汚れる前にする予防掃除で時短!掃除上手のテクを公開
「汚れが溜まってからの掃除は大変!」と、お掃除上手たちは口を揃えます。皆さんがすすめるのは、負担やストレスが大幅に減る「予防掃除」。汚れない工夫で、日々の掃除が断然ラクになります!
掃除達人のお宅拝見!「予防のひと手間で労力は大幅減!」
「病気を未然に防ぐ予防医療が注目されていますが、掃除も同じ。頑固な汚れは落とすのが大変なので、汚れないように予防しておくことが大切なんです」と、知的家事プロデューサーの本間朝子さん(「」内、以下同)。
汚れを予防するためのポイントは簡単なひと手間。
「汚れやすい場所には汚れが付く前にカバーをかけたり、そもそも汚れにくいアイテムを選んだりします。また物が多いと掃除の手間も増えるので、キッチンのマットなど、それ自体が汚れるものの使用は思い切ってやめてしまいましょう。予防掃除を取り入れると、きれいな状態を簡単にキープできるので普段の掃除がグンと楽になるし、続けているうちに大掃除も必要なくなります。始めるなら、大掃除後、きれいになっている今がおすすめです」
【キッチン】油、液だれ、ホコリなどで汚れる前にカバーが鉄則
●掃除しにくい場所はラップでカバー
「冷蔵庫の上はホコリと油、水分がくっついたベタベタ汚れが溜まります。ラップをかけて予防し、年に1度交換すれば、掃除が不要に」。
●ペーパーで液だれをガード
調味料を入れる冷蔵庫のポケットには、キッチンペーパーを敷いておく。「液だれしたら、紙を取り替えるだけでOKです」。
●引き出しの中にはクリアファイル
「引き出しの中には、不要になったクリアファイルを敷いて汚れをガード」
●調理台を汚さない便利グッズを活用
「先端が浮くデザインなので、置いても調理台が汚れません」。
●油はねガードは使う時だけ広げる
「油は約2mも飛ぶそう。揚げ物などはねが気になる時は1口用のガードを設置。普段はしまっておけば見た目もスッキリ」
●調理器具はまとめて掃除しやすく
「コンロのそばのツール立ては、片手で持ち上げられるものをチョイス。1回の動作で掃除ができるので、汚れが溜まりません」
【リビング】気づいた時に掃除しやすい工夫で、すっきりをキープ
●サッシの溝にはマスキングテープ
「汚れが溜まるけど掃除しにくいサッシの溝には、マスキングテープを貼っておきます。汚れたら剥がして貼り替えるだけ」
●脚の裏はシールで滑りよく
イスの脚の裏には、滑りをよくする専用シールを貼る。「簡単に移動できるので掃除しやすくなり、汚れたら貼り替えるだけ」。
●粘着クリーナーはすぐ手に取れる位置に
ワンタッチで出し入れできるフロア用粘着クリーナーを隙間に。「道具を手に取りやすくするのもきれいを保つコツ。立ったまま使える柄の長いタイプが便利」。
●布で家具のホコリをカバー
目線より低い家具には、インテリアを兼ねた布を敷いておく。「拭いてもすぐにホコリが目立つ黒い家具には、特におすすめです」。
●重いものはキャスターの上に
「空気清浄機や観葉植物など重いものはキャスター付きの台の上にのせます。下や後ろもラクに掃除できるので、ホコリが溜まりません」
【洗面所】優秀なグッズを活用して汚れを溜めない
●歯ブラシは極小スタンドで水垢を予防
「深さがある歯ブラシスタンドは、ヌメリや水垢が溜まりやすく掃除が手間。小さく水洗いしやすいリング状のものをセレクト」
●手洗いついでに洗面台も洗う
「手を洗うときに、ハンドソープの泡で洗面ボウルをサッと撫でてから流すようにすれば、わざわざ掃除をする手間が不要になります」
・これもオススメ!
