ、牛乳少量を垂らし、好みでローストアーモンドをのせる。
★MEMO★
香り成分豊富な春菊で自律神経を整え、ゆり根で精神の不安を穏やかにし、心地よい眠りへと導く。
【3】“冷えを解消する”にらと酒かす
和だしでさらりとしたおいしさに
【材料・作り方】(3~4杯分)
【1】板かす30gは一口大にちぎる。にら1袋(100g)は1cmに刻む。じゃがいも1個と玉ねぎ1個は一口大に切る。
【2】鍋に【1】を入れ、だし3/4カップに、みそ大さじ1を加えて溶かしたものを注ぎ、火にかける。煮立ったら鍋底から混ぜてふたをし、弱火で10分、時々かき混ぜながら煮る。
【3】【2】の粗熱をとってからミキサーにかけてなめらかにし、器に盛りつけ、カレー粉を振る。
★MEMO★
血の巡りをうながし、体を温める効果のあるにら。消化を整え体の中心部から温める酒かすのW効果で冷えを解消!
【4】“イライラを抑える”トマトとセロリ
女性の体にうれしい豆乳を最後にも加えて
【材料・作り方】(3~4杯分)
【1】トマト2個はざく切りにし、セロリ1本は薄切りにする。かぼちゃ1/12個(100g)は一口大に切る。
【2】鍋に【1】を入れ、だし1/2カップに、塩小さじ1/3を加えて注ぎ、火にかける。煮立ったら鍋底から混ぜてふたをし、弱火で10分、時々かき混ぜながら煮る。
【3】【2】の粗熱をとってからミキサーにかけてなめらかにする。
【4】鍋に移し、無調整豆乳1/4~1/2カップを加え、煮立てないように温める。器に盛りつけ、無調整豆乳少量を垂らす。
★MEMO★
セロリにはストレスを緩和し、頭にのぼった気を落ちつけてくれる効果が。トマトは心と体にうるおいを与えてくれる。
【5】“肌あれを解消する”ごぼうとオクラ
ネバネバ&さつまいものほのかな甘み
【材料・作り方】(3~4杯分)
【1】ごぼう1/2本(100g)は2㎝幅の半月切りにし、オクラ1袋(100g)は2cmに刻む。さつまいも4cm(50g)は皮ごと一口大に切る。
【2】鍋に【1】を入れ、チキンスープ1カップに塩・薄口しょうゆ各小さじ1/3、こしょう少量を加えたものを注ぎ、火にかける。煮立ったら鍋底から混ぜてふたをし、弱火で15分、時々かき混ぜながら煮る。
【3】【2】の粗熱をとってからミキサーにかけてなめらかにする。
【4】鍋に移し、牛乳1/4~1/2カップを加え、煮立てないように温める。器に盛りつけ、つぶしたいりごま(白)を振り、ごま油を垂らす。
★MEMO★
ごぼうの大腸へ働きかける力と、オクラの腸をうるおし、便の流れをサポートする力で便秘を改善し、肌の調子も整える。ごまの脂分にも便の流れをスムーズにする効果が。
トッピングで栄養価アップ&味変も楽しめる
薬膳効果を高めるごまや豆乳のほか、脂肪燃焼をうながし、より体を温めてくれるたんぱく質系のトッピングもおすすめ。具材を刻んで好みの量をトッピングするだけで、ポタージュの栄養価がアップ! 味の変化も楽しめる。
「食感と食べ応えがプラスされて、満足度の高い“一品料理”になりますよ」
●蒸し鶏
●チーズ
●ハム
●ゆで卵
●ヨーグルト
教えてくれた人
石澤清美さん/薬膳師・料理研究家
国際中医師・国際中医薬膳師。著書に『新版 野菜のポタージュ ~1週間分まとめてつくる 毎日のからだを整える季節のスープ~』(マイナビ出版)など。
撮影/田中宏幸 イラスト/長谷直美 取材・文/近藤鈴佳
※女性セブン2022年12月16日号
https://josei7.com/
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