京都の暮らしに触れられるスポットをご紹介!銭湯や器、手拭い、日用品…絶対買い!のお土産も
日本の原点、古都の歴史が残る「京都」は、春真っ盛り。平安時代に貴族文化が花開いた京都には、伝統ある古きよき品々がある。はんなりした暮らしを彩る、おすすめスポットを京都を愛する人、京都通たちに教えてもらった。お土産情報も必見!
古都で出逢う 一期一会の器たち
町屋を改装した店内には、陶器や磁器、金工やガラスなど個性豊かなクラフトが静謐に並ぶ。
益子や笠間、信楽など日本各地の約50名もの作家の作品を店主の鶴田美和さんがセレクト。ひとつとして同じものはないので、旅の思い出に一期一会の出逢いを楽しんでみて。
●紹介者 タレント 安田美沙子さん
「私は器が大好き。ひとつひとつ表情が違うので悩むのも楽しい。作家さんの素朴だけど味わいのある茶碗や真鍮のお皿を買いました。京都に行ったら立ち寄りたくなるお店です」
■器や彩々
住所:京都市中京区大宮通三条下ル三条大宮町263-1
銭湯でひとっ風呂 旅の疲れを癒して
銭湯文化が根強く残る京都では、風情ある銭湯が各所に点在。銭湯マニアな店主・湊三次郎さんが当時24才の若さで廃業する梅湯を受け継ぎ、奮闘して集客を伸ばした。
五条にあってアクセスもよく、土日のみ行う朝風呂も人気だ(6~12時)。
●紹介者 京都ライター 江角悠子さん
「京都の銭湯にすっかりハマってしまった私。レトロな雰囲気がたまりません。船岡温泉、栄盛湯もオススメです!」
■サウナの梅湯
住所:京都市下京区岩滝町175
営業時間:14~26時、木曜定休
オリジナルの柄は100種類以上も
明治24年創業、木版画の摺師の工房『竹中木版』が展開する店舗『竹笹堂』は、木版画の和紙を使った紙文具を多数扱う。伝統工芸である京版画の職人たちが丁寧に作る和モダンな柄はどこか懐かしい。ブックカバー(1320円)はお土産に。
●紹介者 KBS京都 アナウンサー 海平和さん
「乙女心をくすぐる色と柄、和モダンなデザインも素敵です。海外のかたへのお土産にも喜ばれますよ」
■「竹笹堂」
住所:京都市下京区綾小路通西洞院東入新釜座町737
江戸時代から続く老舗手拭い店
織田信長の御用商人を経て、元和元年(1615年)に創業した14代続く歴史ある手拭い専門店。細密で美しい鮮やかな染めを得意とする。手拭いの柄は200種以上に及び、アート作品のように額に入れて飾る人も多いそう。
●紹介者 狂言師 茂山逸平さん
「ぼくの手拭いも染めてもらっています。柄が豊富で眺めているだけで楽しいですね」
■永楽屋 祇園花見小路
住所:京都市東山区四条通大和大路東入祇園町南側570-231
平安時代に想いを馳せて高貴な香りを
平安貴族は自ら香を調合し、当時はにおい消しや衣を焚き染めるのに使用していた。
同店の調合は白檀(びゃくだん)や丁子(ちょうじ)などを独自でブレンドし、甘すぎずキリッとさわやか。龍村美術織物の布を使ったにおい袋など、華やかな色彩も目を引く。その場で香木を詰めてくれ、香りが弱まったら香木の入れ替えも可能だ(別途料金)。
●紹介者 MKタクシー 運転手 三木諒太さん
「色や柄が異なる手作りの1点ものが勢揃い。目にも華やかで、歌舞伎関係者や舞妓さん御用達の隠れた名店です」
■におい袋 ゆりの
住所:京都市中京区西洞院通御池下ル三坊西洞院町560-3
暮らしの知恵が詰まった 美しすぎる日用品
「うちは看板もありませんけど、美しいから自信を持って売れるのよ」と、7代目女将の内藤幸子さん(86)。
文政元年(1818年)創業、東海道の起点・三条大橋のたもとにあり、棕櫚は和歌山、竹は京都、刷毛は岐阜など、各地の職人が丹念に作る日用品を販売する。
「8年間、毎日使っているけどとっても丈夫。使うほどビロードみたいになるのよ」と、棕櫚のほうきで小気味よくサッサと床を掃く。内藤さんが使うとまるで魔法のように見える道具は電気代もかからずエコで丈夫。いまの時代にこそフィットする暮らしの知恵が詰まっている。
細長いたわし(3080円)はワイングラスや水筒などを洗うのに便利。太いたわし(2200円)はお鍋やフライパンに。
●紹介者 京都カメラマン 中田昭さん
「様々な棕櫚のほうきがあり、使うほど手になじんでいく。バスマットは風呂上がりの足裏を刺激して気持ちいい。女将さんとの会話も味わい深く、楽しみのひとつ」
■内藤商店
住所:京都市中京区中島町108