夏の「作りおき」4レシピ｜冷蔵庫から出してチンするだけ｜近藤幸子さん

　毎日の食事作りが悩みの種の夏休み。そんな時期の強い味方が作りおき。簡単な調理をするだけですぐ食べられるだけでなく、味がなじんでとても美味しいというメリットも。料理研究家・近藤さんから日に日に味がなじみ、3～4日間保存可能な「冷蔵作りおき」最旬テクを教えてもらった。

　忙しい介護中や親の家に届ける作りおきにもぴったりメニューばかりだ。

【目次】

チンしてすぐ食べられる冷蔵作りおき
- ◆こんなものは冷蔵向き！
ズッキーニとベーコンのフリッタータの作りおき
いかと厚揚げ、オクラの焼きびたしの作りおき
麻婆春雨なすの作りおき
重ねロールキャベツの作りおき

チンしてすぐ食べられる冷蔵作りおき

　夏休みに1日3食を家で食べるとなると、活躍するのが作りおきおかず。

「冷蔵の作りおきは、温めるだけで食べられる点がメリット。水分や繊維質が多い食材は冷蔵向きなので、素材によって保存法を変えましょう」（近藤さん）

◆こんなものは冷蔵向き！

●水分や繊維質が多いもの
●卵・豆腐・油揚げなど
●酢を使った料理

ズッキーニとベーコンのフリッタータの作りおき

＜材料＞（2人分）

玉ねぎ…1/4個
ズッキーニ…1/2本
ベーコン…80g
卵…4個　
粉チーズ…大さじ2
塩…ひとつまみ
オリーブオイル…大さじ1

＜作り方＞

【1】玉ねぎは大きめのみじん切り、ズッキーニは1cm厚さの半月切り、ベーコンは3cm幅に切る。卵は粉チーズと塩を加えて溶きほぐす。
【2】卵焼き器にオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、ズッキーニ、ベーコンを入れ、強めの中火で3分ほど炒める。
【3】野菜がしんなりしたら【1】の卵液を一気に流し入れ、半熟になるまで大きくかき混ぜる。半熟になったら弱火にし、2分焼く。
【4】焼き面がこんがり色づいたら裏返し、反対の面も弱火で3分焼く。

■冷蔵POINT：卵料理は冷蔵向き

　卵は冷凍すると、解凍したときに水分が抜けてスカスカに。冷蔵保存でおいしさをキープ。

いかと厚揚げ、オクラの焼きびたしの作りおき

＜材料＞（2人分）

いか…1杯　　
厚揚げ…1枚
長ねぎ…1/2本
オクラ…1パック
ごま油…大さじ1
＜A＞
めんつゆ（3倍濃縮タイプ）…1/4カップ
水…1.5カップ
しょうが（薄切り）…1/2片

＜作り方＞

【1】いかは下処理をし、胴の部分は1cm幅の輪切り、ゲソは3等分ぐらいに分ける。厚揚げは8等分に、長ねぎは1cm長さの斜め切りにする。オクラはガクをそぎ取る。
【2】フライパンにごま油を熱して【1】を入れ、強めの中火で、いかに火が通るまで炒める。
【3】＜A＞を保存容器に入れて混ぜ合わせ、【2】を熱いうちに漬ける。

■冷蔵POINT：厚揚げの食感もいかして

　厚揚げなどの豆腐製品も、冷蔵向きの食材。食感はそのままに、じわじわと味がしみ込む。

麻婆春雨なすの作りおき

＜材料＞（2人分）

なす…3本
長ねぎ…1/4本
春雨…60g
ごま油…大さじ1/2
豚ひき肉…150g
おろししょうが…小さじ1/2
おろしにんにく…小さじ1/2
＜A＞
水…1.5カップ
砂糖…小さじ1
しょうゆ…大さじ1
鶏がらスープの素…小さじ1
豆板醤…小さじ1/2

＜作り方＞

【1】なすは縦半分に切って1cm幅の斜め切りにし、塩水に5分ほどさらす。長ねぎはみじん切りに、春雨は調理バサミで適度な長さに切る。
【2】フライパンにごま油を熱し、豚ひき肉、なす、長ねぎ、おろししょうが、おろしにんにくを加えて炒める。
【3】肉に火が通ったら＜A＞と春雨を加え、中火で6分煮る。

■冷蔵POINT：とろみの代わりに春雨を使用

　片栗粉のとろみは、冷めるとゆるむので、作りおきには不向き。代わりに春雨に具材を絡める。

重ねロールキャベツの作りおき

＜材料＞（2人分）

キャベツ…1/2個
＜A＞
合いびき肉…300g
卵…1個
玉ねぎ（みじん切り）…1/2個
パン粉…30g
塩…小さじ1/2
こしょう…少々
＜B＞
水…1カップ
トマトジュース…1カップ
コンソメ（顆粒）…大さじ1/2
塩…小さじ2/3
イタリアンパセリ…適量

＜作り方＞

【1】キャベツは芯を取ってラップに包み、電子レンジで3分ほど加熱する。＜A＞の材料をしっかり混ぜる。
【2】【1】の大きな葉を数枚取っておき、別の数枚をフライパンに敷きつめる。上に混ぜた＜A＞の1/3をのせ、その上に葉を敷きつめる。3回繰り返し、取っておいた葉を重ねる。
【3】＜B＞を加えて火にかけ、沸騰したらふたをして、弱めの中火で20分煮る。火を止め、そのまま10分置いておく。食べるときに、イタリアンパセリを刻んで散らす。