沢田研二の暴走は加齢が原因!? 話題の「老人病」チェックリスト
沢田研二(70才)がキレたのは10月17日、さいたまスーパーアリーナでの公演直前だった。9000人の集客予定が7000人しか集まらないことを知り激怒した沢田は、ライブをドタキャンしたのだ。
翌日、沢田は横浜市内の自宅前で「客席がスカスカの状態でやるのは酷。ぼくにも意地がある」と釈明したものの、21日の大阪・大阪狭山市の『SAYAKAホール』でのライブでは一転、「自分は頑固でどうしようもない人間」、「私は厄介な人間です。あの日、神経が違和感を覚え心が揺れました。私はブレない人間じゃありません。いつもブレています」と謝罪した。
沢田に何があったのか。こうした言動を”らしさ”という言葉で片付けてしまうのは早まった考えかもしれない。
→キレる老人その理由|老化による「性格の先鋭化」」とは?対処法を解説
理性をつかさどる「前頭葉」が衰える
最近、沢田のように「キレる老人」が増えている。
「飲食店で若い女性店員に向かって”その態度は何だ!”と激怒したり、電車内で若者に向かって”そこは年寄りの席だ。譲りなさい!”と声を荒らげる高齢者をよく見かけます。周囲の人がなだめると”お前は何様だ!”と八つ当たりされるから見て見ぬふりをしています」(20代学生)
そうした暴走老人は「従来の性格」ではなく、加齢による「老人病」が原因だという。
「年を取ると人は穏やかになると思われがちですが、実際には真逆のケースこそ多い」
そう話すのは、『絶望老人』(宝島社)の著者でノンフィクション作家の新郷由起さん。人間は加齢とともに脳の機能が変化し、人によっては自己中心的になるという。
「脳のなかでも理性を司る『前頭葉』が衰えることで、ちょっとしたことで感情が抑えきれず、”このバカ野郎”と爆発してしまう。自分で自分を止められなくなるのです」(新郷さん)
理性が働かないと行動が衝動的になると指摘するのは、精神科医の片田珠美さんだ。
「加齢によって抑制が利かなくなる『脱抑制』になると、外部の人を攻撃する『攻撃衝動』が強まります。性衝動が生じて若い女性を追い回す”色ボケ”になったり、食欲を抑えきれず太るケースもあります」
色ボケはないが、確かに全盛期より体重40kg増といわれる沢田の体形は、意地があるという割には、あまりに悲しい。単なる脳の機能低下にとどまらず、「隠れ認知症」を発症しているケースもあるという。
「初期の段階では知的機能の低下が見られず、MRIでもわからない。『前頭側頭型認知症』と呼ばれる病気で、キレやすいおじいさんになったと思われた人が実は認知症だったということがあります」(前出・新郷さん)
脳の老化に加えて、「もうがまんしたくない」という思いが自己チューを招く。
「高齢になるほど、”老い先短いからがまんしたくない”という思いが強くなり、自分勝手な行動をとるようになります。今回の騒動後、沢田さんは”自分の音楽人生はもう後がないんだ”と発言しましたが、”後がないからがまんしたくない”という考えが自分勝手な行動を生んだのでしょう」(前出・片田さん)
確かに沢田にも当てはまる部分があるようにもみえる。
「老人病は”病のサイン”でもあります。放置するとさらなる脳の機能低下を招いたり、隠れ認知症が悪化する恐れもある。夫が怒りっぽくなったら、”定年のストレスを発散しているのね”“私ががまんすればいい”などと決めつけず、しっかり観察して適切に対処することが重要です」(前出・新郷さん)
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