擦らず、排水管の汚れ・詰まりを泡で押し流す。
●洗濯機の下にはフィルターを貼る
ベタついたホコリが溜まりやすく、掃除しにくい洗濯機の下。「レンジフードのフィルターをカットして貼り、ホコリよけに」。
【トイレ】床に物を置かず掃除を簡単に!
●ブラシ類は便器の側面に貼る
便器に吸盤で貼れるグッズを活用し、ブラシや洗剤は床に置かない。「気軽に掃除できるようにするのが、トイレを清潔に保つコツです」。
●トイレマットは拭けるタイプに
「布製のマットはホコリが溜まりやすく、汚れたら洗濯するのも手間。フラットで水拭きできるタイプのものを使っています」
【バス】水気を素早く切ってカビやヌメリ、水垢の原因を排除
●シャンプー類は便利グッズで吊るす
「底がヌメリやすいシャンプー類は、レフィルのまま吊るして使えるグッズを活用」。
●スクイジーで水気をシャットアウト
「カビや水垢対策には、水滴を残さないのが一番! 入浴後はスクイジーで壁や鏡などの水気を切っておきます。使用後は、乾きやすいように壁に吊るして収納」。
●掃除が面倒なドアの通気口にはフィルターを
「ドアの下にある通気口が汚れていると、換気扇を回してもきちんと換気できません。ホコリが溜まらないようにフィルターを貼っておきます」
●排水口はグッズでヌメリ予防
「ヌメリの原因となる髪の毛や石鹸カスは、入浴後に取り除きます。さらに除菌効果のあるグッズをプラスすれば、完璧」
●イスは乾きやすい形をチョイス
「バスチェアは脚の間が広く、風を通しやすいタイプに。浴槽の縁にかけて乾かせます」
掃除芸人の“ほったらかし”掃除術
「洗剤の特性を活かすなどのワザでなにもしなくてもきれいが続く」と語るのは、“家事えもん”として知られる、芸人の松橋周太呂さん。
「一生懸命掃除する人が多いと思いますが、優秀なアイテムやワザに頼ればとてもラク。一度きれいにした場所は、その状態を保つ工夫をしておくと、後の掃除の時間と手間が激減。掃除はもっとほったらかしにできます」(松橋さん・「」内、以下同)
●カビ菌が多いお風呂の天井はエタノールで拭く
お風呂の天井は、キッチンペーパーに消毒用エタノールを吹き付け、フロアモップを利用して月1回拭く。
「カビの胞子が落ちるのを防ぐので、浴室のカビ予防になります」。
●50℃のお湯を10秒かけてカビ予防
「カビやすい場所は、カビ取り剤できれいにした後、週に1回、50℃以上のお湯を10秒かけるだけでカビにくくなります」
●浴室全体を防カビ燻煙剤で定期的に除菌
「天井や換気扇の裏など浴室全体の除菌には、防カビ燻煙剤がおすすめ。浴室にあるものは風呂おけなどもそのまま除菌でき、予防効果も抜群」
●水栓はクレンザーとゴム手袋で磨いて、水垢予防
「鏡や水栓にクレンザーを付けたら、ゴム手袋をはめた手で直接擦って、磨きます。研磨効果や水はじき効果が高まり、水垢が溜まりにくくなります」
●窓の結露は中性洗剤で拭いてガード
水で20倍に薄めた中性洗剤を、タオルなどに染み込ませて緩めに絞り、窓ガラス全体を拭く。
「その後、中性洗剤を伸ばすように乾拭きすれば、約1週間結露を予防」。
●カーテンの防カビには柔軟剤をスプレー
「結露でカビやすいカーテンには、水で30倍に薄めた柔軟剤をスプレー。柔軟剤の陽イオン界面活性剤の効果で、カビが発生しづらくなります」
教えてくれたのは
知的家事プロデューサー・本間朝子さん/仕事と家事の両立に苦労した自身の経験から、時間と無駄な労力を省く家事メソッド「知的家事」を考案。
芸人・松橋周太呂さん/掃除、洗濯好きが高じて「掃除能力検定士5級」などを取得。著書に『ほったらかし掃除術』(SBクリエイティブ)など。
撮影/平林直己
※女性セブン2020年2月6日号