猫が母になつきません 第271話「スマホにする_その2」
ガラケーからスマホに変えた母。とりあえずかかってきた電話をとれないと意味がないので、私が母に電話をして応答する練習です。ここで私は初めて応答のしかたが2種類あることに気がつきました。スマホの種類にもよると思いますが、私たちが使っているリンゴのマークの機種の場合は、スマホを使っているときに着信があると「拒否」と「応答」のふたつのマークが出て「応答」を押すとつながる。使っていないときに着信があったら「スライドで応答」の文字が出て指で応答マークをスライドするとつながる。なんで2種類つくったー(泣)。母「なんで違うの?」さあ、なんででしょう?とにかく覚えよう。やっと電話の受け方を覚えたら今度は切り方。切るのは簡単でしょうと思いますが「電話を切って」と言っても母は画面をじーっと見つめたまま動きません。もはや考えてすらいない様子。スマホの画面は母が使いやすいようにアイコンは必要最低限でサイズを大きく、文字も大きく、太く。私と妹、弟にワンタッチで電話がかかるアイコンを設置…とできるかぎりの工夫をしました。使いやすさとか使いにくさ以前に、朝やったことを昼には忘れている母にはもう新しいことが入っていかないのだなーと思い知らされる。母とスマホの未来は…? つづく
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作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。