猫が母になつきません 第213話「わすれる」
インターネットで調べ物しようとタブレットを取り出して、ニュース記事などをついつい読んでしまい「えっと…何調べるんだっけ?」。もうこれほんとにしょっちゅうで「大丈夫か、私?」と不安になる。さびが昼寝をする部屋の戸はいつも少し開けておくようにしていますが、それを何度お願いしても忘れて閉めてしまう人が…。さびは私に文句を言いに来ますが、ついでにおやつをもらって水を飲んでうーんと伸びをしたら最初の用事をころっと忘れ、昼寝部屋の前まで行き「あ、文句言いに行ったんだった」。戸を開けてやるために少しあとから付いて行っていた私はそんなさびの様子を目撃して「猫もか…」と思わず苦笑。「何を検索しようとしてたんだっけ?」はただの物忘れ(→私)で、「検索の仕方ごと忘れてしまう」のが認知症(→母)らしい。忘れ方を区別するなんて人間は面倒くさいにゃ、だから忘れるにゃ。にゃるほど。
作者プロフィール
nurarin(ぬらりん)/東京でデザイナーとして働いたのち、母とくらすため地元に帰る。典型的な介護離職。モノが堆積していた家を片付けたら居心地がよくなったせいかノラが縁の下で子どもを産んで置いていってしまい、猫二匹(わび♀、さび♀)も家族に。
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