目のクマに簡単!ほぐしストレッチ「血行不良の青クマ、たるみによる黒クマ改善に」
スマホやテレワークをする人が増え、目の疲れを訴える人が急増している。「目の周りのクマやたるみ、乾燥などの老化サインも進行しています」と言うのは、エイジングデザイナーの村木宏衣さんだ。『鼻のむくみ・ゆがみとり!顔印象変わる 美鼻矯正』の著書も手がける村木さんに、目のクマに効果的なほぐし方やストレッチを教えてもらった。
「一点を集中して見る時間が増えると目の周りの筋肉が収縮して硬くなり、血流が滞ってしまいます。さらに疲労やストレスによる緊張も加わり、目元に力が入って、こりが増す悪循環が続いています。肩や腰の場合は、こっている箇所に直接アプローチできますが、目元は皮膚が薄くデリケートな場所なので、できるだけ触れずにケアをしたい。そこで考えたのが、『耳の穴ストレッチ』です。耳の周りには脳に血液を送る動脈や毛細血管が通り、リンパ節が集中しています。耳の筋肉は目元の筋肉にもつながっているため、耳の穴をほぐせば、顔や目元もほぐれて血行を促進、目元のたるみやくすみも改善されます」(村木さん・以下同)
耳の穴に指を入れ、5つの方向(イラスト参照)に穴を引っ張るようにしてほぐしていくと、顔がポカポカと温まり、頭がすっきりする。ほぐれるほどに目もパッチリ開くから不思議だ。これで顔全体の血色がよくなり、目の周りのくすみが改善されるが、クマやたるみ解消には、目元の筋肉へのアプローチも必要だ。
「眼輪筋が衰えて目が開閉しづらくなると、眉を動かす皺眉筋(前ページ上のイラスト参照)、額の前頭筋で、代行するようになります。これらの筋肉をほぐし、鍛えることがクマやたるみの対策になるのです。青クマなら、鼻の付け根の眉毛下制筋を刺激し血流を促進。黒クマなら、怠けがちな下まぶたの眼輪筋を鍛えて目元にハリを与えて」
1か所10~15秒ほどなので、メイク前はもちろん、気づいたときに実践しよう。
【基本】耳の穴ストレッチ
【1】 豆腐を崩すくらいの力加減で自然に息を吐きながら、力を入れる。
【2】1か所10秒程度。
【1】手の親指を耳の穴に引っかけるように入れ、残りの指4本で頭を軽くつかむ。息を吐きながら親指を引き上げ、耳の穴をじんわりとあの方向に広げ、約10秒キープする。 【2】同様に親指で斜め後ろ(い)、後方(う)の順で耳の穴を押し広げたら、人差し指を耳の穴に入れ、真下(え)、前方(お)の順に1か所10秒ずつ行う。指は耳の奥深くまで入れないこと。
【血行不良による青クマ】眉毛下制筋をほぐす
【1】右手は上に、左手は下に引っ張る。
【2】首を小さく振って筋肉に刺激を与える。左右の目元に15秒ずつ行う。
【1】目を閉じて右手の親指の腹を上に向け、指先を右目の眉頭のくぼみに合わせて指が眉毛の下の骨に当たるようにセットする。残りの指4本は頭部に置く。左手の親指と中指で鼻の付け根の骨をはさむ。この状態で、右手は上に、左手は下に引っ張る。
【2】そのまま、「うんうん」「いやいや」とするように、首を小さく上下左右に振る。これを15秒ほど続ける。逆側も手を替えて同様に。
【たるみと影による黒クマ】下まぶたの眼輪筋を鍛える
【1】指2本で軽く眼輪筋を固定。
【2】下まぶたを押さえたまま、まばたきを左右各10回。
【1】鏡を見ながら、右の眉山から眉尻の下に右手の人差し指と中指の腹を置く。眼輪筋の上部を固定して、動かさないようにする。 【2】左手の人差し指と中指で右目の下まぶたを軽く押さえたまま、まばたきを10回程度、繰り返す。逆側も同様に。まぶしいものを見たときに目を閉じるようなイメージで目を開閉するとよい。
教えてくれた人
エイジングデザイナー・村木宏衣さん/エステティックサロンなどを経て、筋肉・骨格・リンパにアプローチする「村木式整筋」メソッドを確立。最新刊は『鼻のむくみ・ゆがみとり!顔印象変わる 美鼻矯正』(講談社)。
取材・文/山下和恵 イラスト/鈴木みゆき 画像提供/高須クリニック
※女性セブン2022年6月16日号
https://josei7.com/
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